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ニートな女神がログインしました。  作者: 唯一信
第2階層―GREEN―
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ニートな女神と初めての筋肉痛

今回のアストレアのエピソード。実は筆者の実話を基にしています。

運動不足の恐ろしさを改めて実感していただければ幸いです。

<第2階層:沼地>


 右手に片手剣を装備し、左手に短剣を装備しての戦闘というのはやはり最初はかなり慣れるのに苦戦した。まず左手には今までずっと盾を装備していたから敵から攻撃を受ける時につい左手を構えてしまうという習慣というか、クセを直すのに時間がかかった。

 ただ、攻撃に関しては近距離の敵は片手剣で斬り、遠距離の敵には短剣を投げて当てることで魔法やスキルを使わなくてもどの距離にいる敵でもダメージを与えられるというメリットは大きかった。

 ただ、利き手ではない方の手で短剣を投げるというのがちょっと大変だったんだけど。

 ゲームシステム的には、短剣や弓、銃などの武器は対象となる敵が視認、あるいはどこにいるのか明確に認識さえ出来ていればターゲットにすることはできる。

 後は器用さと運の値と、敵との距離などの様々な条件を込みした上で攻撃が命中するかどうかは決まる。


「前に試した時もそうだったけど、やっぱ5回に1回くらいは外れるか」


 私は器用さ、運の値はステータスの中でも最も低くて、スキルや装備等で上げてもいないのでそこは仕方ないと思いつつも、本当に少しづつではあるけど短剣の扱いに慣れてきた。

 ようは、ちょっと大きめのダーツだと思えばいいのだ。


「それにしても、やっぱり恐ろしいな……これ」


 そして、私が装備している蝶々の短剣の特殊効果についても確認した。

 どうやら装備の説明欄に書かれていたことは本当のようで、短剣が刺さるなりしてダメージを受けた敵はほぼほぼ100%くらいの確率で何らかの状態異常になっていた。実際は80%らしいけど。

 30回効果が発動したところでその内訳を言うなら、毒が13回、麻痺が8回、眠りが9回とやや毒の状態異常にすることが多いようにも思えるが、そもそも3つの状態異常のどれになるのかは完全にランダムであるとされ、ランダムであるなら偏りが生まれても不思議ではない。

 いや、むしろすべての状態異常が確率的に均一で発生するならランダムとは言わないだろうし。


 ただ、実際に使ってみて効果を確認した私はそれでもやはり蝶々の短剣という武器は今の段階では私の知る限り最も恐ろしい武器だと思った。

 敵を麻痺や眠りの状態異常にした時にはそれだけで戦闘がぐっと楽になることはもうさんざん言ってきたからわかるよね。

 麻痺にしたら素早い敵でも体が痺れて一切動けなくなる隙が生じて簡単に倒せるようになるし、眠りの状態異常にした時にはザコモンスターならそれだけでもう倒したも同然だった。

 眠っている間は私のすべての攻撃がクリティカルに命中するのだから。


「いや、でも武器よりもやっぱり防具の性能がいいのもあるか」


 ボス部屋の金の宝箱の中に入っていた蝶々シリーズの防具はドラゴンシリーズとはまた別の意味ですごい性能を発揮していた。

 正直、特殊効果の方は私にとってはもう無意味な代物だったのだけど装備品自体の装備補正の値が下手するとドラゴンシリーズのものよりも良かったかもしれない。

 理由は、まあすべての防具が耐久の他に敏捷と賢さを上げるものだったからだ。

 とくに蝶々シリーズに変えたことで、耐久は少し下がったものの敏捷が大幅に上がったためにもうフィールドでは大体の敵がスローか完全に止まって見えるほどに私は相対的に素早くなっていた。

 賢さも大幅に上がったおかげで魔法攻撃の威力も上がり魔法攻撃によって受けるダメージも0にすることが出来るように。


 そして、そうなってしまってはモンスターはもうすべてただの的でしかなく、短剣を投げて当てるのは容易いというか、もう投げなくても一気に接近して普通に斬りつけることも簡単にできた。


「うーん、それで今の私がどれだけ強いのかっていうのはなぁ、客観的な意見がほしいところだな」


 私はそう言って、今度街で道行くプレイヤーに決闘を申し込んでみようかなとか考えた。

 第1階層では李ちゃんと、あと最後に一応ローズとも決闘はしたけどその時はどっちも向こうから申し込んできたし、私の方からプレイヤーに決闘を申し込んだことはまだ1度もない。


「自分がどれだけ強いのかって、こういうゲームだと他人を基準にしないとわからないからな、絶対」


 まあ、少なくとも私は今この第2階層にいるだろうまだゲームをやり初めて日が浅い新人プレイヤーの中では間違いなく最強なのではないかという自負はあるのだが。

 しかし、皐月さんのように遥か先の階層を攻略中のベテランプレイヤーからしたら私なんてまだまだだということは明らかだろうし、仮に決闘で向こうがいくらハンデをつけてくれてもきっと私は負ける。

 なんていうか、このゲームをプレイしてきた総プレイ時間というか、言い換えると私にはまだ経験と言うものが不足しているから。


「うーん。防具と武器の性能はわかったし、短剣と片手剣のダブル武器装備での戦闘もまあ、まだ不安はあるけど大丈夫かな。後はなんだっけ……ああ、そうだ。魔法だ」


 私は最後に、新たに覚えたバタフライダンスの魔法の効果を確認してから街に帰ってログアウトすることにした。ただ、バタフライダンスはHP回復の魔法だから効果を確認するためにはあえて敵から攻撃を受けてダメージを受ける必要があった。

 なので私はてっとりばやく見つけたマッドゴーレムを軽く攻撃して、アクティブになったマッドゴーレムからパンチを2回くらい食らってから即離脱してきた。

 ドラゴンシリーズの装備を外して物理攻撃ダメージを半分にする効果がなくなっていたため、私はそれだけでかなり手痛いダメージを受けていたし、事実すごく痛かった。

 やはり回避性能は上がったけど防御性能は大幅に下がっているという事実も今回のことで確認できたのでそれはまあ良かったんだろうけど、でも痛いものは痛い。

 そして、痛いのは嫌だというのは大体の人間がそうだろうし、神だってそうだ。一部、痛みを快楽だと感じるような特殊な性癖を持つ人間や神もいるけどそういうのはごく少数だしね。


「くっそー。これはもう本当に攻撃は受けるんじゃなくてよけることに慣れないとだな」


 回避不能の攻撃などを除いて他は全部避けるくらいの気でいないとちょっとまずいような気がした。

 でもまあ、今はそんなことよりも魔法の効果の確認の方が先だな。


「よし、HPが6割くらい減っているし今なら大丈夫だろう。バタフライダンス!」


 私が魔法を使用すると、なんか私の体が緑色に光って周囲に色とりどりの蝶々が舞いはじめた。

 そして、魔法の効果はすぐに確認でき、かつ絶大な効果があった。


「ん、あれ?……え、うそ?」


 私の視界の下、意識を集中することで見ることのできる私のHPケージが時間経過とともに回復していきやがて満タンになった。

 いや、何秒にどのくらいとかではなく本当に継続的に減っていたHPが回復し続けたというか、そんな感じの回復の仕方で。


「これ、すごいな。だから魔法の効果の説明欄に何秒でどのくらいとか具体的に回復量が書いていなかったわけか」


 バタフライダンスの魔法の効果は5分間。

 魔法を使用してから5分間は、HPが徐々に回復し続けるという魔法。

 徐々にという部分がポイントで、HPを回復する速度はそこまで速くはないのだけど、でも5分間はどれだけダメージを受けても直後からすぐに回復が始まるわけだ。

 この魔法を使用したプレイヤーを倒すには、この魔法によってHPが回復する速度を上回る速度で何度も攻撃を続けて一気にHPを0にするしかない。

 あるいは、魔法の効果が切れる5分を逆に耐え忍ぶか。そうすれば魔法の効果が切れてから15分はリキャストタイムで再びこの魔法は使用できなくなるが。


「これはソロプレイヤーならすごく喜びそうな魔法だ。うん、すごく、すごいな」


 ただ、このバタフライダンスの魔法を覚えられる巻物はあのマダムフライを倒して、金、いや銀の宝箱の中にもきっと入っているだろうからこれから先の階層では多くのプレイヤーがこの魔法を覚えているということになる。

 消費MPが多いから序盤は使うのをためらうプレイヤーも多いかもしれないけどレベルが上がってMPの量に余裕が出てきたらまず使うだろう。

 パーティを組んであのマダムバタフライを倒しても、報酬の宝箱に巻物が1つしか入っていないということは前にパス太たちから第1階層のドラゴン戦後の銀の宝箱の中身を聞いてすでに確認しているのでプレイヤー全員がこの魔法を覚えているわけではないのだろうけど。


 パーティを組んでるなら、特にHPの減りが激しくて自分で体力を回復する技などが乏しい前衛職のプレイヤーがこの魔法を覚えると思う。


「ああ、第3階層以降で出会うプレイヤーと決闘するなら、この魔法は覚えているだろうってことを念頭に置いて戦う必要があるけど。こっちも同じ魔法覚えているからそれほど気にする必要もないかな」


 むしろ相手も同じ考えを持っていたらこの魔法は決闘では使われない可能性も高い。

 相手が自分と同じ魔法を使えることを知っていて、しかもその魔法には効果に制限時間があるとするなら先にその魔法を使ってしまった方が不利になるからだ。何故ならそれより後で相手が同じ魔法を使用した場合に、先に魔法を使用してしまっている自分の方が効果が先に切れてしまうから。

 とくに、バタフライダンスのようにリキャストタイムがそこそこ長い魔法なんかは使用をためらうに違いない。


「……うん。まあHPを大きく回復する手段がこれで確認できただけでもいいか。後のあれこれについてはどうせ今考えても仕方ないし」


 バタフライダンスの魔法を覚えたことで、私はさらに強くなったことは確かなのだから今はそれでいい。この魔法があれば第2階層の最後に残ったボスクエストのボス戦でも、安全に戦闘を行える気さえするし。

 5分間HPを回復し続ける魔法とは、言い換えれば5分間は非常に倒されにくくなるという意味でもあるのだろうし、ボス戦でも5分という時間は結構重要だから。

 バタフライダンスの魔法は、その観点でいうなら1度の使用でMPを30も消費して使用するだけの価値がある魔法だといえる。


「さて、それじゃあまあ今日はもう帰って寝るか」


 私は魔法の効果の確認を終えると沼地をとっとと抜けて街まで帰ってくるなりそこですぐにログアウトして現実世界に帰還した。


 ――神界の私の部屋――


 今日は3日間開催される夏祭りの初日だった。

 初日は前夜祭で、なにか色々と盛り上がる催しなんかもあったのだろうけど本番はむしろ明日以降の2日間で、そちらの方では神界でも有名なアイドルグループの特別ライブなどが行われたりしてより多くの神が集まりそうだった。

 一応私はパン屋でヘスティアちゃんに渡されたお祭りの日程やらどんな催しがあるのかなど書かれたパンフレットに目を通してみたけど、すぐに見るのをやめた。

 どうせ明日はヤヌスに任せるつもりだったし、私は別にそこまで祭りに行きたいというわけではないから見る必要もないかと思って。


「明日は……夕方にミナカタさんのところへ寄ってから祭り会場へ行くとして。財布と後はスマホと……そんだけあればいいか」


 夜ご飯はそのまま祭り会場に出てる出店の食い物を食えばいいし。

 ああ、なんなら全部ヤヌスのやつに奢らせようかな。……さすがにそれは可哀想かな?

 だけどあいつ、本当に私なんかと一緒に祭りを見て回りたいとか思ってんだろうか。

 ヤヌスは、ちょっと奥手だけどナンパとかしたら普通に可愛い女神の1柱や2柱くらいゲットできそうな容姿してると思うんだけどな。


「あいつは私のこと、友達だって思ってくれてるみたいだけど。いや、私も別に友達なら友達でもいいんだけど。それにしてもほんとどうしてヤヌスは私を誘ってきたんだ?……やっぱりヤヌスもああ見えてぼっちなのかな?」


 私は改めて色々と考えてみたけど、答えは出なかった。

 ただ、もしかすると私はせっかくのお祭りの日なのに部屋で一人でこもっていることをヤヌスに憐れまれて、あいつに何か気を遣わせたのではないかとちょっと申し訳なくなったり。

 別にそんな気とか遣ってくれなくてもいいんだけどね。


「私は1人でいることももう慣れたっていうか。最近はそんなに嫌いでもないしむしろ自由にやれる分結構性に合ってると思ってたんだけど」


 だからといって誰かと一緒に何かするのが嫌いというわけではないし、祭りにも誘われたのならちゃんと行く。それが親しい友達ならなおさらだ。

 私はベッドに横になって目を閉じながら、実は内心でちょっと明日祭りに行くことを楽しみに思いつつも眠りについた。

 ニート生活始めてから、現実世界で明日が楽しみとか思ったのは久しぶりだったはずなんだけど、そのことにはまるで気がつかないままに。


 ――そして翌日の朝――


 今日の朝はぐっすり眠れたこともあってか体がやけに軽かった。

 頭もすっきりしていたし目覚めとしてはいい方だった。

 ベッドから起きてまずはシャワーを浴びた私は、それを終えて髪と体を乾かし終えるとせっかく気持ちのいい朝だったので久々に運動することにした。

 動きやすい格好に着替えると部屋の鍵だけ持って外に出る。それからはまあ、アパートの近くを30分くらいジョギングしてきた。

 ただ、予想外だったのはアパートに帰ってきてからで、そこで私は玄関先でぐったり倒れこんだ。


「まさか、まさか朝軽く走っただけで筋肉痛になるとは……」


 もはや驚きを通り越してあきれることも通り越して私は泣いた。

 まさか自分の運動不足がここまで深刻だったとは思いもしなかったのだ。

 いや本当に、最近ずっとゲームばかりで現実世界で体を動かしてなかったからな。


「ああ、そういや下界でもそれがちょっと問題になってたんだっけ?」


 VRゲームの普及に伴い、下界の人間たちは運動不足になる者が大きく増加したとかいう話を、スマホのネットニュースで見かけた気がする。

 運動不足だけならまだいいのだけど、それに伴って下界の人間たちは様々な病気になる可能性が上がるとかで実際にVRゲームに熱中している人間のうち何人かはすでに何らかの病気になって病院に運ばれたりしたという話だ。幸いにもまだそれが原因で死者とかは出ていないみたいだけど。


「人間の魂を転生させる仕事してる神とかはあれだな。もしもそいつの死因がVRゲームに熱中しすぎて食事を忘れたせいで餓死とかだったら大爆笑してそうだ」


 いや、これは私も過去に実際に聞いたことがあるから知ってる。

 以前に下界の人間たちの間でネットゲームというのが大流行した時期があって、その時には結構ゲームに熱中していたせいで死者が出たりしたらしくて、その時に実際に大爆笑してる奴がいたし。

 主にハデス先輩とか、ハデス先輩とか、あとは……まあ主にハデス先輩だな。


 ハデス先輩は私の高校時代の先輩で、『死』を司る神だった。

 そして死とか生とかいう生命に関する何かを司る神たちは主に下界の人間たちが死んだ時に、死んだ人間の魂を転生させる仕事につくこと多く、先輩も高校時代から今の職場でアルバイトを始めてた。

 私は先輩と直接の面識はなかったけど、高校時代先輩が後輩たちに聞かせてくれたという話はなかなか面白くて今も母校で語り継がれているらしい。何よりも先輩自身のエピソードも豊富で私でさえいくつか知っているのだけど。


「そいつの死因なんだったと思う?、これがまじ爆笑ものだったんだけどさ~」


 が、先輩の口癖で文字通りよく笑う神だった。そしてよく笑われる神だったとも。

 なんていうか、ちょっと天然だったんだと思う。

 具体的なエピソードについては言わないでおくけどなかなか愉快な性格の神だ。


 VRゲームのやりすぎが原因で死ぬ人間も、まあきっと絶対出てくるだろうしな。

 もしかしたら私が知らないだけでもう何人かそれで死んで、先輩が大爆笑してる可能性もある。

 下界の人間からしたらきっとそれは不謹慎だとか言われるだろうけど、でも神様ってやつはたいていがそんな感じだ。下界の人間が馬鹿なことをしたらそれを思い切り笑い飛ばすのが神という存在だ。

 その笑い声は、下界の人間たちに聞こえてなどいないのだろうけど。


「この神界の神々にとって最高の娯楽は下界の人間たちが生み出してくれる」


 過去にこんな名言を残した神もいると聞くし。あれ、それ言ったの誰だったかな?

 ただ、私も実際に下界の人間たちが作ったVRゲームという娯楽にどはまりしてるからね。

 その神が言ったこともあながち間違いではないのかもしれない。


「う、ぐ……くそう」


 私は予想外の筋肉痛に痛む体を必死に動かしながらもなんとか体勢を起こした。

 そういえば今までの神生じんせいの中で、筋肉痛になったのこれが初めてだったかもしれないな。

 というか、身の回りで筋肉痛になったことがあるとかいうやつの話も聞いたことないし。

 もしかすると私は神界で初めて運動不足が原因で筋肉痛になったことのある神かもしれない。


「いやいや、まさかそんなことあるわけ…………ない、よね?」


 あれ、なんかだんだん不安になってきたかも。

 あ、そうだ。今日ヤヌスに会った時にあいつに聞いてみようかな。

 相手は見習いでも家具職人だから肉体労働もしているだろうし、今までに筋肉痛になったことの1度や2度あるはずだろうし。

 そう、大丈夫だ。何も問題はない。私は初めて筋肉痛になった神様なんて、不名誉な称号を持つ神なんかじゃ決してないのだ。


「あ、もう痛みが引いてきた。へぇ、筋肉痛ってこんなにすぐ治るものだったんだ。知らなかった」


 まあ初めてなったんだし知らなくても当然かもしれないけど。

 さて、治ったのなら今日も張り切ってゲームをプレイしよう。

 ただ、今度からは定期的に運動もしようと私は思った。


「今日はひたすら短剣の練習をしてスキルレベルを上げることを目標にしよう」


 私はベッドの上に寝転がるとゲーム機を頭に装着して電源を入れた。

 あ、そうそう。ちなみにハデス先輩は高校卒業した後で就職した職場でけっこう頑張って大出世したんだってさ。まあ、私は別に先輩のことそこまで興味もないけど一応ね。


<神様の紹介>

〇ハデス

下界ではギリシャ神話に登場する神で「死」を司る神。

神界では下界の人間たちが死後に行くべき世界を決める仕事をする魂管理局という職場で、部長の座についているそれなりに偉い神。

アストレアと同じ高校に通っていた先輩で彼の方が何百年か年上。少々天然なところがあり色々と笑えるエピソードもあるのだがそれについては割愛します。

高校時代から後輩からは慕われており、現在の職場でも部下からの信頼は厚いが、逆に上司からはそれほど好かれてもいない、ということに本人はまったく気づいていない。

「死」を司る神は性格が暗く、陰気なものが多い中で彼はむしろ楽天家であり真面目、日ごろからよく笑うのだがそれは笑いの沸点が低いだけで、基本どんなことがあっても笑う。


学生時代の後輩や、現在の職場の部下からもハデス先輩(部長)の笑いのツボを知っている神はいないという。実は本人も自分が今なんで笑っているのかわからない時もあるとか。

だから神界では冗談でハデスさんは笑いの神とか呼ばれていたりする。

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