ニートな女神と初めての浴衣
浴衣っていいですよね、夏の風物詩って感じで。
まあ今リアルでは冬なんですけどね。
<第2階層:迷宮地下2階>
それでゲームにログインしてから5時間が経過した。
その間1度もログアウトしていないのだけど最初の3時間くらいは森とか牧草地帯とかでひたすらに短剣を使い続けて短剣術のスキルレベルを上げようと必死になっていたのだけど結果上がらず。
それで私はまあ簡単に言うとその作業に飽きてしまった。
いや、たった3時間の戦闘でレベルが上がることはないということはわかってはいたんだけど、でも実際にやってみると結構きついということがわかった。
ただ、様々なモンスターと戦闘をしたことで攻撃の回避方法などについて、あるいはその技術等に関しては飛躍的に成長したとも思う。
今までは攻撃は基本盾で受け止めていたから、盾なしの戦闘で回避に専念するということもなかったからいい機会だと思ったし。
「あー、武器スキルのレベルってなんでこんなに上がりにくいんだろうなー」
まあ他のプレイヤーも同じだけの苦労をしているのだろうから別に不満もないし、普段良く使う攻撃手段だからこそ武器スキルのスキルレベルはそうそう上がらないということはわかってはいるんだけど。
片手剣術のスキルレベルが現段階でⅣというだけでも異常なんだ。他のプレイヤーはだいたいこの第2階層の後半あたりでようやく初期武器のスキルレベルがⅢに上がるかどうかというところだろうし。
ただ、そう考えると武器のスキルレベルって最大のⅩまで上がるのも意外と早い段階で行けるんじゃないだろうか。
少なくともきっと、全プレイヤーは20階層につく前までには初期武器のスキルレベルはⅩまで上がってそうなものだけど。
「もしかして武器スキルのレベルって他のと違って最大レベルがⅩじゃないのかもしれないな」
その考えであれば、たとえば現在50階層を超えて攻略中の皐月さんなどは、武器のスキルレベルも30とか、それくらい行ってるのかもしれない。
あるいは、片手剣術のスキルレベルがⅩに上がったらさらに上位の片手剣を扱うような武器スキルを習得するという可能性もあるぞ。真・片手剣術とか。
「まあ、それは誰かに聞くよりかは自分で確かめたほうが面白そうかな、うん」
私はそう考え、あくまで私の片手剣術のスキルレベルがⅩになるまではこのことは誰にも聞かないようにしようと決めた。
これは驕りかもしれないけど、今の私にとっては目に前のモンスターとの戦闘や冒険うんぬんよりも、もっと先に進んだところであるだろう展開について考える方が楽しい。
だって、目の前のモンスターとの戦いなんてなんだかんだ言っても勝つからね、私は。
ああ、それでね。
そろそろ前置きは置いておいてどうして今私がまた迷宮ダンジョンの中にいるのかというとだ。
ログインしてから3時間くらいたってから、私は街の冒険者ギルドに行ったわけ。
それでこの階層の残りのクエストを片付けようと思って、まずはギルドクエストを全部やってしまおうと思った。
残ったギルドクエストでまだ1度もクリアしていないものは9件。つまり最後のダンジョンである迷宮に出現するモンスターの討伐やら、素材採集などのクエストだったわけで。
まずは5件受けてすぐに迷宮に向かい、そして手早く5件のクエストをクリアするとまた街のギルドへ戻ってきてクリアしたクエストの報告を済ませて報酬をもらった。
それでまたギルドクエストの残ったラスト4つのクエストを引き受けると再び迷宮までやってきて現在に至るというわけだ。
もちろん、それまでの迷宮やフィールド内での戦闘も短剣をメインに攻撃をして少しでも短剣術のスキルレベルを上げるための足しにしようと思ったんだけど、まだ上がらないみたいだ。
最後に引き受けた4つのギルドクエストはもうすでにクリアした。
後はまた街に帰って冒険者ギルドに報告を済ませればこの階層のギルドクエストは全部クリアしたことになってまた例の記念品がもらえるんだろうとは思うけど。
ああ、ちなみに最後に受けた4つのギルドクエストの中でも特に、バトルボアを15体倒すというクエストがなかなか大変だったと思う。普通のプレイヤーからしたら。
「蝶々シリーズの装備の装備補正で敏捷の値が大幅に上がったからかな。バトルボアもそれでかなりスピードがゆっくりになったと思うし、攻撃方法も突進だけだから回避するのも余裕だし。狭い通路ならさすがに無理だけど」
厳密に言うなら、私の方の敏捷が上がったから相対的にバトルボアの動きがゆっくりに見えるようになっただけなんだけど。
でも、ドラゴンシリーズを装備していた時よりは確実にバトルボアは倒しやすくなったと思う。
やっぱり装備をドラゴンシリーズから蝶々シリーズに変えて正解だったということか。
「ああ、でも。盾を装備しなくなったんでずっとこのままだと今度は盾術のスキルレベルが上がらなくなってしまうわけか。……うーん、だけど今は短剣術のスキルレベルを上げたいから盾術は後回しでもいいか」
今まではずっと片手剣と盾を装備して私は戦闘をこなしてきた。
だからこそ片手剣術と盾術のスキルレベルもほぼ同時のタイミングで上がっていったのだけど、盾を外して短剣を装備したことでもちろん盾術のスキルレベルは再び盾を装備しないと上がっていくことはない。より正確には盾で敵の攻撃を受け止めていかないと。
今は片手剣術と盾術のスキルレベルは共にⅣだが、このままだと片手剣術の方だけレベルが先に上がってⅤになるだろう。
まあ、別に片手剣術と盾術のスキルレベルは同じでなければいけないなんて決まりもないけど。
「あーあ、手がもう一本あったらいいのに……さすがにそれは気持ち悪いか」
そんな冗談を言いながら私はそれからもしばらく迷宮内をブラブラと歩き回った。
道中で出くわすモンスターどもは基本全部短剣で倒して、取りこぼしがあれば片手剣で斬りふせるという戦闘スタイルで私はとにかく多くのモンスターを倒そうと頑張った。
そしてその結果としてもちろん大量のモンスターを倒したことで経験値やゴールドも大量に手に入ったというわけで、私はレベルアップした。
レベル26
HP:225/225 MP:146/146
STR:60
VIT:60
AGI:55
ING:50
DEX:28
LUX:27
(まだ使っていないスキルポイント:65ポイント)
「とうとう力と耐久の値が60になったよ。というか、そういえば今までのレベルアップでもずっと力と耐久は2ずつ上がっていったな」
プレイヤーがレベルアップした際の能力の上がり方は様々だ。
それはゲーム開始時にキャラクターメイキングをした時にある程度決まるらしい。
主に性別、種族、体形、初期武器の4つの組み合わせでレベルアップ時の能力の上がり方は決まるとされているわけだが確証のない項目も多い。
たとえば性別だとこんな感じで。
男性:女性よりも力と耐久が上がりやすくなる。
女性:男性よりも敏捷と賢さが上がりやすくなる。
種族だとこんな感じで。
人間:すべての能力値が平均的に上がる。(初心者におすすめ。)
エルフ:MPと賢さが大きく上がるが耐久が上がりにくい。(魔法をたくさん使いたい人向け。)
ドワーフ:力と耐久が上がりやすいが敏捷と賢さは上がりにくい。(パーティの壁役に多い。)
※最初に選べる種族はまだ他にもあったけど詳しくは覚えてない。
初期武器だとこんな感じで。
片手剣:力と耐久が上がりやすい。
大剣:力が大きく上がりやすい。
弓矢:敏捷と器用さが上がりやすい。
杖:MPと賢さが上がりやすい。
※最初に選べる武器はまだ他にもあったけど詳しくは覚えていない。
体形については、まああえて言う必要もないか。
「私は人間の女で、初期武器は片手剣で体形はまあ平均的だけど。それでも割と力と耐久が上がりやすいところを見るときっと初期武器を何にしたかが一番重要だったのかも」
上がりやすいというか、まあ毎回確実に2ずつ上がっていってるしね。
ただ、それだけの要素だと自分とまったく同じ選択をした他のプレイヤーとは、同じレベルなら能力値もほぼ同じということになる。
そこで重要になるのがレベルアップの際にもらえるスキルポイントだ。
スキルポイントは各プレイヤーが自分の好きな能力値に自由に割り振って、入れたスキルポイントがその入れた数値分そのまま能力値に加算されるので、これによって仮に自分とまったく同じメイキングをした他のプレイヤーとも同じレベルであっても能力の偏りが生まれるわけだ。
もっとも、それでもスキルポイントの割り振りもほとんど同じということもありそうだけど。
「……私と同じように、まだスキルポイントを何にも割り振っていないやつっているんだろうか」
私はそう言いながらも、多分いたとしても1人か2人くらいかなと思った。
絶対とは言い切れないけど、みんな何ポイントかは何かしらの能力値に割り振って強化してると思う。
「もし仮に、今持ってる65のスキルポイントを全部敏捷に割り振ったらどうなるだろう」
第5階層くらいまでに出現するモンスターは全部完全に動きが止まって見えるとか、そんな感じになりはしないだろうか?
少なくとも第3階層のモンスターくらいなら全部余裕で倒せそうだ。
それは敏捷ではなく力や賢さに全振りしても言えそうなことなんだけど。
「いや……さすがにそこまではないかな?」
だけど今の、盾を装備せずに片手剣と短剣のダブル武器スタイルを極めるならそれも1つの手ではある。なんかもうそこまでいくと、冒険者というか暗殺者みたいな感じになる気もするけど。
「まあ、スキルポイントは割り振らないからね、私は」
ただちょっとだけ、全部敏捷に割り振るとか面白そうだなと思ってしまった私だった。
<第2階層:花の都フローリア>
「おめでとうございます」
「……はぁ」
「あなたは第2階層の冒険者ギルドにあるギルドクエストをすべてクリアされました」
「わかってます」
「つきましては、当ギルドの方から記念品の贈呈があります。こちらをどうぞ」
私はいつもの受付のお兄さんからギルドクエストをすべてクリアしたことでの記念の品を受け取った。
〇金メダル[2]
第2階層にある冒険者ギルドの、ギルドクエストをすべてクリアしたことの証。
……うん、知ってた。
「これからもお暇があればギルドクエストを受けてみてくださいね。私をはじめとする職員一同、心よりお待ちしておりますので」
「……どうも、ありがとうございました」
私はお兄さんに挨拶を済ませるとそのまま冒険者ギルドを出た。
出てからしばらくはあてもなく街の中を歩き回った。
歩いている最中に私は思った。
ああ、やっぱり記念品はメダルだったか、と。
それともう1つ、確信できたこともあった。
ああ、この階層の住人クエストを全クリアしたら銀メダル[2]がもらえるんだろうな。
「いや本当に。このメダルって何に使えるんだろう。やっぱりただの記念品なのかな」
下界で有名なとあるRPGでは、世界のどこかでこういうメダルとか集めてるじいさんがいて、そのじいさんにメダルと引き換えに他では手に入らない強力な武器とか防具とかをもらえるなんてこともあるんだろうけど。
「第3階層からは、私も他のプレイヤーみたいにギルドのクエストとか無視して行こうかな」
何度も言ったが別に冒険者ギルドのクエストはゲームを攻略する上で絶対に受ける必要はない。
ちょっとした寄り道、時間潰し、小遣い稼ぎのようなものであって多くのプレイヤーはクエストなんて無視してとっと次の階層へ進んでいくのだ。
だから私も別にクエストを無視しても一向に構わないし、その方がゲーム攻略も速く進むのだけど。
「うーん。でも先の階層に進んだら、前の階層に戻ってきてクエストを受けるなんてこともないだろうしな。別にゲーム攻略もそこまで急いでるわけでもないし」
ただ、とことんやりこみプレイをしたいのかと聞かれればそうでもないんだ。
私だって速く先の階層に進んでもっと色々なフィールドの景色とか、モンスターとかと戦ってみたいという思いはあるんだけど。
「いや、でもクエストは全部やっておこう。これは勘だけど、やっておいた方がいい気がする」
神様の勘は良く当たるのだ。
まさかゲームプレイの方針を決めるのにこの言葉を使うとは思ってなかったけど。
「もう4時半過ぎか。まあ短剣術のスキルレベルは上がらなかったけどそれはまた明日以降頑張ればいいか。今日はもうログアウトしよう」
今日はギルドクエストを全部クリアしたし、この階層ではあと残りの住人クエストを片付ければやるべきことはすべて終わり。晴れて私は第3階層に進出することになる。
「第3階層かー。やっぱ次は海とか来るかな。もしくは山か。砂漠とかだったら嫌だな~」
私はそんなことを言いながらもメニュー画面を呼び出すとログアウトのボタンを押した。
――神界の私の部屋――
神界の夏祭りは3日間開催される。
開始時間は毎日午後5時半スタートで終わる時間は1日目と2日目は午後9時半。
そして最終日だけはそこからさらに30分間ほど花火大会があって午後10時終わりとなる。
今日はまだ2日目だけど、MOIRAIのライブなどの催し物もあるから多くの神が集まることだろう。
それで時刻は現在午後5時前。
本来であれば私はこの後は普段着のままで祭り会場へと向かい、先に会場で待っているはずのヤヌスと合流してから祭りを見て回るつもりだった。
しかし私は一昨日の朝に、アパートの前で出会ったこのアパートの住人であるミナカタさんにある頼みごとをしていた。
その頼みごとをしようと思ったのは本当に偶然の発見と思いつきで、ミナカタさんに聞いた時も半分以上ダメでもともとの頼み事だったのだけど。
「ちょっと早いかもだけど行ってみるか」
私は支度を整えると自分の部屋を出た。
そしてアパートの階段を降りて1階の右端にある105号室、ミナカタさんの部屋の扉の前までやってくると、勇気を出して玄関のチャイムを押した。
するとわずか2秒ほどで扉は開き、そして開いた扉から伸びて来た手が私の肩をがっしりと掴むと私はそのままその扉の中へ吸い込まれるようにして消えた。
……って、いやいや、どんなホラー映画だよそれ!
「うわぁぁぁぁ!……あ、あ、ミナカタさん?」
もちろん私を部屋の中へ引きずり込んだ手の主はこの部屋の住人であるミナカタさんで。
ただ、なんかちょっとミナカタさんは疲れているというか目の下にうっすらとだが隈があるようだった。化粧でうまく隠してるみたいだったけど。
「うふ、うふふふふふ。待っていたわよ、アストレアちゃ~~~~ん!」
ごめんね、もう1度だけ言わせて。どんなホラー映画だよ!!
いや、なんていうか。たぶんヘスティアちゃんあたりなら今のミナカタさんの言葉を聞いたら即座に泣き出してしまうだろうレベルで怖かったんだ。何がっていうと、もうすべてにおいて。
「あ、ああ。えっと、それじゃあ頼んでいたやつは?」
「もちろん準備オーケーよ。うふふふ。さあ、入って入って」
私がミナカタさんに聞くと、ミナカタさんは私の手を取って部屋の中へ。
ミナカタさんの部屋は、きちんと手入れや掃除が行き届いていてすごく清潔感があった。
部屋の中には大きなクローゼットがあって、だけどそのクローゼットの中にもしまいきれなかったのかたくさんの洋服や店で使う衣装などがラックやコートかけなどにかけられていたからすごい。
それとドレッサーの周りにはたくさんの化粧道具もあったりしてミナカタさんがどれだけ美というものに気を遣っているのかがわかる。
私はそんな部屋の中央に立たされるとすぐにミナカタさんが私が注文した例のものを持ってきてくれた。
「うふふふふ。こーんな感じになったんだけど、どう?」
「あ…………すごい」
私がミナカタさんに頼んでいたもの、それは浴衣だった。
――時を遡り2日前のこと――
私はアパートの前でミナカタさんに出会った。
その時ミナカタさんの部屋には、ミナカタさんの経営しているキャバクラで使わなくなった衣装を運び入れている最中だった。
私はその運び入れてられていく衣装の中に、和風の衣装、着物があることを見つけた。
それを見て私はふと思った。着物があるなら浴衣とかもあるんだろうかと。
だから私はその時、ついついミナカタさんに聞いてしまったのだ。
「あの、ミナカタさん」
「うん。なにかしら」
「えっと、その、例えばなんですけど……お祭りの日に来ていくような浴衣とかって、衣装の中にあったりしますか?」
私のその質問にミナカタさんはもちろんよと答えた。
そしてミナカタさんはそれで何かを察したようで私に聞き返してきた。
「あ、それってもしかして……明日から始まる夏祭りに来ていく服を用意してほしい、とか?」
「えっと、はい。その……お願いできますか?」
そこからのやりとりはもう知っているだろう。
ミナカタさんは私のお願いを快く引き受けてくれた。なんか異常なテンションで。
――現在――
ミナカタさんの手には紺色の生地にピンクの花模様が施された浴衣があった。すごい綺麗だ。
浴衣は広げられていてどうやらそれがミナカタさんの手作りらしいってことも見てわかった。
「うふふふ。お店で扱ってる衣装は全部私の手作りなのよ?」
「ええええ!?、そうだったんですか!?」
「そうよ」
「それじゃああそこにあるナース服とか、その横にある巫女服とかも?」
「ええ。全部私の手作り」
どうやらミナカタさんは、想像以上にハイスペックな神様だったらしい。
今の発言が事実ならミナカタさんは服飾関係の仕事でも十分やっていけると思う。
「あ、でもその着物。サイズとかは?」
「あら、それなら大丈夫よ」
「え?」
「私は女神なら、見ただけでスリーサイズと着ているお洋服のサイズがわかるのよ。この着物はちゃーんと、アストレアちゃんの体に合わせて作ったから」
今の発言が事実ならミナカタさんは……ミナカタさんは……え、ちょっと待って。
「ミナカタさんって、何者なんですか?」
私はこらえきれずに失礼を承知の上で聞いてみた。
するとミナカタさんは私の方を見てにっこり笑うとこう答えた。
「あらやだ、何者かなんてそんな決まってるじゃない」
ミナカタさんはそこでいったん言葉を区切ると、その後で平然とこう答えた。
「どこにでもいる普通の神様よ?」
その答えを聞いて私は心の中でこう思った。
いや、それ絶対普通の神様じゃないと思いますよ、と。
「アストレアちゃん、浴衣の着方とかわかる?」
「え、いや……すみません。わからないんで教えてくれませんか?」
なにせ和風の服なんて着る機会ないし、というか今回が神生初だった。
成神式の時はスーツだったからな。
「うふふふ。そうだと思った。いいわよ、私が教えてあげる。今日これから着ていくのよね?」
「あ、はい。友達と合流してから色々見て回ろうかなんて思って」
「あら、いいわね。じゃあさっそくお着替えしましょうか……うふふふふ」
「は、はい。ど、どうかお手柔らかに」
「あはは、なあにそれ?」
こうして私はミナカタさんの部屋で浴衣の着方についてあれこれとレクチャーを受けた。
なんか時々、私の体を見るミナカタさんの目がおっさんの神様のそれになったような瞬間もあった気がするけど、幸いなことにその時は何もなかった。
ただ、結局のところミナカタさんが本当に本当は何者なのかという謎については、ついぞ明らかになることはなかったとだけ言っておく。
<初期武器について>
このタイミングで言うことではないかもしれないことシリーズ!
今回は第何回目だったでしょうか、忘れてしまいましたが。
……あれ、そもそもそんなシリーズありましたっけ?……まあいいか。
ゴッドワールド・オンラインではゲームスタート時にキャラクターメイキングを行います。
そのメイキングの中でもプレイヤーが一番悩むとされているのが初期武器の選択ですね。
つまりプレイヤーが最初に装備可能となっている武器です。玲愛はメイキングの時に初心者向けの片手剣を選択しましたが、もちろん最初に選べる武器はそれだけではありません。
今回は初期武器の一覧をご紹介します。
①片手剣 ②大剣(両手剣) ③弓矢
④槍 ⑤斧 ⑥銃 ⑦杖 ⑧短剣
⑨槌 ⑩鞭
上記の10個の中から1つを選びます。
プレイヤーの中で1番人気はやはり片手剣。次点で杖と槍。逆に人気最下位は鞭と短剣だとか。
ちなみに、すでに本編内でも説明しましたがプレイヤーはゲームを進めていけば最初に選んだ武器以外も装備できるようになります。(主にクエストの報酬で。)
なお、武器とそれに伴う武器スキルは上記の10個以外にもたくさんあります。
たとえば素手で戦う格闘術とか、魔法を効率的に使える魔導書とか。
この先の本編内でもこの初期武器について、あるいは片手剣や短剣以外の武器についても玲愛がその武器を装備可能になるたびに詳しい説明等を入れていく予定なので今回はここまで。
あと、筆者がこのゲームをプレイするとしたらやっぱり片手剣を選びます。
だって格好良いんですもの、剣って。




