さらなる不審者です。(どうしろと?)
二人で御茶をしてのんびりとしていたときのこと。
僕はふと帰宅時の事を思い出してパソコンを弄りだした。
アパート周辺に設置した監視カメラの画像も確認。
サーモグラフィーは……良し。
金属検知器も確認。
大家に無断で此等は設置したけどまあ~~仕方ないよね。
命がかかってるし。
大日本帝国の研究機関にアクセスする。
此方の発見を遅らせるために幾つか中継しておくことを忘れない。
「ふ~~ん」
目的は十三人目の詳しい資料を見るためだ。
「なに? 据え膳を放置してエロサイト?」
「実の母親より年上に欲情する性癖は無いです」
「ほう?」
「スミマセン」
頭を拳でゴリゴリするのは止めて下さい。
日高姉さんにやられたら頭を石榴にされるんだけど。
「そんで何処のサイトを見てたの?」
「大日本帝国の研究機関」
僕の言葉に沈黙する日高姉さん。
まあ~~そうだろうね。
大日本帝国の研究機関。
かつて幼い僕が所属してた場所。
そして日高姉さん達が実験体として志願した場所。
だけど其の正体を知った僕たちが逃げ出した場所。
十二人の英雄が生まれた場所。
「何でまた?」
「十三人目の英雄に今日会いました」
「ありえないんだけど」
信じて無いみたいです。
当然ですね。
僕たちがそうしたのだから。
「ソイツは素手でストレス獣を狩ったと言っても」
「嘘」
「いや純然たる事実」
「あり得ないでしょう仲間と逃げ出す時にデーターは全て廃棄した筈」
「でも僕は見た」
「信じられない……」
「考えられる可能性は残されたデーターからサルページして……」
その時だった。
サーモグラフィーに映像が写ったのは。
人の姿をした何かが近づいてくる。
金属検知器に反応。
監視カメラの画像も確認。
写ってない。
おいおい。
パソコンのデータをバックアップを含め消去。
念のために~~。
ハードディスクがデータを保存している記憶領域を鈍器で破壊する。
音が漏れないようにしてね。
高かったのに。
「日高姉さん」
「うん」
僕の言葉に頷く日高姉さん。
部屋から現金を集め靴を履く。
この部屋に通帳は無い。
居場所を特定される可能性の有るものは無いからね。
というか……。
「いやマテ」
「どうしたの?」
「何で僕の現金を隠して有る場所を知ってる?」
等と言いながら僕は靴を履く。
「乙女の嗜み」
「言え」
「家探しは斥候の基本」
「……」
いや言うまい。
斥候の一環でサバイバルするからね此の人。
スリッパを持つ僕。
アパートの玄関から人の気配がする。
あ~~やっぱりか。
ごくわずかだけど金属音がする。
「すみません~~黒犬宅急便です~~」
「は~~い」
そう言いながら僕は日高姉さんに合図を送る。
そうしながら僕はスリッパを玄関に投げる。
其れと同時に窓を開けて外に出る。
其れと同時だった。
ズダダダダダッ!
室内が銃で破壊されたのは。
「僕を殺す気かあああああああああっ!」
「私の無力化が目的ね……無駄なんだけど」




