不審者と夕飯を喰うだけです。(他意は無い)ええ。
材料を渡された僕は台所で調理を開始する。
日高姉さんに御飯を作らせるわけにはいけないからね~~。
味が一種類に成るし。
え~~と。
鰻は調理済みの奴ね。
なら~~身を電子レンジでチンして二人分にして~~。
タレを水で薄めて醤油に味醂で誤魔化してかさ増し。
其れでうな丼にしてと。
山芋は擦って出汁と醤油に味醂を混ぜてと……。
オクラは塩で表面の棘を取り茹でる。
斜めに切り皿に盛る。
醤油で食べればいいだろう。
其れらを卓袱台に乗せる。
「「いただきます」」
二人同時に箸を持って食べ始める。
「う~~ん」
「どうしたの?」
「不味くはない」
「はいはい」
でしょうね~~。
ソコソコ自炊経験あるし。
でも此の鰻少し酸っぱくない?
気のせいかな?
「不味くないんだけで微妙」
「はいはい」
「なのでアレンジ」
カレー粉を台所から持ってくる日高姉さん。
「やめろっ! うな丼に対する冒涜だ」
羽交い締めにしてカレー粉の投入を阻止する僕。
「何言ってるのカレー粉は万能調味料だよ」
「何でもカレー風味になるだけだ」
「多少材料が悪くても御腹が痛くならないし」
其の言葉に僕は固まる。
「マテ」
「うん?」
コテンと首を傾げる日高姉さん。
「賞味期限は何時だ?」
「鰻が……◇■過ぎ」
思わずうな丼を捨てる僕。
賞味期限の表示を確認して無かった。
というか良く買えたなっ!
「なにするのっ!」
「煩いっ! 腐りかけやんっ!」
僕の言葉に迫る馬鹿。
「カレー粉を掛ければまだ食えるよ」
「カレー粉を掛けても腹くだすわっ!」
「いけるっ! いけるよっ!」
「日高姉さんのカレー粉に対する信頼感は何っ!?」
「サバイバルの時蛇とかカエルに掛ければ御腹こわさないもんっ!」
そういえば此の人時々サバイバルしてたな。
仕事の都合上。
というか……。
「普通の人はサバイバル何かするかっ!」
「え~~]
僕より年上のくせに頬を膨らませるな。
可愛くないから。
三十分後。
夕飯を食べ終えた僕らは食後のお茶を飲んでいた。
まったりしている時にふと思い出した事がある。
「そういえば日高姉さん」
「何?」
「さっき大家さんに食材を見せたんだよね」
「そうだね」
「その時の反応は?」
「此れを渡された」
見せられた物に僕は頭を項垂れる。
というか何ですか?
此れは?
薄いゴム風船?
意味分からんのですが……。
泣いていいかな?
栄養ドリンクは美味しく貰いました。
ええ。
薄い風船?
誰に使えと?




