不審者? いいえ知り合いでは無いです。(視線を逸らす)
世界は混沌に満ちている。
其れを言ったのは誰か思い出せない。
時は架空西暦2022年。
世界は平和を享受していた。
僕以外は。
うん。
泣きたい。
眼前の光景に僕は項垂れる。
いや本当に。
築七十年を誇る我が家。
というかアパートですね。
家賃月3万円。
水道にガス電気別料金の我が家に不審者がいた。
不審者……。
うん。
不審者です。
「あははは~~」
髪は脱色して金髪に黒い目。
肌はスポーツをしてるのか日焼けしている。
下着姿で僕の部屋の中央を陣取りテレビを見ていた。
性別は女。
だが此奴を女と認識したくない。
見た目は十代後半なのだがその実は……僕より年上なのだ。
彼女はというと僕が備蓄していた煎餅を食っていた。
勝手に。
非常食何だが……。
賞味期限間近の激安商品だから良いが……。
「実年齢を検索してない其の顔?」
「滅相もない日高姉さん」
ジロリと睨みつけるのは止めて欲しい。
切実に。
切った張ったの住人なので目が怖い。
というかガチで命のやり取りをしてる人なので怖いのだが……。
それはそうと……。
「日高姉さん付かぬ事をお伺いしますが……」
「あに?」
うん。
目つきが怖い。
何処のヤンキーですか?
「僕は鍵を掛けてたと思いますが?」
「大家さんに開けて貰った」
「なんて言って?」
「何時も兄がお世話になってます」
キュルンと片目を瞑り胸の谷間を作る。
当時の状況を説明してるのだろう。
ウルウルとした此の目で言われれば普通のやつなら騙せる。
男性なら特に。
僕は例外だが。
というか……。
凄い変わり身だ。
別人の様だ。
人によっては凄い唆るが僕は違う。
此の人の本性を知ってるからだ。
というか素手でやり合ったガチで死ぬ。
「因みに大家さんの反応は?」
「『あらあら~~まあまあ~~隅に置けないわね~~』といってた」
頭が痛いのですが……。
というか大家は奥さんのほうか……。
「フォローは?」
「此れを見せた」
等と財布を見せる。
はい?
何でしょう?
「お疲れだから精の付く物を食べさせるといった」
「其れ絶対誤解されるよね」
「嘘ではない疲れてるのは真実」
「真実なんだけど間違われるだろうがっ!」
「大丈夫ちやんと材料は後で見せた」
台所に置いて有る食材を見せてくれた。
「此れですか?」
「鰻に山芋其れにオクラと栄養ドリンク」
栄養ドリンクは御高いやつだった。
無駄に気を使ってるのが腹立つ。




