女王への贈り物 リーザのマルシェ
『マルシェ』は青空市場、バザーやフリーマーケットみたいなモノ?でいいらしい。
出店者が各自でお店を構えるのだが、出店内容は農家直売の野菜や果物の生鮮食料品に始まり、クッキーやチョコレートの様なお菓子であったり、刺繍や雑貨などの手芸品などの手作り品、どうみても家から持って来たとしか思えない日用品や中古の道具と、まさにありとあらゆるお店で彩られる。
どうもこの主催者は、余り出店者に対して制約を掛けていないようだ。(まあ、公共のうんちゃらに反するとかは別で)
そしてこんな田舎町ながら多くの人出が有り、失礼ながら少し驚いた。大盛況でいいだろう。
そんな中、由香里さんのアクセサリーショップ『陽なたぼっこ』はこのマルシェの一角に店を構えた。
(雨の日はこの店名どうなるんだろう、、、と嫌味な想像をする)
お店の設営からお手伝い、、、と言っても、簡易的な物で、長テーブルがひとつと椅子が二脚、屋根代わりにキャンプ用の日除けタープが張られた。
長テーブルに布が敷かれ、由香里さん作のアクセサリーがキラキラと並ぶ。
由香里さんのアクセサリーは、花や鳥をモチーフとした物が多く、キレイて可愛らしい。
そして店頭には、リーザがスタンバった。
リーザは由香里さんが作った、スズランのブローチを胸の上の真ん中に着けている。『宣伝になるから』と由香里さんに頼まれた。
リーザはエルフの特徴でもある少し尖った耳を隠す様に由香里さんのバンナダで三角巾を結わえてもらった。可愛い。
「はぁ~、リーザさん映えるわ。リーザさん今日は店番お願いね」
「はい。ですが何をすればよろしいのでしょうか」
「うんうん、座っててもいいのよ、呼び込みもしなくていいよ。お店に来たお客さんにアクセサリーを売ってもらうんだけど、値札を付けているので、その値段で売ってあげて」
リーザの店番かぁ~、いい!
「由香里さん、商品の説明や値引き交渉をされたらリーザでは無理ですよ」
由香里さんの商品、由香里さんのお店ですから。
「説明は、う~ん、適当でいいわ。作った者が今いないと言って。値引きはね、無し。断っていいよ、私の汗と涙の結晶だもの。まあ担当者が居ないので分からないと言えはいいのよ」
「え、由香里さんも一緒にお店番しないんですか」
「う~ん、私もウロウロしたいので交代制ね。リーザさんの時間もきちんと取るわ。ブラック企業なんて言われちゃかなわないからね」
いや、そもそも会社じゃ無いでしょう。
盛況なマルシェの人出は早くも各店舗に集まっていた。
「由香里さん、では売り子のお手本を」
「そんなのいいのよ。こういう事はやり方の『型』なんて無くていいの。リーザさんが思ったようにやってみて、何事もやってみなけりゃ始まらないってね」
納得させられるような、冷静に判断すると、丸投げ?
「ではリーザさん、『陽なたぼっこ』の開店です。先ずはリーザさんから始めましょう」
「はい!」
おっ元気なリーザの良い返事。やる気になったか。
「ほら、あんたも行くよ」
え、私も?
「あんたみたいに、モッサいのが居たら、来るお客さんも来ないでしょ!」
え~、リーザと一緒に店番したかったのに。
「トキヒコさん、大丈夫です。由香里さん、お任せ下さい」
「あ~、あんまりリキんで売らなくてもいいからね」
「はい」
少し離れて由香里さんのお店『陽なたぼっこ』のリーザを見る。遠くから覗き見だ。
そこそこに、お店の前を通り過ぎるようにテーブルに並べられたアクセサリーを見るお客さんは訪れるようだが、購入までには至らないようだ。でも何か心配でならない。
「コラっ!トキヒコ、リーザさんが信頼出来んのか」
「いや、そういうのじゃ無いんですが、何か心配で」
『初めてのお買い物』を見守る親の心境。でも『売る』方だけど。
「他のお店も見て回ろう。一周しましょう」
「なんか、デートみたい」
「なによー、立派なデートだわ。時間は短いけど、付き合いなさい」
「はい」
由香里さん、何か強い。
「ねえ、リーザさん、どうやって見付けたの?」
「う~ん、今思い直しても『偶然』?たまたまとしか答えられませんね」
「偶然かぁ~、運命の出会いかな?」
「そうであって欲しいです」
「私にも来るかな?」
「はい?」
「運命の出会いだよ!」
来ますよ。だって由香里さん素敵ですもん。
少し早足でマルシェの出店を文字通り一周した。
由香里さんとのデート時間は本当に短いモノとなったが。
「何?人混みが出来てる」
慌ててアクセサリー店に行くと、、、あー、駅前商店街の面々が居る。
「皆さん何やってんですか?」
「何って客だよ」
ガラの悪いお客さんだ。
「皆さんお店は?」
「休み」
写真館。
「閉めて来た」
パン屋さんのご夫婦。
「亭主に任せてる」
魚屋さん。
お肉屋さんと八百屋の女将さんもいる。
なんだよこのオールスター振り。土日曜って、稼ぎ時じゃ無いの?
「ウチの商店街は日曜日暇でさ。日曜日は皆、郊外のショッピングセンターに行くだろ。平日の通勤前後の客も来ないしね」
暇人かよ。
「リーザさんがさ、ここで売り子さんをやってるて聞いて、見に来た」
暇か。
「私達の情報網を甘く見ないように」
いや、その情報網をご商売に使って下さい。
「リーザさ~ん、ウチの店でもお店に立っておくれよ。時給1,000円出すからさぁ」
「じゃあウチは1,500円出す」
「私なら2,000円だね」
「おや写真屋、そんなに儲かっているのかい?」
「ちょっとー何やってんですか!営業妨害です。とっとと解散して下さい」
「おや?私は客だよ。今だってブローチをどれにしようか考えていたとこさ」
うっそだぁ
「はい、帰って帰って」
「だから私は客だって言ってるじゃないの」
なんか客の前に『タチの悪い』を付けたい。
「そうだ、このブローチをひとつ買ったらさあ、リーザさんと写真撮っていいかい?」
なんだ、その取引?
「私も商売人だから、リーザさんと写真を撮るのにタダでとは言えない。どうだ?」
私はお魚を買っても、女将さんと一緒に写真に写らなくてもいいんですが。
「女将さん、写真を撮って頂くのは構いませんが、折角ご購入下さるのでしたら、しっかりとお選び頂きたいです」
「リーザさんの仰る通りなんだがね、そうだ!リーザさん私に選んでおくれよ」
「そ、そんな重大な要件を私がですか?」
「そうだよ、お願いするよ」
「私は自分でお金を稼ぎ出しておりません。金銭の価値やこの社会での重要な要素を占めている事は理解しておりますが、しょせん机上論に過ぎません。そんな私が人様のお金を左右するような決定事項を司ってもいいのでしょうか?」
「あー堅いねぇリーザさん!気にする事は無いよ、ちゃーと決めてやってちょうだい」
「では、このお店で一番の品を」
「あんたには頼んで無い」
魚屋の女将さんに睨まれた。
結局、リーザは魚屋の女将さんには赤いチューリップのブローチを勧めた。
「女将さんの元気の良さがその赤に現されます。チューリップも可愛いので、良いと思います」
そんなリーザの寸評を受け、魚屋の女将さんは満足げだ。
そしてリーザと並んでパシャリ。撮影は写真館のご主人だ。
「リーザさん、ありがとう~大切にするよっ!」
「お買い上げありがとうございます。ですがこれを作られたのはそちらにいらっしゃいます由香里さんです」
一同の視線を受け、由香里さんは照れた。
「い、いやぁ~お買い上げありがとうございます」
「こんなに可愛いブローチを私みたいなのが着けるなんて笑っちゃうかい?でもね私はコレが気に入ったさ、ありがとね」
「ええ、似合ってると思います」
「あんたに褒められてもねぇ」
私なんか悪い事したかなぁ
皆揃ってパシャリと写真に収まった。撮影者は私なんだが。
「リーザさん、店番交代しよう。トキヒコと回っておいでよ」
「はい、ありがとうございます」
「あれ?」
「ん?由香里さんどうしました?」
「何か売れてない?」
「ええ皆さま、たくさん来て下さり、おのおのお選び下さいましたよ」
「いつの間に。売り子が違うとこうも差が出るのかねえ。リーザさんが1日売り子をやったら、完売しそうだよ」
リーザとマルシェのお店を見て回る事とした。
でも、私達の後ろにゾロゾロと駅前商店街の方々が続く。変な行列だ。
「リーザ、パンを売ってるよ。見てみよう」
小さな可愛らしく、一つひとつがキレイにラップされたパンが並ぶ。袋の結び口はリボンで留められている。
「皆さんもどうです?」
「パン屋が他所のパンを買ってどうすんだい」
「いえいえ、研究の為とか無いんですか?」
ちょっとお高いが、ひとつ買おう。
「リーザ、半分こしよう」
「はい」
リーザとパンを半分こした。冗談半分にパン屋のご主人にこのパンを見せてみた。
「どうでしょう?」
「うん、いいと思う。でもね、残念ながら焼きムラが出来ちゃってるね」
「焼きムラ?」
販売している当人の前で、プロの指摘はきびしいなぁ
「これ、ご自宅で焼かれたの?」
パン屋のご主人はマルシェのパン屋さんに話し掛けた。
「はい、自宅のガスコンベック、オーブンです。それで焼きました」
何か問題が?
「今朝早くから焼いたんですけど、一度に焼ける数が限られてますので、少し詰めてしまいました。それでも数を揃えられなくて、、、分かる人には分かっちゃいますね」
「今度ウチにおいでよ。私はパン屋なんだ。大きなオーブンが有るから一度使うといい。一度に多くのパンが焼き上がるとそれは気持ちがいいんだ」
「いいんですか?」
「もちろん。こういった場所でパンを売る。見上げたもんだし、美味しいパンを広めて欲しいのはどのパン屋も同じ想いさ」
パン屋のご主人、カッコいい~
隣のマルシェの娘が割って来た。
「それって焼き菓子も出来ます~?」
「ああ、うちのお店でも並べているよ。余り売れないけどね」
「私も是非、お願いします」
おお~こんな展開に。
「リーザ、野菜売ってる」
どうやら農家の方が直売での出店だそうだ。
店の人、若い。私よりも若い。
「若い人が農業を行ってるって、何かいい!」
ただ、並べられている野菜はどれも曲がっている。
「見ての通り商品にならない物ばかりですが」
若い農業家は申し訳なさそうに言った。
「トキヒコさん、どうして商品にならないんですか?こんなに立派に育ってますのに」
そう、立派に育っておいしそうだ。リーザが食事を作ってくれるようになり、私は野菜が好きになった。
「う~んリーザ、これはね、流通のせいでもあるんだ。曲がった野菜はきちんと箱に入らない、かさ張るとかね。あと店頭でも、みんな真っ直ぐのキレイな形に見える野菜を選んじゃうから」
いつの日からか、野菜も見た目が重視されちゃってる。
「オレはこの野菜買うよ」
泥の付いたネギ、曲がったキュウリ、形が変なトマト。
家計的に安いのは助かる。リーザの食、多いので。
「この傷みたいなのは隣の枝とかに当たっちゃって育っただけ、ね」
若い農業家に振ってみた。
「ええ、そうなんですが、日々管理を怠ったのは私ですから」
何か暗いなぁ
「私は農業を初めて2年が経ち、ようやくなんらかの収穫が出来ました。でもこのザマです」
そうか、農業って素人が想像するより難しいのね。勝手に作物が育ってくれる分けでは無いか。
「私は農家の息子です。ですが農家を継ぐ事が嫌で、学校を出てもプラプラしてました。就職してもいずれ農家を継がなくてはならいからなあと思って」
何か始まっちゃった。
「ですがある日、食べた野菜が美味しく無いんですよ。飲食店での事なんですが、どの店でもどの料理でも出た来た野菜が美味しく無いんですよ。調理されている事とは関係無く、不味くは無いんげすけど、美味しく無いんですよ」
「その時、家の食卓に乗る野菜を思いました。私の両親が作った野菜は美味しかった。私はそう思い家に帰りました」
「私のオヤジは土地を貸してくれ、苗も頂きました。でも野菜作りを教えてはくれませんでした。私は見様見真似で農作業を行いましたが、1年目は見るも無残な結果でした。考え考えた末に出来た物が今日並んでいる物です」
うわぁ何か農業青年の告白を聞いちゃったよ。
「ちょっとぉあんた!」
わっ、八百屋の女将さん!
「ちょっと、ここで野菜買うならウチで買っておくれ!」
あちゃ〜見つかっちゃった。
「何んだい何んだいココの野菜は!どれもこれもブッサイクだね!あんたが作ったのかい?」
「ハ、ハイ」
うわぁ〜八百屋の女将さん、怖いなぁ
「私はね、八百屋だ。言うなれば野菜売りのプロだ。プロの目としてだね、言わしてもらうよ」
「ハ、ハイ」
「あんたの野菜はねぇ、まあまあだ」
まあまあ?
「あんた、このキュウリが何で曲がってるか分かるかい?」
はて?何で。
「私の性根が曲がっているからでしょうか」
「バカな事を言うんじゃ無いよ!このキュウリはね、こっちに曲がりたかったんだよ」
曲がりたかったって?
「あんたの野菜は自由に育った。それは褒められる。でもあんた、自分の作った野菜を食べて無いね」
「ハ、ハイ。でもなぜ、、、」
「自分で食べてたら、こんな美味しく無い野菜を並べてられないよ」
え?ちょっと多目に買っちゃったんですけど。
「確かに見栄えの良くない野菜は売れにくいのが現状さ」
女将さん今までの話し、しっかり聞いてたの?
「でもね、自由に育てられた野菜は評価出来る。少しだけなら私の店に置いてあげるから、持っておいで」
「ハ、ハイ。ありがとうございます」
「もっと努力をしなさい。そして先輩にきちんと教えを請いなさい。野菜とお父さんと向き合いなさい」
「ハ、ハイ!」
農業青年は涙していた。
八百屋の女将さんは、怖いけど優しいんだなぁ。
「ちょっとあんた、その野菜どうすんのよ!」
やっぱ怖い。
「また、です」
「え、リーザ何が?」
「人と人とが繋がる所を目の当たりにした思いです」
「ああ、パン屋さんと八百屋さん?」
「ええ、ですがトキヒコさんがそのきっかけであり媒体です」
「え〜そんな事は無いよ」
それはリーザを介してだよ。だってリーザが今日ココに居なかったら、駅前商店街の方達は、多分ココには来なかっただろうから、この出会いも無かっただろう。
リーザの不思議な力であり、魅力だよ。
他のマルシェのお店もぷらぷらしながら一通り見て回った。
骨董品?雑貨屋?でリーザの足が止まりそうになるのを引っ張って(物や道具の観察が始まっちゃう)、野菜とフルーツ100%のミックスジュースを飲んで(野菜は好きになったけど、青クサイのちょっと苦手)由香里さんのアクセサリーショップに戻った。
「おー、お帰り。何かいい物あった?」
「野菜を買いました(でもそんなに美味しいヤツじゃ無いそうです)」
ん?売れて、無い?
「あー私が売り子だとダメみたい。リーザさんお願い、お店に入って」
リーザと由香里さん(一応私も)揃ってお店に入った。(長テーブルの向こう側だが)
小さな(低価格)のブローチやキーホルダーは程なく売れて行った。失礼ながら、素人(工業製品と比べて)の作った物がこんなにも売れるものかと驚いた。
「コレ、私もお店出したら売れるかな?」
「お、トキヒコ、何の店にするんだい。協力するよ」
う〜ん、私が出来る事、プラモデル!やっぱ止めた。売れる様な上手なの作れ無いし、売る為に作ってるんでは無いからなぁ。『自己満足!』以外の何者でも無い。
「やっぱ辞めておきます。特に何も持ってませんので」
いつの日かリーザとお店をやるのもいいなぁ〜でも何の店?
「トキヒコ気持ち悪い。何ニヤけてるんだ」
「あーすいません。妄想です」
そんなこんなで時間は過ぎて行った。
「お嬢ちゃんどうしたの?」
可愛い女の子の来店だ。
「これがキレイなんですけど、お金、足りますか?」
この子が握りしめていたのは300円。気に入ったとされる桔梗のブローチは1,500円の値札が付いている。
「う~ん、どれどれ~、」
「ちょっと足りないけどサービス。そろそろ店じまいだからね」
そう言って由香里さんからブローチを渡された子の瞳が輝いている。キラキラ、キラキラと輝いている。
「良かったですね」
リーザが声を掛けた。
「うん、宝もの、宝ものができたー!」
女の子はブローチを握りしめ駆けて行った。
「由香里さん、値引きはしないのでは?」
「私の汗と涙の結晶だよ。だから私が値段を決める、誰にも文句は言わせない、私の勝手だろ」
由香里さん、カッコいい、優しい、素敵。
その後、この女の子のご両親がやって来た。
由香里さんはブローチを売った相手は女の子だし、値段は自分が決める物だと言って足りなかった分のお金を受け取らなかった。
やっぱりかっこいい、男らしい!
「片付けまで付き合わしちゃって、ちょっと遅くなっちゃったね。今日は本当にありがとう」
「いえいえ、由香里さんとの契約を履行したまでですよ」
「なんか大袈裟だな」
今日、由香里さんの店先に並んだ多くのブローチを見て、リーザと女王様用に作って頂いた物が特別であった事が良く分かった。
「私も楽しかったです」
「またいつか手伝ってくれるかい?」
「ええ、日程が合えば」
「トキヒコには聞いて無いよ。私が手伝って欲しいのはリーザさんだけだよ」
えー、まあそうですね。
今日のお礼と言って、由香里さんは鞄の中から小さな包みを取り出した。
スズランのイヤリングだった。
その場でリーザに付けて貰った。
「うん、可愛い。私の見立てもなかなかだね」
リーザは凄く感激して瞳がウルウルしている。
「ありがとうございます。わたしも『宝もの』を頂きました」
「なんだよ、リーザさんも大袈裟だな」
リーザは感激屋さんなんです。
帰りの道中、車中で
「リーザお疲れ様。イヤリング良かったね。似合ってるよ」
「はい、大変嬉しいです。ですが私は何も対価が払えず申し訳ない気持ちも有ります」
「対価はリーザ、もう払ったよ。今日の売り子さんだよ」
「でもそれはユーカナーサリーへのブローチを製作して頂く為の条件でした」
「うん、でも由香里さんは何時も一人でマルシェ、、、お店を出していたんだと思う。でも今日は違った。リーザがあの場所に居た。それだけで充分だったと思う。そんなもんだと思う」
「そうですか」
「リーザがさ、何か対価を払わなければならないと思っているなら、いつか由香里さんの出したお店に遊びに行こう。そしてまた今日みたいにお手伝いすればいいよ」
「はい、そうします。やはりトキヒコさんは人と人を繋ぐ媒体です。私と由香里さんとを繋ぎました。あ、でも私はエルフでした」
あはは、自分で言って照れてるリーザが可愛い。
「でもリーザ、ひとつ問題が起こった」
「はい、なんでしょう」
「そのイヤリング、女王様には見せれ無いなぁ」




