ロウとの対決の果て〜決着
「トキヒコ、ここでもう暫く待っていておくれ」
ザーララの口調はとはても優しかった。
ザーララとユーカナーサリーはロウへ再び歩み寄る。
項垂れて座り込む、ロウを見下ろす形で姉妹が側に立つ。
「私は、私はどのような罰を受けたらよいのか分かりません」
ロウが消え去るような声を漏らした。
「我らはエルフぞ、エルフの世に罰など無い」
ユーカナーサリーが言う。
「そうね、でもわたし達の一族としてこの愚弟には罰が必要だわ」
と、ザーララ。
「どうロウ、受ける?」
「どのような事でも受けます。今の私にはその覚悟があります」
うわぁ、ザーララの罰って火あぶり?氷浸け?いやいや首から下が無い状態とか何でもやれちゃいそうで怖い。
「覚悟とな?」
「はい」
「面白い事を言う」
「はい」
「では申すぞ」
「はい」
「お前はエルフとして生きろ。エルフの生を全うせよ」
ロウの体が電気に撃たれたように全身を震わした。
「さてさてトキヒコ、あなたにはご褒美を与えなくちゃね」
ご褒美!
「何が良い?何でもいいのよ、人間界の支配?エルフの世界?財産?命?私に叶えられないモノは無いと思ってくれて結構よ」
ザーララ、本当に神様みたいだよな。
オレが欲しいモノ、望む事って何だろう?考えた事が無かったかも知れないな。
「今すぐにとは言わないわ、ゆっくりと考えたらいいわ」
んー、なんだろう。
今度はユーカナーサリー。
「我からも褒美を与えたい、臆するな何でもよいぞ」
あら、女王様まで
「予測の範疇となるが、貴公は結果として、お主の世界、エルフの世界を救ったに等しいぞ」
オレ、救世主!?
「我から与えられる物など、この功績からするとじゃな足元にも及ばんかも知れぬがな」
今は、、、
「今すぐにリーザとさくらに会いたい」
「その程度の事はこうじゃ」
すぐに畏まったリーザとキョトンとしているさくらが目の前に現れた。
「リーザ!さくら!」
直ぐそこに現れた立ち姿の二人に全力で向かった。
そのまま二人を抱え込んだ。
リーザは事情を知っていたので、心配を掛けてしまったな。うっすらと涙を浮かべている。さくらは、、、
さくらは少し迷惑そうな顔をしている。
私はさくらを改めて抱きしめた。
「なんだよ~、人前で恥ずかしいじゃん」
「あーさくら、無事に会えた。さくらのお守りのおかげかもな!」
さくらは体をひねるようにして私の拘束から逃れようとしている。
私は振り返りユーカナーサリーを見る。
「あ、女王様もうひとつ、いいですか」
「なんじゃ遠慮無く申せ」
女王も満足気な顔をしてくれている。
「強欲な人間にそんなに簡単に二つ返事さていいんですか?」
「知っておるわ、良い、良い、早く言え」
「腹が減りました、何か美味いモノを食わして下さい!」




