エルフの母王からの呼び出し
今日はプラモ仲間から譲り受けた、コンプリッサーを使ってプラモデルの塗装をします!
エルフの里国では、母王の帰還が為され、さぞ大変な事になっているのだろう。
しかし私も、仲間内で行うプラモデルの展示会(趣味の会合)
が近付きつつあり、忙しいんよ!
私は、土曜日と日曜日を基本とした週休二日制なんだけど、週末をエルフの里国に訪問して過ごす事が多いし、何かのイベント事(どこかの誰かに飛ばされたり、引っ張られたり)が、測った用に金土日曜日の週末とか祝祭日に起こる!日頃の行い、、、運命、、、性か、、、運、悪ぅ~。
だからなのか、趣味に没頭する休みの日、久し振りだなぁ。
私のプラモデルの塗装は、主にラッカー系の塗料を使うが、コンプリッサーを使用するエアブラシ塗装にとって、大気中の水分は大敵である。
湿度が高く水分が多い空気であると、エアブラシが空気と一緒に水分を吸い、塗料と一緒にプラモデルに水を吹き掛ける事となる。
水抜きドレンを噛ましても、何度涙を流した事か。
まあ、水性塗料を使う選択肢もあるけどね。
しかし、ここ最近は良い天気が続き、この休日に合わせて絶好の塗装日和となった。
何か休日の度に、ぐずった天気が続いていたんだよなぁ。
良し!今日は、今日こそは、はかどる!
ちなみに、リーザと女王様は、ラッカー塗料のシンナーの臭いに弱い。エルフにとって、こちらの世界の科学薬品の出す臭いのせいか、それは抜群に弱い!
「トキヒコさん」
「はい」
ん?なんだろう?ラッカー塗料のシンナー臭を咎めに来た!?
「ユーカナーサリーが参ります」
「えっ?いつ?あぁ~痛たたたたぁ!」
リーザからエルフの里国の王、女王ユーカナーサリーのわが家への来訪を聞いた途端に、直ぐに来た!
私はリーザと揃って玄関に向かう。
さくらは既に女王様を迎え入れている。
畏まるリーザと並び頭を下げ、女王ユーカナーサリーをお迎えする。
「済まぬなトキヒコ殿。急なる訪問を詫びるぞ」
あれ?少し元気が無い?
女王様をリビングにお通ししたが、何だろう?
今、エルフの王家はその母王の帰還でバタ着き、色々と忙しいんじゃないの?
「女王様、お母様のご帰還、おめでとうございます」
で良かったのかしら?
実は、何とお声掛けするべきなのか、どう表現すべきなのか分からなかったし、思い付かなかった。
「礼を頂く。我もまだ夢心地と申すか、頭の整理が追い付かぬが、正直な所ぞ」
あ、少し笑顔。
でも、ザーララさんとロウの態度、感情や状態も聞きたい所だが。
「トキヒコ殿、此度の訪問はの、トキヒコ殿を迎えに来たのじゃ」
え?私?
「母様がの、トキヒコ殿を呼んで参れと」
うわぁ~、エルフのお母さんから呼び出しって、何がバレてる?
「我は母様には逆らえぬ。トキヒコ殿、済まぬが付き合ってもろおうぞ」
いや、私今からプラモの塗装なんですけど。
「ユーカナーサリー、母王がトキヒコさんに、如何いたしたのでしょう」
「うむ、ただ連れて参れと。リーザとさくらの同行も成らん。トキヒコ殿のみ連れて参れと」
女王様、困り顔だ。私はプラモの塗装が中止になりそうで、困り顔だ。
「母様がトキヒコ殿に何を申すやも、分からん」
「リーザ、ちょっと行ってくるよ。それで今度はリーザが母王にお会い出来る様にお願いしてくるよ」
「トキヒコさん、畏れ多き事です。何か別の機会、いつぞやの日が訪れますまで、構いません」
リーザ畏まるなぁ。母王がエルフの里国やエルフ達に対してどんな存在なんだろう?
リーザは母王に対して『畏れ多い』を繰り返している様な?
女王ユーカナーサリーは、先に玄関へと向かう。
女王様は、わが家の玄関で履物を脱ぐ。こちらの習慣を行って下さって頂いているし、私も出掛ける際に、靴を履く必要が有るから。
(大体、靴を履かずにすっ飛ばされる事が多いけど)
まあ、“母王”がエルフの里国で民達に、それとエルフ王家の三人に対して、どんな権限を持ち、どんな立ち位置になるのかは知らないけど。だって先日初めて見た程度だし、オレ、人間だもんなぁ~。
ただ、リーザの態度からすると、リーザが幾ら女王ユーカナーサリーの側近であっても、おいそれと声を掛けられない立場の者との想像は着くが。
でも母王、この間、ザーララさんの山岳城で復活した際に、すれ違う程の僅かながら接したが、何か私に対して攻撃的では無いけど、何か持たれちゃってる感が有るんだよなぁ。
それは人間である私が、あの場に紛れ込んでたのが気に要らなかったんだろうけど。何かな~。それと、アレコレがバレてるんだろうなぁ~。
「お父さん」
さくらに小声で声を掛けられる。
「お父さん、少しじっとしてて」
さくらに背中から手を当てられた。
「お父さんに私の印を付けた。お守りみたいなモノ。魔術的な何かが起これば、お父さんを守るわ」
(だけど、あの母王に気付かれず、どこまで通じるかしら)
「さくら、そんな技が!いつの間に?」
無言のさくらに背中を押された。
女王ユーカナーサリーが玄関でお待ちだ。
「ではリーザ、さくら、ちょっと行ってきます」
ちょっとで済めばいいのだけどね。ちょっと、嫌な予感はする。
エルフの里国の王、女王ユーカナーサリーの魔力『繋ぎ』によって、私はエルフの里国へ向かった。
何時も通り、慣れない感覚を抱えたまま。
「痛ってえぇぇぇ~」
到着したのは、エルフの里国の王宮の直ぐ外。
着いた先が、『花の間』に直行だったり、いきなり母王の眼前で無くて少しホッとした。
「しかし女王様、母王は私にどの様なご用なのでしょうか?」
思い当たる節が有る様な、無い様な。
「我も解らぬ。しかし母様も前成る状態で在られても、トキヒコ殿の存在は知り申しておった」
え?石だったのに?ではザーララさんの山岳城に出入りしてた事や、エルフの里国内で、あんな事やこんな事をやった事もバレてる!?
意思を持つ石、、、あ~怒られそう。これは意識の奥へ仕舞っておこう。
でもやっぱ何やら、いきなりお叱りを受けそうだ、トホホ、、、。
「ああっ!」
「如何とした、トキヒコ殿!」
「私、手ぶらで来ちゃいました。手土産忘れました」




