表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ハーフエルフの父  作者: タマツ 左衛門


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

151/296

エルフの里国の王家 母王の帰還

「人間スルガ トキヒコ、貴公は何者ぞ」

あれ?私の名前、ご存知でしたか。え~、普通の人間です。

「あー、初めまして」

うへぇ〜、何と言うべきだったか、、、『ご帰還何より!』とかだったかなぁ。でも、以前の事を実際は詳しく知らないし、初対面だもん。

エルフ王家の母王は、微笑んだ。

「貴公は恐れを持たぬのか」

いえ、ビビりでは無いでしょうが、ビックリ、驚いてます!それと変な『圧』を受けてます。

「恐怖心は有ります、持ってます。ですが、今この場で私を脅かす、恐れを抱く存在は有りませんので」

そう、今この場に私に対して敵意を持ち、攻撃をして来る者は居ない。

、、、あなた以外に。


「それよりも、皆さんは久し振りの再会と成るのでしょう。ここは家族水入らず、私達は邪魔者ですから、お暇します」

私は席を立ち、さくらも私に倣う。

リーザは母王から目が離せない様であるが、そっと背中に手を置き、リーザを促す。

とっとと退散するが吉だ。これは私の“勘”以外の何事でも無い。


私達三人は、テーブル席から少し離れると、一礼してさくらの“力”で『翔んだ』。


私の世界、自宅に着いても、リーザの震えが止まらない。

「トキヒコさん!以前お話しをしました、私の生を繋げた者、恩有る者があの方です!まさか母王でしただなんて、、、ですが畏れ多く、驚く事しか成りませんでした」

リーザの興奮は冷め止まなそうだ。

リーザが若かりし頃(人間の年端で16、17歳相当の頃)、狩りの途中で獣の反撃に合い、命に関わる大怪我を負った。いや、死に掛けた。その時に治癒の『術』を掛け、傷を塞ぎ、自らの“血”を分け、リーザの生を繋ぎ留めた者。

それがエルフの里国の王家の母王であったなんて、、、エルフの里国であっても、世間は狭い?


エルフの王族が持つ力。その血族が持つ力である“魔力”は、邪竜をルーツとするモノである。

邪竜の力を受け継ぐ、エルフ王家の血が母王により、リーザを経由して、そしてさくらに渡った。

それならば、さくらが持つ『何やらの力』の説明が何となく着くような。何となくだけど、まぁ合点が、、、魔術だか魔力って、名前とか“血”とかが重要視されてるみたいだけど、、、物理的に血が何かの力を持って誰かに渡るって、、、だから魔力?

しかし、それにしても、、、


「さくら、何故、エルフの里国の王家の母、石となってしまったと聞いていた母王は、、、何故エルフの姿に戻ったのだろう」

まあ、石となってしまった事自体が、理解出来ないのだけど。石から戻るのはもっと理解出来ない。いや、どっちも理解出来ない。

「お父さん、正確な事は分からないの。でも、今回の初代エルフ王であったファウスが、エルフの王家の血に介入して来た事が、切っ掛けだったのかしら?」

やはり、エルフの王家の血、、、あっ!

「それなら、リーザとさくらにも、何か影響とか反応は出てたの?!」

ウチの二人は、エルフ王家の血に関連付けられてる。リーザの中に占める量的な事は分からない。サクラに関しては関節的だけど。

「トキヒコさん、私は何も感じる事はございませんでした」

「リーザ、少し落ち着けた?」

「はい、トキヒコさん。お恥ずかしく、取り乱しました」

リーザはエルフとしては珍しく、感情を前面に表した。ヒトであるなら普通の事。

一時期は再会に焦がれた、それこそ自身の進むべき道を決める切っ掛けとした存在に出会えたんだし、命の恩人だ。(恩エルフか?)

「リーザ、気にする事は無いよ、普通だよ。やっと恩となる者に出会えた、再会出来たんだ、嬉しいし、もっと喜んでいい事だよ!もう少し、向こうが落ち着いた頃を見計らってお会いに行こう。私も会いたい。会ってお礼を言いたいし、聞きたい事が山程在る」

まあ、私ごときを相手にしてくれるのかは、不明だけどね。

「畏れ多き事と成ります」

あー、エルフの里国の母王の立場というか威厳って、どんななんだろう。


「さくらは?」

さくらはあの時、何かに引かれる感覚があった。

「私は、、、」

さくらが神妙だ、心が揺れているな。でも何に、、、やはりエルフ王家の“血”の繋がりの影響は有るのか。


「私は、解からないの」

さくらが解らない?

「お父さん、私はお父さんを迎えに、ファウスとズゥイラーの世界に向かったわ。でも、お父さんの血を辿ったのか、エルフの王家の血を辿ったのか、今思い直すと、実は正直解からないの、、、」

さくらが不安がってる。

「さくら、そんなのオレの血に決まってるだろ!」

根拠は無い。

「他にどう考えられる。さくらはあの場所にどうして来た?オレを迎えに来てくれたんじゃ無かったのか?」

「そう、、、そうよ、その為よ!」

「だろ。だってあの場所に、エルフの初代王ファウスとその妻であるズゥイラーが居たって知ってたか?」

「それは知らなかったわ、、、そう、、、そうね」

あー、さくらの不安感は、ちょっと残ってるな。

だけど真相は、どうだったのだろう?


「それと、さくらいい?」

「うん?」

「オレはさ、エルフの里国の初代王、ファウスとその妻ズゥイラー(邪竜の生まれ変わり?)が作ったとされる世界?空間?に行ったけど、さくらが来てくれず、あのままあの場に居続けたら、どうなったの?」

私はエルフの王家の血族では無い。邪竜をルーツとする力も持って無い。あの世界に紛れ込んだ雑菌に等しかったのかも知れない。

「お父さんは、、、それも分からないの。あの場はあの二人が創り上げた世界。だからお父さんは二人にしてみれば病原菌みたいなモノ。求められて居なかった存在」

あ、やっぱり。

「でもファウスとズゥイラー、あの二人はお父さんの事を排除出来なかった。取り込む事も出来なかった。人間だったから、、、いえ、何でなんだろう?」

「でも何か、ぽゃ~んとしちゃったよ」

「それは、排除も吸収も出来ないので、取りあえず留めようとしたのかしら?お父さん、何者?」

えー、さくらまで!

「え~普通の人間で、オッサン属ステキ種のナイスミドル!」

「何それ?」

「新種、かも?」

どちらにせよ、さくらが来てくれなかったら、私はあの世界、空間からは出れなかったのか。

「さくら、ありがとう。助かったよ」


しかし、さくらが持つ“力”と言うモノは、相当に強烈らしい。ザーララさん曰く、彼女を超える力。

神の行いとも思われる、ザーララさんの力を超える、、、我が娘が神となったのか!

って事は、オレは神を創造した者。オッサン属改め、ゴッド・オブ・ゴッドとでも呼んでもらおうか!

「何ださくら、何か言いたげだけど」

「『ゴッド・オブ・ゴッド』は、ダサいわぁ」

何、何、何!読まれた?オレに『開いた』?エルフの『術』!

「ごめん、お父さん。ちょっとまだ調整が危ういの」

まぁいいでしょう。私は家族に対して、(一応)隠し事は無い(だろう。いや少しだろう。いや、いや待て!あれ?)。


「しかし、今日は正直驚いた!エルフの里国の王家の異変に始まり(邪竜の一部を垣間見た!)、エルフの里国の初代王ファウスとズゥイラー、、、邪竜だった者に、特別な空間とは言え、会った。それに加え、エルフ王家の母王だ。一生分の驚きを使い切った」

私は自分で言うのも何だが、私は余り驚かない。だけど今回の続け様に起こった事は、驚きを通り越してる。

、、、超・驚きだ!

「お父さん、私も驚いている」

さくらも、超・驚きか!

「トキヒコさん、私がお会い、拝見しましたのは、エルフ王家の母王のみとなりますが、それでも驚きは隠せません」

「リーザは恩人のオマケ付きだから、私とさくらよりも、驚きが強いかもね」

リーザは超・超・驚きだ!

エルフが感情をあれだけ表に出していたんだから。

「この後、エルフの里国の王家の皆さんは、どうなるんだろう」

人間の、単なる興味本位であるが。

ん?あ、横文字だからか!ならば、「私は『神を創りし者』である。」なかなかの響きもある、よしっ!

今度誰かに聞かれたら、そう答えよう。うん。

なんださくら、オレを見るその目は?



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ