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ハーフエルフの父  作者: タマツ 左衛門


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初代王の行方 エルフ王家の異変

「お父さん!大変!何か大変なの!」

リーザがこんな事を言う、、、さくらかっ!

「なんださくら、どうした?」

リーザはエルフの里国、王宮で女王ユーカナーサリーにお会いになっている。

私とさくらは、こちらの世界でお留守番中みたいなもんだ。

何ださくら、トイレでも詰まったのか?

「とにかく!直ぐに出るのっ!行くよっ!」

「えっ?」

って何処に、、、と聞く間も無く、さくらに掴まれると、エルフの里国へ『翔んだ』。


到着した場所はエルフの里国の王宮。石造りの正門前。

一階の扉から入るなり、石階段を駆け上がる、、、さくら、もう三階に着いてるじゃんか!オレは息が切れる、、、ゼイゼイ。靴も履いて無いし!

先を行くさくらの背中を追いつつ、玉座のある『花の間』を駆け抜け、玉座を回り込むと王の私室につながる通路に出る。

その直ぐ先に有る女王の私室の扉をさくらはノックもせずにいきなり開けた。


エルフの里国の王、女王ユーカナーサリーが大きなベットに伏せっている。

具合が悪いのか。

何時でも明るさを振り撒いている様な、女王ユーカナーサリーの姿が微塵も無い。

女王が横たわるベットの直ぐ横には、リーザが控えている。

「リーザ、女王様は?」

「こんな王の姿を目にする事は初めてです」

リーザの取る態度からでも想像が着く程、女王ユーカナーサリーの具合の状態が悪そうだ。

エルフと言えど、病気知らずとは行かないのか。

「女王様、ユーカナーサリー!」

私は声を掛けずには居られなかった。

まるで何かに、喪心してしまっているかの様に、顔色がすごく悪い。


エルフの里国の王、女王ユーカナーサリーは、突然もがき苦しみ出した!

「、、、引かれる、引かれるぞ、、、何者、、、何か、、抜き取られようぞ、、」

女王様、弱々しく声を出しながら、何かに対して抵抗しているみたいだ。でも、何に対してなんだ!?

そんな呟くような声を出した後、体をバタ付かすと、血を吐いた!

「え!?女王様!ユーカナーサリー!」

うわぁ~何だ、何だ!

女王のベットは血で染まる。

「トキヒコ殿!」

口の周りを赤く染める、女王様に呼ばれる。見た感じと違い意識や意思はしっかりと伝わる。

「トキヒコ殿、、、我は単に調子が悪いのでは無い。これは何らかの影響を受けている事は明白じゃ!」

「影響って?何のですか!」

「詳しくは解らぬ。だがの、内から来るモノじゃ。我らの血がそうさせとる様じゃ!」

エルフ王家の血。

邪竜の血を引き継ぐと言われる、強い魔力を持つ血族。

「トキヒコ殿、、、スマヌ!済まぬが、姉様あねさまの所へ行って貰えぬか」

ザーララの山岳城へ。


ザーララの山岳城には、エルフ王家の血族、長子ザーララとその弟であり女王ユーカナーサリーの兄にあたるロウがいる。

「お父さん、行こう!」

女王ユーカナーサリーの手を取り、何かを強く念じるようにしていたさくらが立ち上がる。

「リーザ、行ってくるよ。女王様をお願い」

私が言うまでも無いだろうけど。

「お気を付けますよう」

心配顔のリーザをこの場に残し、ザーララの山岳城へ。

でも、私が行った所で、何が出来る?

まあ、考えてもしょうがないけどね。

再びさくら(今度は少し優しく)掴まれると、二人揃って『翔んだ』。

ザーララの山岳城で何が待つ?

でも、靴ぐらい履く時間は欲しかったなぁ。


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