熱血理事長!?
ネロさんとしばらく話したあと、俺たちは寮に戻り、夕飯をとった。その際にマテリア先生から明日から始まる合同授業についての説明があった。
「明日から始まる合同授業について説明します。今回お邪魔させてもらうのは”エノルド学園”です。ルスミス王国でも優秀な生徒が集まると言われているエリート校です。そこで学ばせてもらえるという点に関しましては感謝しましょう。基本的に授業には全面参加、教室もエノルド学園のSクラスの生徒さんと共同で使っていただきます。後の細かい点などは明朝、エノルド学園の理事長にお話をしてもらいますのでそのつもりで......」
とまあ、マテリア先生の説明はこんな感じだった。エリート校か......。我が強い奴が多そうだな...。
「すっごく楽しみじゃないセレン!?」
「お前はいつもそうだよな...。まぁ、否定はしないけどな?」
どこで授業を受けようが俺たちは俺たちだ。いつも通りにしてれば良いんだ。それを他のみんなに話し、緊張をほぐした後、俺たちは夕飯にありついた。
「ふぁ〜〜あ......眠い......」
翌朝、理事長に挨拶に行くため少し早めに学園に出発するとのことだったため、早起きをする羽目となり俺にとっては地獄という他なかった。今俺たちは着替えて寮の外で待機中だった。
「魔法で起こしてあげよっか?」
「よせ......起きる前に俺の体がぶっ壊れる......」
ルナへ突っ込んだおかげで少しだけ目が冴えてきた。ちょうどその時にエミリア先生が寮から出てきた。
「では皆さん。これより出発します。私の後をついてきてください」
「「「「はーい!」」」」
マテリア先生が先導し俺たちはその後をついて行き、学園には10分もしないうちに着いた。意外と近くにあったんだな。学園はやはり王国内の学園なだけあってとても大きく、2000人ぐらいは生徒がいるんじゃないかったほどには......大きかった。
「失礼いたします!」
学園の中に入った後、中の職員の人に理事長室に案内してもらい、マテリア先生は一言確認を入れてから扉を開けた。
「あら......遠路遥々ようこそ!私がこのエノルド学園の理事長、メリル・ヴィンタージュよ。よろしく!」
「よ...よろしくお願いします...」
まだ俺たちが入りきれてないっていうのにもう自己紹介はじめちゃってるよこの理事長......。しかもなんか妙にテンション高いし、なんかイメージと違うな...。マテリア先生も若干引いちゃってるし......。とりあえず早く入ったほうが良さそうだと全員が思ったのか心なしか部屋に入るスピードは上がった気がした......。
「さて、全員揃ったわね!もう一度言うわよ?私がこのエノルド学園の理事長、メリル・ヴィンタージュよ!メルゲン学園の生徒達!よろしくね!」
「「「「よ...よろしくお願いします?」」」」
う〜ん?なんて言うか......熱血系なのかなこの人?
「ここ、エノルド学園はメルゲン学園とは少し違うところもあるが、まぁ慣れてしまえば問題は無いわ!そして、ここで学んだことを自分の将来の糧にしてもらえることを祈っているわ!外部から来たからと言ってここの生徒に遠慮することはないよ?むしろ仲良くしてくれない!よろしく頼むわ!」
「......」
朝からすごいテンションだな...。俺には到底真似できそうにない......。
「ありがとうございます。では...ミリアさん。生徒を代表して挨拶を......」
「はい」
マテリア先生はミリアにそう促し、ミリアはそのまま一歩前に出た。そっか、ミリアはこの学年の首席......ってことになってるから代表になるのも当然なんだな......。よかった、俺じゃなくて......。
「メルゲン学園のミリア・ルーナ・ワーデンローズです。短い間ですが、当学園にて色々と学ばせてもらい、将来の糧とさせていただきます。どうぞよろしくお願いします」
ミリアはそう言いながらゆっくりと頭を下げた。
「ふふ......ええこちらこそ。ミリア殿下もどうぞごゆるりと学んでいかれませ」
「はい!」
それから理事長さんの簡単な説明があり、俺たちは理事長室を後にすることとなった。だが、その際だった。
「......」
メリル理事長と目があった......。なんか俺のことを妙に見つめてきてるが、なんだか寒気がしたため、すぐに視線をそらし、足早に理事長室を後にした。
「あれが【白銀の剣鬼】ね...。思ったより可愛らしい子じゃない......ふふ」
誰もいなくなった部屋でメリル理事長がそう呟いたことには誰も気がつかなかった......。
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