ルスミスへの道のり①
1週間と言う少し長めの移動に退屈だと感じるかもしれないが、意外にそんな事はなく、たまに休憩と称して馬車から降りて散歩などをしたり、馬車の中でみんなと仲良く話をしたりできていたため、意外と快適だった。この移動は、前半は平野を抜け後半は森を抜ける必要があり、平野であれば見晴らしがいいため魔物等が襲ってきてもすぐに対処ができるらしいのだが、森に関しては死角も多いため、入念な警戒が必要らしい。とは言え、副団長さん曰くここら辺には特段強い魔物はいないって言う話だったため、問題ないらしい。
初日と2日目は問題なく過ぎていった。何者にも襲撃されることもなく平穏に移動できていた。俺もこのまま何事もなければいいなと思っていたんだが......それは......叶わなかったんだな〜、これが......。
それは3日目のことだった。平野ももう時期抜け、いよいよ森に入るか......と言うときに俺の【広範囲探知】に複数の魔物が引っ掛かったんだ。距離は5km先。数は......20体ってとこか。一応、剣を抜く準備はしておこう......。俺は静かに臨戦態勢に入った。
「セレン?どうかした?」
「ルナ......いや、みんなも聞いてくれ。この先に魔物が潜んでる。少なくとも20はいる......」
「え?あ、でも確かに魔物の反応するかも...」
「20......数としては多いね...。でも副団長達もいるし問題ないんじゃ無いかな?」
トランは最初こそ焦っていたものの、副団長さん達が護衛していることを思い出したのかすぐに冷静になった。まぁ言ってしまうと俺も別にそこまで悲観的には見てないんだよな...。と、俺たちと魔物との距離が1kmに迫ったところでようやくーーー
「皆のもの!この先に魔物が潜んでいる!臨戦態勢をとれ!生徒達には指一本触れさせてはならんぞ!」
「「「おおお!!!」」」
外から副団長さんの激が飛び、それに兵士さん達が答える声が聞こえた。そろそろ始まるらしいな。
「ミリアさん大丈夫かな...」
「大丈夫だろ?殿下の馬車の周りは護衛がしっかり守ってるわけだし一番安全じゃねーか?」
「だな。俺たちは副団長さん達が魔物達を対峙してくれるのを待とう」
「ん〜。私も参加したいんだけど駄目かな〜?」
「お前はただ魔法が打ちたいだけだろ?今回は我慢しろ」
「は〜い...」
今にも外に出そうなルナを押しとどめ、俺たちは静かに脅威が去るのを待った。少しすると、やっぱり前方に20程のゴブリンとゴブリンナイトが見えてきた。副団長さん達はそれを見るや否や、兵士さん達に指示を出し、ゴブリン達の討伐を始めた。副団長さんはもちろんだが、配下の兵士さん達もまるでゴブリンに引けを取ってなく、何の問題も無く20体のゴブリンとゴブリンナイトを討伐した。その時間僅か数分だった。
「よし!先に進むぞ!これより森に入る!見晴らしが悪く死角も多くなってくる!これまでよりも最善の注意をするように!いいな!」
「「「おおお!!!」」」
いよいよ森に入るか......。俺も少し気を引き締めないとな...。そして俺たちは森に入った。
森とは言っても必ずしも危険ってわけじゃない。他のとこよりも少しだけ危険な時が多いってだけだ。何事もない日もあれば、魔物に襲われたり盗賊に襲われたりする日もある。全てはその日次第だ。今回の場合はとりあえず森に入った初日は何事もなく終わった。だが、初日ももう終わりだと言うときにそれは起こった。それは、日が暮れ森の中でテントを張って一夜を過ごすこととなり、食事を終え、みんなが寝静まった時のことだった。俺はようを足しにテントから抜け出て木陰に入った。そこでようを足した後、寝ようとテントに戻ろうとしたんだが、その時俺の【広範囲探知】に反応があった。距離は3km先。数は10人程度かな?この反応は......人だな。だが、どうやら敵意を持ってこちらに向かってきているようだった。大方盗賊だろうな...。
「これは無視できないな...。みんなに危害を加えられても困るし、ここは俺がやっとくか...」
あいにく今は【斬滅剣】をテントの中に置いてきてしまっているが、別に大丈夫だろうと思い、そのまま盗賊らしき奴らがいる場所まで向かった。数分もすれば、盗賊達が見えてきた。奴らから少し距離をとり、木陰に隠れた。あの装い...やっぱり盗賊だったな。
「おい、野郎ども!準備はいいか!」
「「おう!!」」
「この先にいる奴らから金目の物と食料を奪い取れ!抵抗するなら殺せ!行くぞーー!!」
「はい、そこまで〜」
「ぬわっ!?」
盗賊達が移動を開始するよりも前に、俺は盗賊達の前に立ちはだかり、足元に【火】を撃って盗賊達の動きを止めた。
「みんな今寝てるんよ。悪いんだけど邪魔しないでもらえるか?今大人しく帰るなら見逃すけど?」
「なんだこのガキ!?生意気な!野郎どもやっちまえ!!」
「「おおっ!!」」
俺の忠告を無視して盗賊達は一斉に襲いかかってきた。あ〜あ、しょうがない。
「......忠告はしたからな?後悔すんなよ......【凍て刺す零氷】!」
「なっ!?ぎ...ぎゃああぁぁーーー!!!」
俺が放った【凍て刺す零氷】は目の前にいる盗賊全てを駆逐した。簡単に言えば、上空に現れた巨大な氷塊が盗賊達の脳天に落っこちたんだ。そこから追加効果で猛吹雪とも呼べる強い風が盗賊達を包み込み戦闘不能に陥れた。そして吹雪と氷塊が姿を消した頃には盗賊達はカチンコチンに凍りついていた。まぁ、一応死なない程度にはしておいたから死にはしないだろ。後で副団長さん達に回収させよう。
俺は凍った盗賊達をそのままにしておき、何食わぬ顔でテントに戻り、眠りについたのだった。
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