試験の結果は?
「馬鹿なのか!?お前は!!?」
誰もいない校舎裏で俺はルナを尋問していた。無論さっき中級魔法を放ったことをだ。
「なんで〜別にいいでしょ?先生だって自分の得意な魔法撃っていいって言ってたし......」
「だからって撃っていいものと悪いものがあるだろ!?この年代であんな魔法打てるやつなんて聞いたことないぞ!?」
「いるじゃないここに!周りのみんなも私に注目してたし!今すっごく気持ちいい!!」
「あれは注目してたんじゃなくて驚かれてたんだよ......。まったく......さっき言ったこと忘れたのか?手加減しろって」
「ん〜?それはどの口が言ってるのかな〜?先にそれ破ったのセレンだよね〜」
「うっ......」
見てたのか......。正直言い返せない......。確かに先に破ったのは俺だ。でもあれは故意にやった訳じゃない!力の加減を間違っただけだ!
「で、でもあれはわざとやった訳じゃ......」
「言い訳しない!破ったことは事実でしょ!とにかく、先に約束破ったセレンにとやかく言われる筋合いはないよ!......というか、ここにいて良いの?もうすぐ魔法試験始まるんじゃない?ほら!さっさと行く!」
一方的に話を切り上げられルナはそのままどこかへ行ってしまった......。ルナと喧嘩するのも久しぶりだな......。まぁ、今回は俺に非があるな......。ここで何か言うのは男として情けない。後でルナに謝っておこう......。その後、俺は試験場所に戻り、魔法の試験を受けた(試験で使ったのは初級魔法【火】。的を燃やす程度の威力で放ち、無事に的に当て、試験が終了となった。それでもやはり周りからは驚かれた......)。
試験終了後、俺たち受験生は教室に戻り、試験結果は2日後に発表すると言う連絡事項を受けて、解散となった。これから帰るんだがなんと言うか気まずい......。ルナとはあの時以降会ってない。なんて切り出して謝ろう......?どんな感じで会えば良い?そんなことを考えていると......。
「セーレーン!帰ろ!」
「うわっ!!」
後ろからルナが抱きついてきた。見る感じ、ルナはいつもの調子に戻っていた。
「ル、ルナ......?」
「ん?どしたの?」
さっきのことはもう良いんだろうか......?それならこのまま......いや!それじゃ俺の気が治まらない!謝ろう!そう思った俺はルナの方を向いた。
「さっきは......悪かったよ......。俺が先に破ったのにルナだけ責めるなんておかしな話だよな......。だから......ごめん!」
俺はゆっくり頭を下げた。
「も〜あんなの気にしてないのに〜。でも嬉しいな!ちゃんと謝りに来てくれるなんて。セレンのそういう所......私、好きだよ......」
「え?最後なんて?」
「なんでもない、なんでもない!ささ、早く帰ってご飯食べよ!」
無事に仲直りできた俺たち。その後、一度村に帰るため宿の人にお願いし、荷物の管理をしてもらった。荷物を持って帰るのは結果を見てからにしようと決めたからだ。そして人気のない場所に移動した俺たちは【空間移動】でリズの村に帰った。村で、母さんやルージュ、村長さんに良い結果?を期待して良いと話したら3人はすごく喜んでくれた。そのこともあり、夜は豪勢な食事にありつけた。やっぱり母さんの料理は最高だ!
2日後、試験の結果を見るため俺とルナは再び王都に来ていた。
「なんだかワクワクするね!どのクラスになるかな〜?」
「さてな、俺らの”あの”試験の成果をどう見てるかによるな......」
あの後どうなったかはよく知らないが、武術の方は新しい冒険者の人が、魔法の方は新たに的を用意したらしい。なんか......すいません。その罰として低いクラスにならないと良いが......。
「あ!張り出されたよ!」
ルナの指差した方を見ると、掲示板のところに試験官が数人立っていた。そして、試験結果を張り出した。
「さて......俺は何組かな〜?」
下から俺は見ていくことにした。まずE、無いな。次D、無い。C、無い。B......無いな。Aにも......無い?......ってことは?ゆっくりと俺はSの欄に目を向けた。
「あった......。よっし!!」
Sクラスに自分の名前があることを確認した俺は安堵と共に嬉しさが爆発した。それによく見ると......。
「セレン!私もSクラス!!やったーー!!」
そこにはルナの名前もあった。本人もめちゃくちゃうれしそうだ。周りを見てると、歓喜の声をあげてる人もいれば愕然としている人もいた。誰しもが希望のクラスに行けるわけでは無いんだなと改めて実感した。クラスの人数は、Sクラスは20人、Aクラスは30人、Bクラスは40人、Cクラス以降は50人で計240人が入学することとなった。やっぱり、多いな......。
試験結果を見た後、制服が渡された。白を基調としていて動きやすい素材を使っていて非常に優れた制服だった。これからこの制服を着てこの学院に通うことになるという現実にワクワクが止まらなかった。ルナもキラキラした瞳で制服を見つめていた。そこで解散になった俺たちはそのまま村に帰った。クラスの報告と制服を見せびらかすためにだ!
入学式は3日後......そこから俺たちの学院生活が始まる。
次回から学園が始まります。
お楽しみあれ!




