2 ゴッドこそ神!神こそゴッド! その名はキングゼウスゴッドカイザー!(後編)
◆
「これが神の雷撃か……ずいぶんぬるいな」
「んなななにいいいいいいいいいいいい!!??」
処刑人ハリーは神サンダーを受けなお生存! 無傷である!
おお、ご覧いただきたい!
その身体を覆う――青く輝くオーラを!
「雷ごときじゃあ――地球を破壊することはできないぜ」
リボルバー拳銃を上空に向けるハリー!
必殺の技が通用せず目をむくキングゼウスゴッドカイザー!
その身体に無慈悲な弾丸が撃ち込まれる!
BANG! BANG! BANG!
「ゴバアア! ゴバアア! ゴバアア!?」
自由落下するキングゼウスゴッドカイザーが銃弾で押し上げられる!
鋼のごとき筋肉が弾丸の貫通を許さない!
しかし! 悪魔的衝撃が体内を駆け巡る!
処刑人ハリーが素早くリロード!
BANG! BANG! BANG!
「ゴバアア! ゴバアア! ゴバアア!?」
自由落下するキングゼウスゴッドカイザーが銃弾で押し上げられる!
鋼のごとき筋肉が弾丸の貫通を許さない!
しかし! 悪魔的衝撃が体内を駆け巡る!
処刑人ハリーが素早くリロード!
BANG! BANG! BANG!
「ゴバアア! ゴバアア! ゴバアア!?」
BANG! BANG! BANG!
「ゴバアア! ゴバアア! ゴバアア!?」
BANG! BANG! BANG!
「ゴバアアアアアアアアアアアアアアア!?」
グシャリ!!!
ハリーの射撃が止みキングゼウスゴッドカイザーは頭から闘技グラウンドへ落下!
地面に垂直に突き刺さったその身体を蹴り倒し、ハリーがフトコロからショットガンを取り出す!
「無策で乗り込むとは……自分の力を過信しすぎたな」
キングゼウスゴッドカイザーの口にショットガンの銃口が突っ込まれる!
「あばよ……!」
「モガモガ~~!(おのれ~~!)」
BANG!!!
スイカのごとく頭部がカチ割れるキングゼウスゴッドカイザー!
モザイク必至のグロテスクシーン!
チュドオオオオオオオオオオオオンンンン!!!
そして爆発! キングゼウスゴッドカイザーは木っ端みじんになって死亡!
その光景を満足げに眺めるプレジデント・ピザフライ!
『ご覧になりましたかエブリワンの皆さま!
すでに我が国は敗北した身ではありますが!
この地球ファイト決勝大会、ミーが責任を持って成功させマース!!』
ピザフライが問題解決のマイク放送!
コロシアムに巻き起こるU・S・Aコール!
「「U・S・A! U・S・A!」」
『HAHAHAHAHA! アイアムプレジデント! 日本一デース!』
「「U・S・A! U・S・A!」」
◆
――ここで映像は終わる。
ビックリ仰天でひっくり返った三人。
後頭部にタコヤキのごときタンコブができている。
「あの落雷を耐えた技は……地球真拳の絶対防御、地球超バリア!
なぜ……なぜあの男が!?」
「地球真拳の使い手にあのような者はおらぬ……!
一体どこで会得したのか……!?」
椅子を起こしながら困惑する神風トオルと神宮司ゴウショウ。
地球真拳を使える者は多くない。
正当な修行を積んでも会得は困難を極める。
ましてや独学でなど不可能中の不可能!
「とにかく……地球真拳の使い手がピザフライに仕えている!
これは紛れもない事実!
今のところは向こうから攻めてくることはないみたいだけれど……。
その強さ、CIA四天王の比ではないでしょうね!」
地球超バリア発動シーンに映像を戻すウメコ。
カウボーイハットと口元を隠すスカーフにより顔の判別はできない。
処刑人ハリーとは一体何者なのか!?
「まさか……殺された父上と何か関係が!?」
「わからぬ……が、地球真拳を使う以上、無関係ではあるまい!」
「やはり! こうしてはおれぬ!!」
神風トオルが部屋を飛び出す!
「兄上! そのお身体では!?」
後を追うルリ!
トオルは忍者との戦いで地球パワーを大量に消費している!
すぐに戦える状態ではない!
「トオル、俺もゆくぞ!!」
「ちょっと待ちなさい」
「ぐええええ!?」
さらに後を追わんとするゴウショウの首をつかみ引き留めるウメコ。
目配せしオカとホシを退席させる。
「……あのガンマン野郎の正体、気づいたかしら?」
「ッ!? もしやと思うたが――まさか!?」
「そう、そのまさかよ!」
持っていたリモコンを握りつぶすウメコ!
「奴の正体は……死んだはずの男! 神風アキラ!
トオルの父親よ!!」
「やはり……! だがなぜピザフライの下に……!?」
「それはわからないけれど……。
ピザフライの元で悪事に加担している事実、見逃せないわ」
「では……! ま、まさか!?」
「そう! そのまさかよ!
トオルが……あの子たちが気づく前に、この私の手で!」
驚き隠せぬゴウショウに向けられるウメコの決断的な眼差し!
「責任を持って殺すわ」
◆
シン・巣鴨コロシアム一階フロア。
警備員ともみ合う神風トオル。
「おい! 言っている意味がわからないのか!?
俺は処刑人に会うためにVIPルームに行かねばならんのだ!
通さぬか!!」
「お前こそバカを言うな! そんな理由で通せるわけがなかろう!!
これ以上騒ぐならばイヌトラ警備隊を呼ぶぞ!!」
「ええい、わからずやめい!!」
管理エリアへの通路は当然のごとく超強力セキュリティ。
警備員に追い返されしぶしぶその場から離れるトオルとルリ。
「くそ……! 出直すしかないか!」
「ホーッホホホホホ! 試合が終わったばかりというのに元気アルな!」
神風兄妹の背後から中国的なチャイニーズ笑い声!
振り返るとそこには――!
ズルズルズルウウウウウウウウウウ!!
ドンブリでラーメンを立ち食いする怪しい中国人!
中国代表地球ファイター、陳・肉まんである!
一回戦で青森県代表りんごマンをラーメン真拳で爆殺した恐るべき強者だ!
「誰だ貴様! ラーメンの出前は頼んでないぞ!」
「アイヤー! 誰だとは失礼アル!
ワタシ中国代表ファイターの陳・肉まんヨ!」
高い知能指数を誇る神風トオル!
瞬時にその顔を思い出す!
「確かに……いや、待てい! 貴様はこれから二回戦のハズ!
ラーメンを食している余裕はないだろう!?」
「ホホホ! ワタシの勝利は揺るがないアルからな!
ラーメンの食べ歩き中アル! 言葉通りの!」
「勝利は揺るがないだと……!?」
眉をひそめる神風トオル。
食べ終わったラーメンドンブリを消し去り、無から新しいホカホカラーメンを生み出す陳・肉まん。
(なんだ……この余裕は?
敵に勝つ気概はファイターであれば当然あってしかるべき!
だが……なんだこのきな臭さは……!
まるで事前に勝利が確定しているような……!)
そこへ場内アナウンス!
『ピンポンパンポーン!
お知らせいたします!
この後行われます中国対おそロシアの試合につきまして!
おそロシアから棄権の申し出がありました!
よって中国の不戦勝であります!』
「――なんだと!?」
おそロシア棄権!
地球の支配権を賭けたこの大会、簡単に引き下がれるものではない!
いかなる理由であろうか!?
(何より不可解なのは……このことを知っていたかのような陳・肉まんの態度!
臭い! 臭すぎる! 何か裏があるに違いない!)
陳・肉まんを悪魔的眼光でにらみつける神風トオル!
「貴様……一体何を企んでいる!」
「ホホホ! ニポン人には理解できないことアルヨ!
これで準決勝はワタシとお前アル!
チャイニーズに慈悲はないアルヨ!
死にたくなければ棄権するがいいアル!
ホホホ! ホホホ! ホホホのホ!」
「くっ……!」
不敵かつ余裕の態度で立ち去る陳・肉まん!
一体何を企んでいるのであろうか!?
二日後に控えた準決勝……早くも暗雲が立ち込める!
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