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地球真拳カミカゼ ~ま、まさか!?→そのまさかよ!!~  作者: 関 涼太郎
第四話『新奥義開眼!殺人忍法破れたり!』
46/88

10 破れ殺人忍法! 再戦!地球対忍者!(後編)

 

 ウゲンタが人差し指と中指をピンと立て忍者作法!


 ドロン! ドロン! ドロン!


 そして周囲に白煙とともに現れる――ウゲンタの分身たち!


「「地球真拳・神風(かみかぜ)トオル! 貴様の健闘誉めてやろう!」」


 ドロン! ドロン! ドロン!


 分身は次々と増える!


「「だが! いかな小細工をしようとも!」」


 ドロン! ドロン! ドロン!


「「我らの一斉攻撃! 完全に防ぐことは不可能!」」


 ドロン! ドロン! ドロン!


「「さあ! 覚悟いたせ!!!」」


 分身により増えたウゲンタ――その数32人!

 そう! 必殺の殺人忍法・32人分身の術である!


『ああっ! なんということでしょう!!

 数ある忍法の中でも高等と言われる分身の術!

 一人二人ならまだしも、実に32人!

 多勢に無勢! 神風選手大ピンチであります!!』




「――そう、その通り」


 スピーカーから聞こえる実況内容に一人答えるのは――謎のメガネ女子高生ウメコ。

 観客席に座るその姿には、ところどころに包帯や絆創膏が見られる。


「実体化し攻撃能力を持つ程の分身……いかな達人とて十体が限度。

 それ以上は術者の精神が持たず、発狂して廃人と化す!

 シャドウ・ウゲンタ……恐ろしい男ね」


 そう言って包帯が巻かれエロス(ちから)の増した足を組み替える。


「神風トオル……なかなか試合に現れないからヒヤリとしたけれど。

 シン・青梅(おうめ)での特訓の成果! 私に見せて頂戴……!」


 ジュルルルルルルルウウウウウウウウ!!!


 ストローでクラッシュナタデココソーダを吸うウメコ!

 もぐもぐしながら神風トオルの行く末を見守る!




「「ニンニンニンニン!!」」


 32人のウゲンタが一斉に忍者走りを開始!

 神風トオルの周囲を高速で回り漆黒のリングと化す!

 術者本体の位置をかく乱すると同時に、攻めるタイミングを悟らせぬ戦法!

 輪の中央で精神を統一、地球パワーを高める神風トオル!

 しばしの沈黙の時――そして弾ける漆黒リング!

 32のウゲンタが神風トオルめがけ一斉に襲い掛かる!


「うおおおおおおおおあああああああああ!!」


 神風トオルが発光!

 青く輝く地球パワーを両目に集中させる!


(あれは地球光線! やはりその手で来るか!)


 32人の中に紛れた――本物のウゲンタが勝利を確信!


(特訓とやらで攻撃範囲を広げたか? あるいは俺の位置を正確に把握したか?

 だが……例え地球光線で俺を捉えても……()()()()()()()()()()()!)


 ――ウゲンタの秘策、それは忍法・置換チェンジの術!

 分身と己の位置を瞬時に入れ替える高等忍法である!

 仮に地球光線で攻撃されても――安全な位置にいる分身と入れ替わり、回避可能!

 つまり――()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()


「「貴様の肉体! 欠片(かけら)も残さぬわあああああああ!!!」」


 全方位からトオルに迫るウゲンタ!

 それぞれの手には悪魔的鋭さの忍者刀!

 すわ、神風トオル串刺し死亡確定か!?

 ――否!


「おおおおおおおおおおおおおおおお!!」


 見よ! 神風トオルの両目を!

 一度集中した地球パワーが……()()()()()()()()

 両腕を前でクロスさせ、姿勢をややかがめた――その瞬間!


「地球真拳……新奥義いいいいいいいいいいい!!」

「「死ねえええええええええええええいいいい!!」」

「全方位地球光線!!!」


 ズキュウウウウウウウウウウウウウンンンンンン!!!


 放たれる地球光線!

 おお、見よ! これはただの地球光線ではない!

 両目からだけではなく、()()()()()()()()()()()()()()()ではないか!

 その姿はまるで……イガグリのごとし!

 細く絞られた無数の地球光線が――32人全てのウゲンタを貫く!


「……ば、バカな!?」


 ビームに貫かれ吐血するオリジナルウゲンタ!

 32人全員が致死的ダメージを受けており、身体を入れ替えることは不可能!




「やった! 兄上!」

「……見事だ、神風トオル!」


 観客席に遅れて到着したのは妹の神風ルリ、師の神宮司(じんぐうじ)ゴウショウ。


「あれは地球光線の威力を絞る型『地球光線・(はり)』! それをさらに応用した技!

 地球真拳に死角なし!! トオルよ……よくぞ自力で習得した!!」





「「ぐああああああああああああああああああ!!!」」


 チュドオオオオオオオオオオオオンンンン!!!

 チュドオオオオオオオオオオオオンンンン!!!

 チュドオオオオオオオオオオオオンンンン!!!


 ウゲンタ軍団が爆発!

 32の爆炎が神風トオルを囲むように花開く!


 ズシャリ!!!


 神風トオルの背後に落下する黒焦げ物体!

 全ての分身を爆破され、瀕死のウゲンタである!


「我が分身が……敗れるとは!」

「貴様が32人で来るならば……俺は32の、いや100の! 千のビームを撃つのみ!!

 これぞ特訓の成果! 地球真拳の可能性は無限!!」

「この短期間で成長するとは……恐ろしい男よ……!」


 満身創痍の身体を押し、ゆっくりと立ち上がるウゲンタ。

 そのウゲンタに向き直る神風トオル。


「なるほど……さすがは地球真拳! 俺の敗因は……!」

「そう! 32人分身を俺に見せたこと! 地球真拳に同じ技は通用せぬ!」

「暗殺に頼った作戦がアダとなったか……!」


 震える右手でフトコロから何かを取り出すウゲンタ。

 握られているのはトゲトゲメリケンサック。

 今のウゲンタに残された最後の武器である。


(小細工など考えず……初めから試合でぶつかっていれば……あるいは)


 忍者マスクの奥で自虐的な笑みをこぼすウゲンタ。

 神風トオルに拳を向ける!


「貴様……!」

「何を見ている地球真拳! たかが分身が消えただけだ! 俺はまだ戦える!!」


 ――否!

 すでにウゲンタは絶命寸前!

 戦える身体ではない!

 すでに大勢(たいせい)が決した今、ウゲンタに戦いを続ける理由はない!

 任務を果たせぬ状況で命を落とすことは下の下!

 例え卑怯と言われようが生き残るのがこの場の最善!

 無駄死には忍者の恥である! しかし!


「貴様の全力……この俺に見せてみろ!!」

「シャドウ・ウゲンタ……!」


 ウゲンタは立ち向かう!

 絶望的状況において――最後まであきらめず、(あらが)う!

 目の前に立つこの男!

 神風トオルが――己にそうしたように!


「この俺に情けは無用! 神風トオル! いざ……ゴブウ!?」


 ウゲンタが吐血一リットル!

 心境を察する神風トオル!


(……この男の卑劣、決して許しはしない。

 だが……今のシャドウ・ウゲンタからは感じる。

 俺への……いや、()()()()()()()()を!)


 忍者マスクの隙間から血を流しながらウゲンタが歩き出す!


(そうだとも……! ギョウザ男を殺したことも!

 これまでの殺戮も! 間違っていたとは思わぬ!

 だが今は! この男との戦いが! 俺の何かを熱くする!)


 トゲトゲメリケンサックを握る力を強くするウゲンタ。


「神風トオル! 俺と……最後まで!!」

「皆まで言うな……シャドウ・ウゲンタ!

 ならばこの俺の全て! その身で受けて見せよ!!」


 残された地球パワーを拳に集中させるトオル!

 血反吐を撒き散らしながら駆け出すウゲンタ!


「ぬおおおおおおおおおおおお!!

 必殺トゲパン――」

「地球パアアアアアアアアアアンチイイイイ!!!」


 ゴッシャアアアアアアアアアアアアアア!!!


 トオルの地球パンチがウゲンタの顔面に炸裂!

 ウゲンタは弾き飛ばされグラウンドを転がる!

 そこへトオルがさらに追撃!


「地球キイイイイイイイイイイイイックッッッ!!!」


 グシャアアアアアアアアアアアアアアア!!!


 トオルの跳び蹴りがウゲンタのミゾオチに直撃!

 ウゲンタに地球質量の衝撃とともに地球パワーが流し込まれる!

 火花を散らすウゲンタの肉体!


「これが……地球……真拳!」


 チュドオオオオオオオオオオオオンンンン!!!


 シャドウ・ウゲンタ爆発!

 マスター・行司が軍配を神風トオルに向ける!

 地球の勝利である!


「ギョウザ(おとこ)……勝ったぞ!

 俺は! 忍者にいいいいいいいいいいいいいいい!!

 勝ったぞおおおおおおおおおおおおおお!!!」


 観客がワーワー!



 ◆◆◆



「三回戦進出は……地球アルか」


 シン・巣鴨(すがも)コロシアム関係者席に座る中国代表ファイター、(ちん)・肉まん。

 彼の二回戦の相手はおそロシア。

 その戦いに勝てば――次は神風トオルだ。


「地球真拳……恐ろしい拳法アル!」


 今目にした地球真拳の奥義……果たして対策可能であろうか?

 思考を巡らせる陳・肉まん。

 そこへ現れる――黒服の男。

 側にいたスーパー蟷螂拳(とうろうけん)の使い手、(まん)・テイスが即座にその背後を取り、首筋に鎌を当てる。



「CIA……このワタシに何用アルか?」

「陳様、どうぞこちらをご覧ください……!」


 小型電子端末を操作し、ディスプレイを向けるCIAエージェント。

 映し出されたのは――!


『ハーイ! アイアムプレジデント!

 ミスター陳・肉まん!

 神風トオルに勝ちたくアーリマセンカ!?』



 ◆◆◆



 次回予告



 激戦の末二回戦を突破した神風トオル。

 スシとテンプラで一息……というところに現れたのは露出度高き痴女!

 魔女っ()王国代表ファイターのプルプル・プルリンです!

 身の上話を始め、試合に出たくないと泣き言を漏らすプルプル!

 その腐った根性をトオルが叩き直そうとしたとき、新たに現れる死神のごとき痴女!

 粛清天使それんちゃんがプルプルの命を狙いにやってきたではありませんか!

 二人の戦いに巻き込まれた神風トオルは、さらなる黒幕の存在に気付くのです!

 次回、地球真拳カミカゼ第五話!

『試合放棄!? 魔女っ娘ファイター涙の必殺拳!』にレディー・ゴー!!

最近は自家製ピクルスにハマっています(^-^)

よろしければブックマーク、評価等をよろしくお願いいたします(^-^)

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