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地球真拳カミカゼ ~ま、まさか!?→そのまさかよ!!~  作者: 関 涼太郎
第四話『新奥義開眼!殺人忍法破れたり!』
32/88

1 大ピンチ! 敵は忍者32人!(後編)

 

(助かった……。助かったが……しかし!)


 悪魔的バイオレンスな忍者危機が去り、どっと冷汗が噴き出す神風(かみかぜ)トオル。

 妹の声がなければ――ゴウショウ、ヤエベニが現れなければ。

 今こうして己が立っていることはなかったであろう。

 だが……何も解決はしていない。

 結末が先に延びただけである。

 ()()()()()()()()()()()()()()


「……特訓だ!!」

「先生!?」


 仁王立ちの神宮司(じんぐうじ)ゴウショウが口を開く。


「トオルよ! ことの顛末……たいてい予測がつく!

 今我らが参らねば貴様は死んでいた!!」

「……その通りにございます」


 己の不甲斐なさを指摘され視線を落とす神風トオル。

 拳を固く握り、指ぬきレザーグローブがギリギリと軋む。


「だがしかし! 次の試合まではまだ時間がある!

 ならば! 今からウゲンタを超える可能性、ゼロにあらず!!」

「……!」


 視線を正面に戻す神風トオル。

 その目には……炎が宿る!

 目の前に越えるべき壁あらば――砕くのみ!

 十年かかろうとも! 一万年と二千年かかろうとも!

 砕けるまで拳を撃ち込むべし!


(そう! シャドウ・ウゲンタは越えるべき壁! 突破するべき壁!

 俺が砕かなければならない壁!!)


 滝つぼへと沈んでいた神風トオルの精神!

 その精神が昇りに昇り――ドラゴンへと変化!

 滝を越え、天を越え、地球を飛び出し――宇宙へと昇る!

 もはや怖いものなし!


「ああそうだ、そうだとも! 俺は勝つ!

 俺は奴にいいいいいいいいいいいいい! 勝つ!!!」


 師、ゴウショウの前に膝をつく神風トオル!


「先生! 稽古をつけてくだされ!

 奴の32人分身、破るためなら死んでも構いませぬ!!」

「よくぞ言うた! 人が死ぬるは心砕けし時!

 鉄の意志あらば人は死なず!!

 我が特訓、耐えて見せよ!!!」

「はいいいいいいいいいいいいいいいいいい!!!」


 燃え上がるトオルとゴウショウ!

 その悪魔的熱量にスプリンクラーが作動する!


「ええい! 俺と先生のやる気に水を差すとは!」

「不届きなる消防設備! 所詮は人の心を持たぬ機械か!」


 散水中のスプリンクラーを睨み付ける二人!


「あなたたち、落ち着きなさい」


 装甲くノ一・ヤエベニが割って入る。


「神風トオル……満身創痍のその身体では訓練どころではあるまい」

「ヤエベニ……また助けてもらったことには感謝する!

 だが! 試合は二日後! 俺には時間がない!」

「それは百も承知。だがよく聞け!

 お前を狙うのはあの忍者だけではない!

 アメリカ大統領ピザフライ!

 そしてその直轄……CIA四天王がその命を狙っているのだ!」

「なんだと!? ピザフライとは決闘の約束をしたハズ!」

「どうやら他のファイターに内通者がいるようだ。

 その者を優勝させれば……ピザフライによる地球の支配は継続可能!

 お前を生かしておく理由はないということだ!!」


 神風トオルに告げられる悪魔的現実!

 常に命を狙われる状況!

 肉体よりも先に精神が疲弊してしまう!


「おのれ汚いやつらめ! ならば先にこちらから乗り込んで……!」


 スパァンッ!!


 ヤエベニのビームウイップが神風トオルの尻を打つ!


「痛あああああああああいいい!!??

 貴様! 何をするか!!」

「いいか、今日は休め!

 そして明日一日を使い……奴の分身に対抗する(すべ)を見つけるのだ。

 それまでの間、暗殺者からお前を守ってやる」

「何い!? そんなことができるのか!?」

「フフン……私を誰だと思っている」


 得意気に胸を張るヤエベニ!

 装甲の上からでもわかる形のいいオッパイ!


「しかし……なぜそこまで俺のことを……」


 スパァンッ!!


 ヤエベニのビームウイップが神風トオルの尻を打つ!


「痛あああああああああいいい!!??

 貴様! 何をするか!!」

「べ、別にお前のためにやってるんじゃないんだからな!

 私と利害が一致するから守ってやってるだけなんだから!

 もし私の邪魔になりそうな時は……お前も消してやるんだからな!」

「そ、そうか……。ではよろしく頼む!

 だがくれぐれも! 自分の身を第一に考えてくれよ!」

「フン! 言われなくてもそうさせてもらうわ!

 さあ、早く宿に戻りなさい!」


 今後の方針が決定し地上へと戻らんとする一行。

 しかし! 神風ルリがあることに気がつく!


「そう言えば……()()()()()()()姿()()()()()()()!」

「ギクリ!」


 心臓をバクつかせるヤエベニ!

 あたりを見回す神風トオル!


「ウメコ……? ルリの学友という、あのメガネ女か」

「イエス! 兄上のことを心配して、ここに来るはずなんだけど……!」

「途中トイレにでも行きたくなったのだろう。

 どこか食いしん坊な雰囲気があったからな」


 スパァンッ!!


 ヤエベニのビームウイップが神風トオルの尻を打つ!


「痛あああああああああいいい!!??

 貴様! 何をするか!!」

「……フン!」

「なんなんだ一体……!」


 装甲の下でほっぺたを膨らませるヤエベニ。

 その顔をチラリと見やる神風ルリ。


「あなた……ウメコちゃんを見かけなかった?

 ()()()()()()()()()()()()()()()()だと思うんだけど」

「ギクリ!」


 心臓をバクつかせるヤエベニ!

 ふいにルリの後ろを指さす!


「あッ!! UFO!!!」

「ええッ!?」


 その場にいた全員が振り返る!

 しかし……UFOの機影はどこにもない!


「なんだ、どこにもいないではないか……!」


 神風トオルが顔を戻すと――すでにヤエベニの姿はない!

 そして代わりに聞こえてくる女の声!


「おーい! おーい!」


 ポニーテールを揺らし、手を振りながら――ウメコが走ってくるのであった。



 ◆◆◆



 ――某時刻。

 某在日米軍基地。

 施設内の軍病院からヨタヨタと出てくる――包帯グルグル巻き人間!

 彼こそはCIA四天王の一人、『草原(そうげん)のクサッパ』だ!

 数か月前に装甲くノ一・ヤエベニと交戦し、敗退。

 なんとか一命をとりとめ、本日晴れて退院――否、()()()()()()()()()()退()()

 CIAエージェントに連れられ黒塗りの高級車に乗り込む!


「あの女……! 今度は負けないからな……!!」


 怒りに震えながら殺人的な眼光をギラつかせる草原のクサッパ!

 悪魔的殺気を発しながら――CIAカーが基地を後にする……!




 ――同時刻。

 アメリカ合衆国某所。

 CIA専用高速ジェット機『ヘルシー・チキン』に乗り込む男女の姿。

 男の方は燕尾服を着込んだ一見して紳士的なシルエット。

 しかしよくご覧いただきたい。

 彼の頭……小さめのシルクハットかと思われたその物体は――()()()()()

 頭からニョキリと生えた煙突が煙を吹いているのだ!

 明らかな異常者! 狂人以外あるまい!


 そしてさらに!

 女の方はピッチリウェットスーツ姿!

 ペタペタと足ひれをならしながら、スケベな身体をくねらせる!

 だがその頭部はやはり異様!

 本来口にくわえるシュノーケルが……()()()()()()()()()()ではないか!

 なんと奇天烈な顔面か!

 明らかな異常者! やはりクレイジー狂人!


「我らを一堂に集めるとは……天空の一人には荷が重すぎたか」

「情けない男……! 仕置きが必要だよ!」


 彼らもまたCIA四天王!

 煙突紳士は『地下鉄のトーマス』!

 目からシュノーケル女は『深海のマコ』!


 CIA四天王である三人――草原のクサッパ、地下鉄のトーマス、深海のマコが目指すは東京都!

 地球ファイト決勝大会中のシン・巣鴨(すがも)だ!

 ターゲットは地球真拳継承者、神風トオル!

 悪魔的な戦闘力を持つ四人がそろう時……シン・巣鴨は地獄と化す!



 ◆◆◆



 そして――CIA四天王が動き出したさらに同時刻。

 ブラインドを閉め切った薄暗い部屋で携帯電話を操作する女。

 神風トオルらと別れた月宮殿(げっきゅうでん)ウメコである。

 どうやらシャワーを浴びた直後!

 おお、エッチな下着姿だ! 色はパステルピンク!

 濡れた髪をタオルでなでながら何者かと通話!


『はい、もしもしでゴザル!』

「久しぶりね、私よ。早速で申し訳ないけど……人手を貸してくれないかしら?」


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