16話 危機が去って
朱莉です
もう中盤へ入りました。楽しんでみてください
意識が飛んでいる間、不思議なものを見た。
角の生えた僕が真っ白な空間に立っているのだ。僕の姿はそんな彼に見えているようで、こちらを見るとまるで獣のような雄たけびを上げ深紅の剣を作り出しこちらに突進してくる。あまりのスピードに僕はその姿がとらえることができずにいた。
スパッ!鋭い音が響き僕の視界は回った。
視界が途切れる瞬間その鬼が笑っているのが見えた。
僕は目を覚ました。さっきの映像が目に浮かびふと首元に触れるが、しっかりとつながっている。僕は安心して。立ち上がりシェルターに向かって歩いてゆく。
「レイ!!無事だったか!」
声のする方を見るとアリアとリリアが手を振っている。
二人は無事シェルターについたのだろう。
「あれが勇者か、あれもお前と同じように獣をいとも簡単に狩ってやがった」
やはりシュンはシェルターを守っていたようだ。
「二人は大丈夫だったみたいだね」
二人はそれに対し頷いた。すると何かの気配がこちらに近づいてくるのに気が付いた。
「おっ!来たみたいだな。」
アリアはその気配が何なのか知っているようだ。
「あれは?」
聞いてみるとアリアは驚いたような顔をして
「驚いた。まさか影の気配を感じ取れるとは…これはもっと訓練が使用かもな」
シャドウという人らしい。何か良くないことを言っていたような気がするが、考えないでおこう。
「お迎えが来たようだな。後日お礼をするから待ってろよ」
そういうとアリアたちはその気配の方向へ歩いてゆく。その気配と二人が接触すると思われる瞬間。二人は姿を消した。おそらく影の持つ何かしらのスキルの影響だろう。
その日の夜。夢にまたよくわからないものが現れた。それは一言「神殿へ行け」とだけ残し消えてしまった。何か神のお告げ的なものだろうと考えたので神殿に行ってみるとしよう。
ちゃんと次の日神殿へ向かった。何かルールがあったりしないかとびくびくしていたが、特に問題もなくお堂に通された。そこでは神像に祈りをささげている人たちが何人もいた。僕もその人たちに並び祷りをする。
祈りといっても何も祈ることなんかない。しいて言えば平和であってほしいというくらいだ。
ふと何かが胸に触れた感覚があった。
「ツナガッタ…」
そう聞こえたかと思うと頭の中に大量の情報があふれ出した。
(skill ”偽神”獲得。偽神オフ)
頭の中にそんな声が聞こえると同時に情報がぱたりと止まった。
というか偽神。偽か…本物がどこかにいるということか。つながったってどういうことだろう。
その日はそのスキルによって何か悪影響がないか注意していたが、何もなく一日が終わっていた。今後も何もないといいんだけど…
「魔王様。ジョーカー戻りました。」
それは人間の住む領域と魔族の住む領域のはざまにある城”魔王城”だ。
「そうか。収穫はあったか?」
その魔王は筋骨隆々というよりは細身でいかにも知恵者といった感じだ。
「はい。人間の領域に魔族が潜入しておりました。」
魔王はその報告を聞き頭を抱える。
「なんだと?私が魔王になってから魔界との門は開けたことがないのだが…いや思い当たる節があった。」
その魔王は少し頬を緩めると一言「そいつには注意しておけ。もしもの時は勇者よりも厄介だ。」
ジョーカーはうなづくと姿を消した。
「マリーの子だろう…どんな脳筋なんだろうな。」
その部屋には魔王の独り言が残っていた。
またまた内容が少し変更されました。これ4月までにすべて書き換えられますかね…
善処はします。
ではまた次回




