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第9話:変わらない朝の、その続き
目覚ましが鳴る少し前に、目が覚めた。
特別いい夢を見たわけでもない。
不安に追いかけられたわけでもない。
ただ、朝だった。
カーテンの隙間から入る光が、
思ったより白い。
今日も同じ一日が始まる。
そう考えて、
少しだけ安心した。
以前の自分なら、
「何か変わらなきゃ」と思っていた。
昨日と同じ今日が続くことを、
どこかで恐れていた。
今は違う。
変わらないことは、
止まっていることじゃないと
なんとなく分かってきたからだ。
肩の力が抜けたまま、立ち上がる。
それだけで、
今日はもう十分な気がした。




