第六話「普通のユーザー」
見舞いに来たのは多田、朝倉、パクチーと、晴れない表情の高島だった。
「あなたが来るなんて、意外ね。」
「一応、トラブルソリューションサービスの一ユーザーとしてな。」
「私は人間扱いされてないのね…。」
まあ、高島は小学生からの付き合いで、当時は私に利害調整される側だったから、手放しに友人と言いにくい感情はあるのだろう。
距離感が微妙とはいえ、付き合いが長いのでこう言う皮肉を言う。
「Yuki as a Service…略してYaaSってところか?」
父が最悪のタイミングで会話に介入して来て最悪のボケをかます(褒め言葉)
「サービスモデルとしてはアリね。プランを月額300円、1000円、3000円の3プラン用意して、あ、でもYaaSってすごい間抜けな響よね…。利用料金『安ッ!』みたいな…。」
高島が表情を曇らす。
「あ、みんな、早めにお暇しよう。」
「え、なんで?」
「これ、結城の体調めちゃくちゃ悪いと思う。」
「…??」
言われてる私自身もよくわからないのだが?
「…いつも以上にテンション高め、しょうもないギャグ言ってくるあたり?」
「そう、これはヤバくなる前兆だと思う。というか、多田、お前よくこの短期間で異変に気付いたな。やっぱり観察しすぎだろ?結城のことが好きなんか?」
べちっ!
私は高島の頬に無言で氷枕を投げつけた。
「え?え?」
パクチーが混乱している。
「パクチー、あの悪質ユーザーは放っておいていいからね。垢BANするから。」
「ちょっと待て!」
高島は運営に異議申し立てをした。
後で熱を測ったら、高島とただの言う通りヤバかった。




