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裏22話「パンデミック」

「芸能界って白山くんよりデカいのがその辺歩いてるってマジですか?」


「マジだったらE程度のあたしのサジェストに「巨乳」が出てくるはずないじゃない」


「ですよねー」


「何? 落胆のお手本?」


「じゃあ何ですか、白山くんの量産は不可能なんですか?」


「あたしに聞かれても困るわよ」


「宇宙(そら)って、自由ですか?」


「本当に困るわよ」



 今日は一体何の因果か、駕籠野先輩と2人で買い出し。


 今夜の「オープンキャンパス対策会」という名の鍋パ+お泊り会に向けておつかいをこなす時間である。


 ちょっと待って! 裏21話も駕籠野先輩と2人だったのに今回もマキアメなのはおかしいんじゃないかな?



「そうだ、帰りあの新しく出来たカフェ寄らない? あいつと行く前に下見して置きたいの」


「別にいいですけど」


「好きなの食べていいわよ、お代はこっちで持つから」



 わぁいおごり、あめおごり大好き。



「……あっ、そう言えば急に話題思いついたんですけど」


「思い出した時の言い方よそれは」


「先輩達の学年って美人多いですよね。ほら、図書研の下限くらいの」



 思い返すと、確かに三年の廊下やら教室やらを覗くと女子の割合、それもネットじゃ充分チヤホヤされるに事足りる程度の顔整いは多い。


 うちの学年と比較すると明らかに多い。


 ついでに平均身長も高い。


 ……ん?



「多分それ男子よ」


「……?」


「ほら、イツキがサッカー部止めてからメス男子になったのは知ってるでしょ?」


「そりゃあ」


「あいつヒエラルキーの外っていうか、誰とでも仲良くなれるタイプなのよ。で、まあ性別のバグみたいなのがそこら辺歩いてると少しずつ何かが狂ってくわけ」


「あー……」


「で、詳細は省くけど女装が流行った。今年のハロウィンとかすごいことになるんじゃない? 今じゃあいつみたいに日常的にメス男子してるのも各クラス数人はいるし」


「事実は小説よりも奇なりとは良く言ったもんですね。まあ小説なんですけど」


「それは無視して話を進めるけど、化粧とかファッションの共通の話題生まれたから、男女間が平和になってるの。あ、今は女声が流行ってるわ」


「何? VRC依存症末期ですか?」


「まあリアルであれやってる感じかしら。にしてもすごいわよ。イツキっていう先駆者がいるから日進月歩でクオリティが上がってく。呪術の五条絡みのアレみたいな?」


「あー、歴史の転換点なんですね」


「マジでそうよアレは。あの見た目で女として生まれてたら今頃ドームよ? ドーム当日に刺されてお陀仏よ?」


「その理論だと氷室先輩NTRされてません?」


「……されてるわね。ナシで」


「了解です」



 私は買い物かごに梨を放り込んだ。


 ぺしっと頭が叩かれた。

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