条件への挑戦(そして百合の写真?)
ドワーフ、ノロからの依頼『BL漫画を購入せよ』のイベントをクリアーして、数日後の夕方。
「気にしなくて良いから」
と言ってるのにまだ、異世界で親友に剣を向けた罪悪感に苦しむ。悪く言えば一人根に持ち、どこか落ち込んでいる千世を励まそうと明るく話題を振る。
「次はダークエルフからの条件を済まそうよ」
そして下校途中、制服のまま千世の部屋に立ち寄った狂子は、ベッドを椅子代わりに一呼吸。千世に質問をする。
「で……どんな事を頼まれたの?」
「はい、ダークエルフの男性、ネクロさんからの要求は意外と簡単で……百合の写真がほしいそうなので、去年境内で撮った物を差し上げよう思います」
「うん意外……さっきのドワーフと比べて、いたって普通で簡単……いや、でも逆にあやしくない」
「はい。そう言えば、付け足す様に……私やべリハ様の様な、ろり、でつぼみな百合を」
「いや。それって」
「はい……百合のつぼみの事です!」
得意気に断言する千世を「いやいや」と否定する狂子……だが、耳には届いていないのか彼女は言葉を続ける。
「私とべリハ様の共通点は『女』つまり百合でいう『めしべ』……まとめると、百合のつぼみを開き。中にあるめしべを写真に収めてという……奇妙ですが……流石、異世界ですね」
「ははは……そうだね、って、それ間違ってるよ……もしかしてわざと?」
「え」
間違いと断言され落ち込む千世を見ながら、頭をかかえる狂子。
「いやごめん、でもふつう、初対面の女子に、そんなこと頼むかな……さすが異世界だわ……ちいちゃん、ポラロイドカメラ持ってたよね?」
「はい居間にあります……その、花じゃないとすれば『ゆり』って何ですか?」
「うん……驚いて、大きな声出さないでよ」
「はい」
「さっき買った漫画の……女の子版、て言えば分かるかな?」
「はい。でも私、きょうちゃんにあんな、おしりから血が出るようなひどい事出来ません」
「それ聞いて安心した……もし『やろう』なんて言ったら、あたし問答無用で千世ちゃんのこと、半殺しにしてたわ。ははは」
冗談を言って笑う狂子に、つぶやく千世
「きょうちゃん……目が笑ってないよ」
「はは、ごめん……うんと……でも」
「でも?」
「女の子同士『世間の常識なんて関係ない』いってくらい愛し合って……エッチするというのは、似……」
「じゃあ。どこまでなら大丈夫?」
台詞途中に返ってきた、無感情な千世の声に、視線を向けた狂子は
「え⁈」と、思わず固まった。
無理もない。千世の瞳をみると焦点が合ってないのだ。
(これってまた……リメンバー・キスシーン(十八部後半))
「マジっすか」
ひきつった笑顔でささやきながら、ベッドの上で横たわり後ずさる狂子に合わせて、おおいかぶさる様な体勢でねじり寄り、今にもキスせんとばかり顔を近付ける千世。
「ねえ、聞いてる?」
「うん、聞いてるし……ちゃんと答えるから……だから、その前にカメラ持ってきて」
怯えたような表情で抵抗する狂子
「ふふ。可愛い……そうね」
……数分後。再び狂子は驚く
「カメラと、カメラマン連れて来たわ」
そう、千世がカメラマンと称して連れて来たのは、ポラロイドカメラを手にした現世。
(確かにあの頭ならレフ板は必要無くて便利かも……じゃなくて)
「え、なんで、ちいちゃんのお爺ちゃん⁈」
「ははは、いや……成り行きで断れなんだ……それに大事な君達の成長の思い出を写真に収めるのも悪くないと」
「いや、その写真、異世界のロリコン・ダークエルフの手に渡るんだけどね……そうだ。お爺ちゃんの上半身裸の写真撮らせてね」
「そんなの何に使うんじゃ……もしかして狂子ちゃん、わしの事」
照れた様に冗談を言う現世に、ショックを受ける千世。
「うそ……」
「違う違う……ドワーフのおじさんに渡せば良いんじゃないかなって」
「ああ、ノロ爺さんか……確かに彼はわしの事を好いておったの」
「それって欲情してたの間違いでは」子声で呟く狂子と、苦笑いを浮かべる千世。
そして情事が始まった。
「で、きょうちゃん……どこまでなら大丈夫なの?」
「猫がじゃれ合ってるところ。見た事あるでしょ……ようはそれと同じで、嚙んでも良いけど、甘噛みで」
「うん……じゃあ、始めるね」
「……うん……でも、その前に……制服、しわになっちゃうから脱ごう……でも全裸にはならない! いい。下着姿までだから!」
「ええ」
(なんだろうこの状況、眼前には目がハートマークの親友が、あたしを求めて来て、そんな孫娘の情事を、無言でただ黙々と撮影している老人)
でも流石、異世界では伝説のアサシンであった現世。
モデル以上に一人盛り上がり、天井や部屋の隅に張り付き俯瞰撮影をしている……触発されたのか、積極的に攻めてくる千世
「責め続けられるなんて、あたしらしくない……おかえし」
こうこつとした表情で、胸を集中的になでる千世に
「胸には胸を……あ」
反撃とばかり狂子は、彼女の胸に平手を叩きつけるが……その感触に、落ち込み顔を伏せる
「どうしたの?」
「何でもない……」(言えない、自分から全力で地雷ふみに行ったなんて)
すみません。
ここから先は(性的描写がきつくなりそうなので)皆様のご想像にお任せします。
そして……一時間ほどにおよぶ攻防戦の記録『写真二十枚』が出来た
満足そうに眠る千世の横で天井を見上げながら呟く狂子
「つくづく思う……何かを得るって事は、その分、同じ何かお失うって事なんだな」
「それが真理というものじゃ」
(ああ、成り行きとはいえ……。あるいみ黒歴史の写真がそのまま……顔も知らない男の手に渡るなんて思うと、頭が重くなる)
読んでいただき、ありがとうございます。
『オタク系女子中学生が異世界転移⁈ 狂子のお気楽ファンタジー』
第三十三部『条件への挑戦(そして百合の写真?)』
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by.メガネ君(作者)




