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鬼族との出会い(前編)

 イージス王国の海岸線……ここは相変わらず海からの風が強い。

と……狂子の前に躍り出たジュラが、沖に見える島を指さした


「ほら狂子、島が見えるだろ……あそこに、戦の勝敗を決めるであろう存在。鬼族の女王オバ・タリアが居る」

「彼女ってそんなに強いの」

「われと比べ物に……いや比べること自体間違っておる……正に『破壊と力の体現者』と言えよう」

「そんなに」

「ああ。われと共にし行かねば、滅多な事が無い限り、彼女は誰とも会おうとしない……ゆえに来た者は門前払いをくらい……挙句の果ては見てのとおりの海流だ、火神島(ひのかみじま)。『通称(つうしょう)かえれずの島』と言われるほど、帰って来た者は少ない」


(帰ってきた奴おるんかい!)心の中でツッコミを入れる狂子。


「で、どうやって行くの」

「行くのは簡単さ……狂子、離岸流(りがんんりゅう)て知ってるかい?」

「毎年夏休み前に……海の危険で教わる」


「『夏休み』とは。あれか、お前達異世界独特の休暇の事か? まあ聞け、海原からの風が波をつくり海流となり……それが島の背にぶつかり左右に分かれ、この(イージス王国の)岸へと向かいながら、合流しようと、ぶつからんばかりの勢いで島の前へ回り込む……その海流こそが離岸流。分かったか」


下手ながらも力説するジュラに答えようとイメージする

「うん。なんとなく……だったら、そのぶつかった流れはどこにいけば」


「良い質問だ……正確にはぶつかるんではなく。柱のように何本も有る岩礁(がんしょう)で勢いを弱められ、島の中央へと海水の川のように流れ込み、彼女が海産物を取るのにちょうどいい潮溜(しおだま)りを起点に左右へ分かれ……再び、島の前に回り込む海流と合流する」


「なるほど」

(一度流れに飲み込まれたら最後……あたし達の世界でいう『一人流しそうめんマシン』みたいに永遠ループ)

「でも戻って来た人が居るって……そう、ジュラはどうして戻って来たの?」


「不定期だが、月の周期で(月二回ほど)海原からの風がない『風無日(かぜなぎのひ)』海がまるで湖のようになる日が有り……必死に舟をこいで戻る」





……そして船で移動中(船の準備など加筆予定)


「狂子の世界(ところ)では、鬼ってどんなイメージで言われてる」

「暴れて人を襲う怖いイメージ……」

「ここでも同じかな……鬼族といえば昔から、何かにつけ悪役にされ……その気性は荒く暴力的、大酒のみ、大声で話し、笑い……思い通りにいかなければすぐ斧を振り回し……その一撃は城門をも破壊すると恐れれれている」

「こっちじゃ斧なんだ。あたしの世界じゃ金棒だけど」


「けど……みんなは勘違いをしている……彼らの行動は確かに一見、怖いけど……裏をかえせば思いやりにあふれている」


重い門をジュラの力で開ける





読んでいただき、ありがとうございます。

『オタク系女子中学生が異世界転移⁈ 狂子のお気楽ファンタジー』

第三十一部『鬼族(きぞく)との出会い』

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by.メガネ君(作者)

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