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ドワーフとダークエルフは似た者同士? 後編(つづいてダークエルフ)(作成中)

「次はダークエルフ、さんですよね。何というお名前の方せすか?」


「『ネクロ』っていう男で、手先が器用なうえダークエルフ、いやこの国一の弓の使い手だ」

「ああ。平和なよに弓は必要ないが、その器用な手で、ネクロには土産物としてよの木製人形(フィギュア)を大量に作ってもらい売っておる」


(そう言われると確かに。土産物屋の軒先でたまに、驚くほど精密に作られた人形を何度か見た……その方が)

関心し、坑道の奥に進みながら思い出し、質問をする


「狂子ちゃんから聞いた事が有ります……確か。ダークエルフも、エルフと同じように森に住まう種族とか」

ため息交じりに答えるべリハ

「確かに昔はな……しかし、以前話したとは思うが。火山の噴火による被害と……なにより、よの国が自然を無視し強引に進めた工業化の失態が、彼らの森ほとんどを滅ぼしてしまった」


「森なら以前、私とイツキさんが行った」

イツキ

「ああ、確かにあれだけ広大であれば大丈夫だが……残念ながらあの森は、異種族を嫌うイージス王国の領土だ。彼らがどう扱われるかは、言わずとも分かるだろ」


……と不意に立ち止まった千世が、二人を止める。


「止まって下さい……鳴子(なるこ)です」

「ネクロの仕掛けだ……ふ、恥ずかしがりやめが」

「そうか? でも間違いなく向こうに居る好む行為に居る……はあ。あたいしょうじき、苦手なんだよな、あいつ……あたしが居るとおどおどしてるくせに、凄い目つきで睨んで……逆にべリハには犬みたいになつきやがる」

「ふ、女の魅力というやつだ」

「女の魅力。ねえ、その言葉あたいを見ながら、胸に手をおいて言ってみな」




 悔しがるべリハをよそに、イツキは鳴子の仕掛け糸をまたいで通り。

「ここからは、あまりしゃべらば言方が身のためだ」

 なるほど、鳴子を仕掛けるような相手だ、周囲の音によほどびんかんなのだろうと、無言のまま奥へと進んでいくと……ぼんやりと灯りが見え、さらに進むと、長髪で耳の長い人が。

(あの方がノロさん……何やら机に向かい一心不乱に)

考えをめぐらせている千世とは正反対に、彼に歩み寄るイツキ


「ようネクロ、相変わら……」

「二十歳(としま)近い、がさつな女が、僕に話すな近付くな!」

とイツキの台詞を遮るように声を上げたネクロは、条件反射か、机の裏側に隠しているボーガンを取り出し、彼女へと矢を射出!

 訓練と任務のたまもの、神業か、イツキは射線から身をそらし、初速にいたる前の矢(二百五十キロ以上)を右手でつかみ……そのまま左手でネクロの襟首をつかんだ


「おいネクロ! 人がフレンドリーに声をかけてやったのに、奇声(こえ)を上げたうえ、ボーガンを放つたあどうゆうりょうけんだ⁈」

「……」ガタガタ震えるばかりで声が出ないネクロ(当然の反応か)


「いや、そんな事は(慣れているから)どうでも良い……見た目がそう(若い)でも四百歳以上のじじいが……うら若い少女に向かってとしまと言った罪、いずれあがなってもらうぞ……分かったら。返事」


「はいイツキさん」


「毎度の通過儀礼とはいえ、それくらいにしてやったらどだ」

「ああ」


 ……と、べリハを見るなり、怯えれいたネクロの態度が一変。

ごますり男、商人よろしく手をすり合わせながら、彼女に近づく

「これはこれは、べリハちゃん様。このような所に、どんなご用件で」



「ああネクロ、この国一の弓の名手でもあるお前の腕を見込んで。頼みがある」


べリハの言葉を、すでに予想できていたのか、軽く頷きながら言葉を返す

「……はい、失礼とは承知でノロさんとの会話を聞いて。予想は出来ていますし、べリハちゃん様からのお願いであれば断りません……ですから直接お聞かせください」

「流石……エルフの聴力恐るべしだな……近く起こるであろうイージス王国との戦いに、お前の弓が必要だ。その腕で相手を殺す事無く倒してほしい」


「良いけど……その……僕も、えとんと……条件」


「お前に近寄ってくる敵はあたいが倒してやる」

 自分の言葉が無視された事に、疑心暗鬼と恐怖が混じった表情を浮かべるネクロ

「お今『逆にあたいがお前を倒しにいくんじゃ』とか思ってなかったか」

「そんな」

「そんな事考えるわけ無いじゃありませんか……だったら私が彼を守ります」


 その言葉にネクロは、はじめて千世を見る。だが次の瞬間

「良い匂い」と、彼女へ駆け寄り鼻を動かす


 見た目、三十代後半、何やら興奮状態の男性(見ず知らず)に駆けよられ、髪の毛などの体臭をかがれる女子中学生。

 千世は、顔を青くし目には涙。震えるばかりで声が出ない


「その瞳さ……見覚えが有るんだけどね。君さ、何て名前なの、教えて」

「暗木千世です」


「暗木、くら……暗木現世、あの加齢臭!」

口は災いの元と、次の瞬間。苦無(くない)が二本、ネクロの顔をかすめ柱に突き刺さった。


「ネクロ、なに急に黙ってんだ、台詞の途中だろ。遠慮なく言ってくれよ」

言い直すなよと、ネクロを睨みつけるイツキ


「……をおとりに転用する戦術家。そして匂いや気配はおろか、斬られた事すらも感じさせぬ、しゅんそくの剣技……」

イツキの顔色をうかがって言葉をつづける

「その孫娘さん……つまり異世界の方ですか?」


「はい」

「だったらちょうど良いかも。君に頼みたいことが有るんだ」


「おおそう言えば、ネクロよ……お前も条件とやらを出そうとしておったな」

「はい……でも」

 べリハの言葉に、一瞬瞳を輝かせたが、恥ずかしそうに指を絡めだす


「何だ、遠慮なく申してみよ。可能な限り叶えてやるぞ」

と言う力強い口調に後押しされ、上目づかいに、小声で答えるネクロ

「そのえとあの……ゆりゆりな漫画を」


「百合の、漫画。書物の事か?」

 聞き取りづらさに首をかしげるべリハ……だが、言葉を聞いてくれたとうれしがるネクロは興奮気味に言葉を続ける

「ああ、はいゆりの……その、出来れば、千世ちゃんくらいの年」

「私くらいの、百合ですか」

「うん、で、小さなつぼみの、ロリでゆりゆりな絵……いや、できればゆりな写真を」

「お寺に自生している百合のつぼみを写真に撮って」

「ダメ違う……でもゆりは。合ってる」


「ええい的を得ぬ会話だな、ネクロよもっと、よと同じくらいの声量(こえ)で、お前の言う『ゆり』とは何かを教えてくれぬか?」

「……はい。ゆりとはその。えと……ううう」


「おい、また元老院に聞いてみたらどうだ」

「うむ……書物であれば商業。シュセン・ドルゲンか」

 べリハがデバイスを起動させた、次の瞬間。

なんと、それを阻止する様に、彼女の腕へ抱き着かんと飛びかかるネクロ

「ダメやめて~」

「何だどうした! 普段、大人しいお前がその慌て様……もしや」

「ノロさんそっくりだ……多分また、狂子に聞けば」


「狂子ちゃんて?」

女子の名前にすぐさま反応するネクロ

「お前も会った事あるだろほら、イージス王国にあるギルド『エトセトラ』に居た鬼道静江さん。狂子は彼女の娘さんだ……可愛いぞ」

「え。あのウィップクイーンの子……何歳なの?」

静江のファンだったのか、目を輝かせ興奮気味にすり寄るネクロに、後ずさる女子一同。

「あ、ああ確か千世と同じ十二、三歳……で、合ってるか」

「はい」


その言葉に一人、小声で盛り上がりだすネクロ。だが

「十三歳という事は……う素晴らしい……え十三え」


「……しかしネクロさんの言うウィップクイーンとは?」


「それはな、数年前」千世の問いへ答えようとするべリハの目に

「……すまぬ千世、日を改めて話す……ネクロよ、不思議そうな顔でなぜ固まっておる。ふにおちぬ事でもあるのか」


「いえ……大した事では」

「構わん、言ってみよ」

「はい。確認したいのですが、聞き間違いじゃなかったら。彼女(千世)は十三歳」

「ああ、そのとおりだ」

「そして、ベリハ様が十八歳」

「ああ、それがどうかしたか⁈」


 次の言葉が予想できたのか、ひきつった表情のべリハ


「いえその。むしろ逆かと」

「は?」予想が(少し)外れたか首をかしげるべリハに、笑いをこらえるイツキ

「ははは、分かりやすく言ってやれ」

「その僕はつい、彼女が十八歳で、べリハ様こそ十三歳と」


「ふ、魔族の血が流れておっても、よも女よ。実年齢より若く見られるのは、嬉しいもの……で、何を見て判断した。顔つきか、肌や髪の艶か?」


 怒ると思いきや上機嫌のべリハに、笑いが漏れるイツキ


「はい。体格で……とくに胸の膨らみ」

 雰囲気にのせられ、にこやかな顔で墓穴を掘るネクロに、背を向けたべリハはひきつった笑顔で二人に提案する。


「二人とも今日は悪かったな、日頃からさぞストレスが溜まっておであろう……そこでくねくねと動いておる。ダークエルフ・サンドバッグが『仲間にして下さい』『何でもします』と懇願するまで殴ってよい」


「べリハ様それはあんまりです……たしかに、何度も(肉体面で)子ども扱いされ。語彙力(ごいりょく)が欠如(けつじょ)されるほど頭に来てるのは分かりますが、そんな暴力はいけません」

「千世の言うとおりだ……だから一生あたいらに逆らえない『半殺し』くらいで止めておけ」


「それも駄目です……その百合の写真も、男の人のエッチな漫画も……私、すぐ持ってきますから」


「千世、すまんな……二人が要求するものはどうやら、お前の世界でなら容易に手に入るらしい。ということで、お前だけに苦労をさせる苦労させるようで心苦しいが頼めるか」

「はい」

「苦しいときは友の……狂子に声をかけてみろ……剣を向けられた程度の事を根に持ってるかもわかる」







……元の世界に戻ろうとする千世を凝視(ぎょうし)するネクロ

「すいませんマスタ……なぜか、妙に身の危険を感じます」

「そう言われると確かに」


「よの私室か、玉座の間より、行くがよい」

読んでいただき、ありがとうございます。

『オタク系女子中学生が異世界転移⁈ 狂子のお気楽ファンタジー』

第三十部『ドワーフとダークエルフは似た者同士? 後編(つづいてダークエルフ)(作成中)』

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by.メガネ君(作者)

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