王子誘拐
城は、町中を見渡せる小高い丘の上にそびえている、傾斜地に並ぶ民家の屋根から屋根へと飛び移り……難なく城の裏門前に
巡回警備は居るが……平和ボケの油断からか門前に立つ警備や監視所等は無い
「なんか拍子抜けするな」
ため息を漏らすが好都合……警備が門を通過するなり、二人はすぐさま影から飛び出すと、かぎ爪で城壁を登り……噴水や石像、花壇など身を隠すに困らない裏庭、中庭を走り抜け……以前の親善訪問の時覚えた城内の見取り図から、王子の私室の下に到着し見上げる
「まったく、馬鹿と煙は高い所が好きって……鍵縄、長いの持ってきて良かった」
「はい、高いですね四階ほどでしょうか」
「行くよ」
「はい」
かぎ爪で塔の壁を登り、窓から王子の私室を覗き見ると……運よく王子は背を向けたまま読書に夢中。
イツキは静に侵入し、つづく千世に部屋の隅に隠れるよう手信号を送り、彼女も侵入させ……準備完了すると頷き、窓をノックして、王子を振り向かせた
「こんばんは王子様」
「君は、あの時のボディーガード、もしかして暗殺」
「まさか、友好国の王子様に手を上げるなんてしないわよ、仲良くしたいの、あわよくば玉の輿にのりたいの……あたいは強い男が好き」
「だったらあの時、君の後ろにいたビギナ……ぼくは彼に一度も剣技で勝てていない」
そこまで弱いのかと、渋い顔になりかけたが
「そんなの以上にあんたは権力っていう凄いもの持ってるじゃない……あたいみたいな女は嫌いかい」
色仕掛け開始
「ふふふ、それは君の頑張り次第だね、無数にあるそくしつの扉はいつでも開けてあるよ」
王子の背後に千世が現れ、クロロホルムをかがせ、気絶
そうして王子は難なく誘拐される
王子の私室に侵入……王子を誘惑、気絶させる」
鍵縄に王子をくくり付けると、イツキは中庭を指さし、指示する
「あたいが王子を下すから、お前は下で受け取って、そこの植え込みに王子と一緒に隠れて待機してろ」
「はい」
そして、鍵縄を手にイツキが中庭に着地……裏門の鍵を開け、城壁を登り様子を見て合図をし、裏門から王子を出して、裏門の鍵をかける
千世は、王子を背をうイツキの、前に立ち、後ろに立ちと、誘導とボディーガードをこなして細い路地を行く
「……大通りを抜けるぞ」
「しかし」
「おいおい、深夜なんだから人はいない……慎重は良いが、ちんたらしてたら、朝早い商売人が起きちまう」
そして、順調に大通りを抜け運河沿いを行く二人の背後に人影が
「おい、ちょっと」
その声に千世は、足を止めるなり態勢低くして、腰の短剣に手を掛けた。
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『オタク系女子中学生が異世界転移⁈ 狂子のお気楽ファンタジー』
第二十四部『王子誘拐』
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by.メガネ君(作者)




