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そのとき君は、僕の名を呼ぶ  作者: 久賀ラトル


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反証できない話 3

 三限は出なかった。


 中庭のベンチに座って、携帯で調べものをした。


「予知 死 二十四時間」と入力すると、占いのサイトと、まとめ記事と、どこかの掲示板の十年前の書きこみが出てきた。全部読んだ。何の役にも立たなかった。


 途中から検索の言葉が変わっていった。「大学生 突然死 原因」。「事故 防ぐ方法」。「明日 死ぬとしたら」。


 最後のやつは、ほとんど自己啓発の記事しか出てこなかった。やりたいことをやりましょう、と書いてあった。


 携帯を閉じて、空を見た。


 雲がほとんどなかった。梅雨はどこへ行ったんだろうと思った。


 桃井さんがどこで死ぬのか。何が原因なのか。何をすれば助かるのか。


 死因がわかれば避けられる。けれど僕に分かるのは、桃井怜奈が死ぬということだけだった。


 猫のときも、老人のときも、同級生のときも同じだ。


 結果だけが来る。理由はひとつも来ない。


 これまで僕にできたのは、それを誰かに言うか、言わないかだけだった。


 今日は言った。


 それでも、まだ何ひとつ変わっていなかった。

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