続き
銀の飾りの光が、闇夜に青白く輝く。
カイはそれを胸に強く押し当てたまま、セラの細い体をしっかりと抱きしめる。
獣たちの唸り声が迫り、地面が震える。だが、その光は確かに“主”の魔力を押し返していた。
「このままじゃ持たない…!」セラが震える声で言う。
「諦めるな、セラ!この飾りの力を信じるんだ!」カイは叫んだ。
しかし、獣のうちの一匹が突如飛びかかってきた。
カイはとっさに身を翻し、セラを守るようにその獣を背中で受け止める。
激しい衝撃が身体を襲い、痛みが走ったが、銀の飾りの光がカイの体を覆い、傷を癒していく。
「これが…封印の力…!」
カイは飾りの秘密を悟った。飾りはただの守護ではない。
それは“主”を縛り付けるための鍵であり、使う者に強大な力を与える代わりに、大きな代償を求めるのだ。
「セラ、先に行け!逃げるんだ!」
「いや、カイ一人で逃げろ!」
「そんなことはさせない!」
二人の決意が交差する刹那、背後から轟音が響いた。
“主”が怒りに震え、黒い霧を巻き上げて襲いかかってくる。
カイは銀の飾りを高く掲げ、強く唱えた。
「封印よ、我が身に宿れ!“主”よ、束縛の鎖となれ!」
光が爆発的に拡散し、闇が引き裂かれる。
その光の中で、“主”の巨大な姿が苦悶の表情を浮かべた。
「これで…一時は…!」
カイは言い切ると、セラの手を強く握りしめ、暗闇へと走り出した。
まだ終わらない戦いの幕開けを告げる、冷たい夜風が二人を包んだ。




