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Episode:18 昼食

ハガネは図書館の利用も無事元がとれ、上機嫌で王都の街を歩いていた。

昼食を取ろうと大通りで食事処を探している。冒険者ギルドで食べてもいいのだが、冒険者ギルドにいる冒険者が絡んできて鬱陶しいので、(昨日の昼食はそれで失敗した。)普通の店で食べることにした。

ハガネはミーアの縛りを解除すれば別だが、現在、この世界の食料の何が安全かを知らない。

現代地球世界のように"安全"の明確な基準は存在しないのだ

ハガネは多少高くても、安全な食事をするため大通りの客それも女性客が多く入っている店に入ることにした。

ラ・シェルリ。飾り文字で読みにくいが異国の言葉で召し上がれという意味のようだ。


カランコロン

とハガネが開けたドアのベルが鳴る。


店内の客の視線が一気に、とはならないが徐々にハガネに集まる。


ハガネは絶世の美女(人)である。

民衆の目が集まるのは当然とも言えた。向けられる視線にハガネはだんだん慣れてきていたので、それにはあまり反応しなかった。

店の店員はウェイター、男性だった。

ウェイトレスであれば、もっと早く反応できたかもしれない。


彼が動いたのはハガネが踵を返そうとしていたときだった。


「お客様、ご案内致します。」

ハガネはウェイターの青年に連れられ店内の席に案内される。


ラ・シェルリの店内はこの時代のモダンな雰囲気だ。

昼間なのに光っている現代地球世界のような吊り照明は光魔法の魔道具で、店内は明るい。

元の世界ではウェイターはそこそこの店であれば一般的なものだったため普通のように感じたが、この店は現代でいう執事喫茶のようなであり、上流階級の店内を真似たものであった。


ハガネを案内したウェイターは好青年で、このために来る女性客も居そうである。そして現に居た。


その女性客はハガネがウェイターに媚を売ったと勘違いしたようだ。


ハガネは図書館で得た食事の知識が早速役立ったことを嬉しく思いながら、トランスファーカードとともに頼むメニューを別の青年に伝える。

ハガネは意図しなかったが微笑みながら注文を伝えていた。


その姿が周囲の民衆やハガネを恨めしくをもいながら眺める女性客にどう見えるかもハガネは考えていなかった。


ちなみにハガネが注文した料理はイムリ肉と季節の野菜を挟んだパン(なお、イムリ肉は豚ほどの大きさの芋虫のような魔獣で脂身のさっぱりしていることが特徴の赤身肉である。)である。それが芋虫だと知ってから食べよとするハガネはやはりどこかおかしかった。


どこの世界にもギャルのような軽いくて、ビ○チのような女はどこにもいるようで、ハガネはその典型例に遭っていた。


「チョット綺麗だからってさぁ、チョーシのり過ぎじゃない。」

「そーだよね!」

「リューくんを横取りしようとしないで欲しいんですけど〜。」


ガングロの髪と肌の彼女らが集団で行動するのもやはり同じようである。


「リューくん?」

ハガネは純粋な質問をぶつけた。ハガネの質問の意味はハガネが話した二人のどちらかというものだったが、彼女らはそう解釈しなかった。

「リューくん知んないで、あの態度だったの?マジビ○チじゃん!」


お前らが・・・

ビ○チやろが!(怒)

by作者


「ホーフクしねぇの?」

三人組の彼女らは裏路地にハガネを連れて行こうとした。

その時だった、

一人の青年がハガネと彼女らの間に入った。

ハガネに覆いかぶさるように青年が立ち、ハガネに言う。

「大丈夫だった?」

背後で彼女らが叫ぶのが聞こえる。

「リューくん!?」


青年はハガネの注文を受けた方のウェイターだった。

彼がリューくんなのだろう。


自分の仕事を捨て少女を守ろうとする。

恋愛シュミレーションゲームを感じさせる展開だ。

ハガネが普通の少女であれば、惚れるとかあるかもしれないが、生憎ハガネは元男である。


「もとから心配はありません。彼女らを始末する必要がなくなったということはありますが。」

ハガネは端的な事実のみを述べ、大通りに歩いて行った。


ハガネは少し高めだが十分に美味しい量に満足していたので、実はギャル達の言葉は殆ど耳に入っていなかった。


結果、少女を守ろうとしたのにフられたような形になった青年と、

どちらにも置いてけぼりになったギャルが残った。


*****


ヘクトは容姿や服装など特徴がわからないせいで今だ見つけられないハガネと、その捜索に当たっている男達に怒りを覚えていた。


「あの無能どもがッ、金払ったんだから仕事しやがれッ!!」

ヘクトは机を突然叩いたので掃除をしていたメイドがビクッとする。

ヘクトはそれすら目に入らなかった。

「ハガネだ、全部アイツのせいだッ!」


全くの濡れ衣である。


突然、ドアが開き彼の秘書が部屋に入ってきた。

ヘクトは秘書にハーデルガントの委託者に会わせに行かせていた。

「ハガネの容姿がわかったので報告します!・・・」


これはヘクトにとって朗報に感じられ、自分の運命が決まった瞬間だとは夢にも思わなかった。

ヘクトさんが動き出すまでまだ時間が必要だったため、ハガネさんが如何に綺麗かを表すエピソードを入れてみました。

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