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65 ドクターフォリーの逆襲(2)ステルス・モスキート

ドクターが開発したステルス・モスキートというのは、蚊とほぼ同じ形態のアンドロイドだ。見た目はただの蚊だが、その中身は超高性能なナノレベルの精密機械が詰まっている。


誰にも察知されないように、静かなステルスモードで動き、目の前の画像をドクターに送りつつ、ドクターが遠隔操作することもできるのだ。


従って遠隔操作でどこかの施設に忍び込んで何かのスイッチを押したり、コードを切断したり結んだりすることもできてしまうのだ。


 ドクターはモスキートを学園の校門のところに待機させた。もちろんドクターは自分の研究室からコマンドを送り、モスキートを遠隔操作している。


しばらくするとマーガレットが校門から出てきたので、モスキートは静かに飛んでいき、彼女の制服の襟の辺りに止まった。彼女が歩くにつれてドクターが見ているモニターの画像もどんどん変わっていく。


マーガレットはこの前と同じように山間部にある湖のほとりにやってきた。そしてあたりを素早く見まわし、誰もいないことを確認すると両手をかかげ、何か暗号のような言葉を唱えた。


次の瞬間ドクターは驚きのあまり椅子から転げ落ちてしまった。何と湖が二つに割れて湖底が現れ、そこを彼女が歩いていく、いや、正確に言うと動く舗道のような感じで滑るように進んでいくではないか。


そしてそこには大きな城がそびえ立ち、マーガレットが吸い込まれるようにそこに入った途端、二つに裂けていた湖は轟音と共に元の静かな湖に戻ってしまったのだ。


ドクターは

「これはすごい建物だ。地球上の科学力でこんなことができるとは考えられん。よし、内部を探ってみるとするか」


モスキートは小さいので、誰にも気づかれることなくシャトー内を移動しているうちに中央管理室前にたどり着いた。ここにはシャトー全体を管理しているメインコンピュータのモハベがあるのだ。


ドクターは

「ううむ。ここがこの建物全体をコントロールしている部屋らしい。是非とも中を見たいが、誰かが中に入るのを待つしかない」


 モスキートは天井に張り付いたまま3日が経過して、誰かがやってきた。フクロウの姿をした爺だった。ドクターは眠気まなこのままつぶやいた。


「なんだ、このフクロウ男は?」

爺が入り口でパスワードを入力すると部屋のドアが開き、その隙にモスキートは忍び込んだ。


ドクターは

「これは大変興味深い。じっくり探索したいところだが、あのフクロウ男が出る時にはドアまで戻らないと、モスキートのエネルギーが切れてしまう。どうしたらいいかな。


おっ、このボタンはサーベイランスモードの切り替えスイッチだ。そうか、サーベイランスシステムでこの建物全体が監視状態になっていて、外からの攻撃から建物を守っているということか。


ではこのスイッチを切れば、外部からの攻撃が可能になるということだな。よし、モスキートよ、そのスイッチを切り替えるのじゃ」

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