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64 ドクターフォリーの逆襲(1)ステルス・ドローン

以前透明人間の事件でプリンセスに煮湯を飲まされたドクターフォリーは何とか秘密の地下室に逃れ、警察に逮捕されずに再び研究に没頭する日々を過ごしていたが、執念深い彼はその時の恨みを忘れたことはなく、何とかプリンセスたちに一泡吹かせてやろうと日夜考え続けていた。


ドクターは一人で考えるよりも、誰かと話しながらいろいろと思いつくタイプの人なのだが、孤独な引きこもり生活をしていて相手がいないので、自分で開発した A I のシエラと対話をしながら作戦を練っていた。


「あの二人の姉妹は何か不思議な力を持っている。じゃから一筋縄ではいかないのだ。シエラよ、何かいいアイデアはないか?」

「二人の住処を襲うというのはどうでしょうか?」


「どうやって?」

「まずは住処を突き止めることです。場所によって攻め方は変わってくると思いますから」


「ではどうやって住処を突き止める?誰かを雇って跡をつけさせるとか?」

「いや、それでは何らかの力を持っている彼女たちにはやすやすと察知されてしまうでしょう」


「それではどうしたらいい?」

「ドローンを使って気づかれないように跡をつけさせたらいいのでは?」


「そうか。ステルス・ドローンなら気づかれずに追跡できるだろう」

 翌日の夕方、マーガレットが校門を出てシャトーに向かうと、上空に浮いていたステルス・ドローンが静かに跡をつけていった。ドクターは研究室でモニターを凝視している。


「かなり街から離れた方角に向かっているな。あれっ、これでは山の中ではないか。人家はどこにもないぞ。むむ、湖がある。ここに近づいている。どういうことじゃ?」


その時急に地震が起きたので、A I のシエラが

「地震です。ドクター、早く机の下に隠れてください」

「おお、そうじゃ。危ないからな」


地震は2分ほど続いたが、大きなものではなかったので、なにも被害はないようだった。

「おっ、そうじゃった。湖のところに来て、それから。あれっ、どこにもいない。おかしいな。地震でわしが隠れている間にどこかへ行ったはずじゃ。シエラよ、録画した画像をモニターに映せ」


「ドクター、録画するようには指示していませんでした」

「バカモノ! まったく気が利かないのう。それにしても辺りには人家はないし、彼女の姿はどこにも見当たらない。シエラよ、どうしたらいい?」


「ドクターが開発中のステルス・モスキートを使ったらいいのでは?」

「ああ、あれか。もうそろそろ完成する予定だから、使ってみよう。それにしても一体どこへ行ったというのじゃ。不思議じゃのう」

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