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70 四次元のボーイフレンド(3)マグドリアの怒り

フォレスチエは言った。 

「とりあえず今日は帰ります。でも四次元世界からこっちの世界に来るのってあなたが想像している以上に疲れるんです。そんな大変な思いをしてまであなたに会いに来ている、というこの情熱を分かってください。今度来た時はきっとYESと言ってくださいね」

と言ってあっという間にフォレスチエは消えてしまった。


それから3日経ったある日、その日は日曜日なのでプリンセスはマーガレットと一緒に街を散策し、美術館で印象派の絵画を鑑賞してから喫茶店で紅茶を飲み、ケーキを食べていた。すると何者かのテレパシーの声が聞こえてきた。


「僕です。フォレスチエです。すぐ近くの公園に来ているんだけど、四次元からのワープをちょっと失敗して怪我をしてしまって困っています。すぐ来てください」


プリンセスが応答しようとするとすぐにテレパシーはプッツリと切れてしまった。本当は行きたくないのだが、怪我をしているのでは放っておけないと思って

「マーガレット、急用ができたので、私は行かなくちゃいけないの。はい、ここに二人分の飲食代置くから、あなたがここを出るときに会計を済ませてちょうだい」


「お姉さま、急にどうしたというの?」

「今は説明している時間は無いの」

と言ってプリンセスは外に出て足早に歩き始めた。指示された公園に行くと、そこには誰もいない。


あたりを見回していると、目の前の空間が急に歪んで人の影が映り、それがだんだんはっきりしてきた」

「フォレスチエ、怪我は大丈夫?」


「大丈夫。怪我なんかしてないから」

「えっ、どういうこと?」


その影は最初はフォレスチエだったが、次の瞬間再び歪み、そしてマグドリアの姿になった。

「やっぱりね。さっきのテレパシーは私が送ったものよ。あんた、私のボーイフレンドを誘惑して私から略奪しようとしているのね。見損なったわ」


「待って。違うの。私・・・」

「言い訳は要らない。私は今最高に怒ってるんだから。友達だと思って信じていたのに。よくも私のボーイフレンドに手を出したわね」


マグドリアの左手からオレンジ色の魔法光線が発射された。プリンセスはすぐにフラワーバリアを張ったがオレンジ色がバリアーを突き抜けてきて、すんでのところで地面に倒れ込んで避けることができた。


プリンセスは倒れたまま素早く右足の靴を脱ぐと、物体移動魔法で靴をマグドリアの足に向けて飛ばした。靴はものすごいスピードで空中を飛び、マグドリアの脛に当たりそうになったが、直前に空中でストップしてしまった。


マグドリアは

「私は魔法の天才よ。こんな子供騙しが通用するわけないでしょ」

空中に浮いていた靴は向きを変えると先ほどの倍ぐらいのものすごいスピードでプリンセスの顔を目がけて飛んできた。


プリンセスは避けきれないと思い、素早く左足の靴を脱いで魔法で飛ばし、飛んできた靴に衝突させた。両方の靴は激しくぶつかった後地面に落ちた。プリンセスは叫んだ。


「私はあなたの足を狙ったわ。けどあなたは私の顔を狙った。女の子の顔を傷つけようとするなんて卑劣だわ!」

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