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旧:召喚術師の喧嘩殺法  作者: 噛み付き熊さん
お前、ちょっと小学生からやり直せ!編
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63話 亜理子誘拐事件




 連れて行かれる亜理子を目の前にして俺は何も出来ない、無力だった。

 いや、別に友達と遊びに行くだけなんだがな、正義主催でクラスメイト何人かと一緒に遊園地だそうだ。

 勿論俺は含まれていない、友達にすらなってないからな、まあ亜理子はどうやらこの間適当に相槌打ってた時に約束したらしい。


 俺は日頃の魔法の訓練の成果を確かめるついでに亜理子達を尾行することにした。

 光魔法で光を屈折させ姿を消し、風魔法で遊園地の塀を飛び越え、息を潜めて尾行する。

 俺には遊園地の入場料を払えるほどのお小遣いなどないし、何より金があっても保護者同伴でなければきっとダメだろう。

 あいつらは正義の親父さんの部下っぽいやつが付いている。


 さて、見失わないうちに追いかけるか。

 ジェットコースター、メリーゴーランド、お化け屋敷、などなど。

 定番のアトラクションを楽しんでいるようだが、正義は焦っていた。多分亜理子と二人っきりで観覧車にでも乗りたいんだろう、けど正義は取り巻き女子三人と、亜理子は友達二人と既に一回乗ってるんだよな観覧車は。

 ――――それにしてもだ、あの一団を尾行しているのがどうやら俺以外にも居るらしい、さっきから不審な連中をちらほら見かける。

 一つはスーツにグラサン、マスクにテンガロンハット色は全て黒という悪趣味な連中が五人。

 もう一つが、謎の覆面集団だ、こっちのほうがちょっと厄介な気がする、怪しげな気配がする上、あんな目立つ格好をしているにも関わらず、周りはそれに気づかない、はっきり言って異質だ。


 狙いはなんだ? あそこにいるのはよく考えれば金持ちボンボンとかその他も結構金持ちの家だったりする連中だ、亜理子含め……人攫いってやつかな。

 亜理子のやつこんな時に一人でトイレに行ってしまった、女子って一緒にトイレとか行くイメージあったけどそうでもないんだな……あ、覆面が一人ついて行った、胸が膨らんでたからきっと女なんだろう。

 スーツの連中って見た感じ男ばっかだし無理だな、何より覆面連中は気づかれないがスーツは他の客にジロジロ見られている、問題はないだろう。


 しばらくしてさっきの覆面、だったと思しき女性が出てくる、何か大きな荷物を抱えているぞ……それこそさっきの覆面と同じような袋に子供一人詰めた感じで、つか抱えてる袋がもぞもぞしている、これは間違いないな、俺は女の後を追った。


 お化け屋敷に入っていったぞ、裏口からか……ダメだ鍵占められた、表からはいるしかないか。

 俺は入場料も払わず中へ侵入した、薄暗い通路が続く、このお化け屋敷は学校を舞台にしているらしい。

 魔法で姿を隠しているから中で待機してるお化け達は暇そうにしている。

 奥へと進んでいくとさっきの覆面集団を見つけた、二人で部屋の入り口を守っている。

 俺はそっと二人の間を通り抜け中へと侵入していく、中に入ると亜理子が居たぐったりしているが多分寝てるだけで特にまだ何もされていない。


「女神さま……おお! 我らが女神さまよ」


 狂信者ってやつだろうか、寝ている亜理子を前にみんなひれ伏している、ほっとくわけにも行かないが今すぐどうにかするって訳にも行かないな、とりあえず様子見をすることにした。

 ――――一時間経っても同じことやってやがる、もういいや亜理子連れて帰ろう。

 俺は亜理子に近づき、連中がひれ伏して床を見ている隙に俺の使っている魔法と同じもので亜理子の姿を隠し背負ってから部屋を飛び出した。

 部屋は阿鼻叫喚になったようだ、喚き騒いでいるのでお化け役の人らが慌てて部屋に入っていったぞ、どうなるかなんて知ったこっちゃないがな。


 しかしどうしたものか、このまま無防備亜理子を正義に引き渡すとかありえない……そもそもなんで俺がここにいるんだって話になるよな。

 とりあえず家まで送ってやろう、話はそれからだ。


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