45話 再会、そして天国か地獄か。
主人公もたまには痛い目に合えばいい、そう思いました。
神殿に到着すると、分身フィレスは門番のところに飛んでいき――――消えた。
すると、物凄い形相の門番二人が、道を塞ぎやがった。
これは……喧嘩を売られている?
俺は亜理子を庇う様に後ろに下がらせ――――めんどくさかったので、転移して門番たちの間に立つと両手で顔面を同時に穿った。
この音は――――鼻の骨が折れた音だ!
二人は鼻血を吹き出し倒れた。
そしてそのまま空間を圧縮し、神殿の扉を破壊した。
俺は再び亜理子の手を引き歩き出し――――中に入る前に突き飛ばされた。
俺の上には亜理子と誰かが乗っている……桜だ、どうやらさっきのは桜に突き飛ばされたらしい。
「会いたかった!」
思いっきり抱きしめられる俺――――を亜理子と取り合いし始める桜、感動の再会もないもない。
痛い痛い痛い!!
物凄い痛い、これは俺だけの感覚じゃない、いや俺の感覚だが――――他の六人も同じような目にあっているらしい。
少し意識をそちらへと向けてみよう。
っこちら花子班……やばい、蔦が、蔦に絡め取られその俺を枕に、花子と縁音が添い寝をしてやがる――――寝ることが好きな二人はすぐさまに意気投合した。
――――意識が遠くなるぜ、おやすみみんな……
花子神殿の俺は撃沈したか……俺は白雪班、白雪は俺と再会すると同時に一発いいパンチをくれやがった、そしたら衣良が激怒、今二人で殴り合いを始めた。
まあ恐らくは「お前いいパンチしてるな……」「へへ、おまえもな」という感じの結果しか見えてこないが、俺は一度あれを止めようとして二人の全力の拳に挟まれた、俺ももう意識を失う――――皆の健闘を祈る。
こちら……紅理班、すまない俺はもう死ぬかも知れない――――いや不老不死だから後で生き返るんだろうけど……いまヤンデレ二人に刺されたところだ。
「マスターその子誰!?ねぇ、誰なの?」とか言いながら爪装備で腹部をブスリ、その背後から希林が「愛されてますね、妬ましい」とか言いながらどこから持ち出したのか包丁でさっくりと……。
チッ紅理班はやられたか、こちら白鳴班、こっちも似たようなものだ、いま巨大な熊と巨大なグリフォンが俺の体を取り合っている――――そして二人は、仲良くお茶をしている、何故だ。
そうかつまりこの俺、フィージュ班が勝ち組か!愛良とフィージュの胸比べとして顔を両側から挟まれている――――やばい窒息しそ――――。
どいつもこいつも全然ダメじゃねぇか!だらしねぇ、つっても月子班も微妙なんだかな、なんつーか親戚の子供のお守りしてる感じ?
まあ月子と鹿子が喧嘩せずに仲がいいのは驚きだぜ……つっても俺を左右から引っ張り合いしてるのがそろそろ限界だ、千切れる。
俺は――――分身を解放した、状況はどうでもいいが、はっきり言ってダメージは共有する、そして蓄積されるんだ。
堪ったもんじゃないぜ。
桜と亜理子に抱きつかれた状態から転移で抜け出し、そのまま全員を召喚したら――――地獄絵図の完成だった。




