44話 コーラの精霊
異世界フィレス――――まあ文明的に中世ヨーロッパ的な感じだな、ほとんど文明に進歩がない――――ああ、一回滅びたんだ人間。
フィレスから、この世界がフィレスになってからの歴史を聞きながら、みんなが待つ神殿に、俺は手分けして向かっている。
鏡面召喚――――そういや一度も使っていないこの魔法で俺は、七人になった。
分裂でも何でもないのだが、同一個体を同じ時間場に空間を捻じ曲げて同時に存在させる魔法とのことだ。
七人とも俺であり、本物だ。
七人とも五感、記憶など共有できる上に別行動も可能だ、いつものことだが仕組みはわからんけどな。
そしてフィレスを道案内とするために、こちらは分身を用意させた、本体は勇者のやつと一緒に愛の巣に帰るとか言ってた。
フィレスの分身はちっこい妖精みたいな感じだった。
さて組み分けだが、俺と分身フィレスそれともう一人ずつで行くことにした。
桜の神殿へは亜理子、月子の神殿に鹿子、花子の神殿に縁音、フィージュの神殿に愛良、紅理の神殿に希林、白鳴の神殿に雷、白雪の神殿に衣良といった感じで。
そこへ行くまでは、転移したかったのだが分身フィレスは転移すると消えてしまうことが判明したため、徒歩で行くことを余儀なくされた。
そんで、俺は今亜理子と桜の神殿がある、チェリーヌとかいう街に向かっている。
昔の地理は大して知らんが、今の地理は殊更にわけがわからん。
今は俺たちは森の中に居た、炭酸水の森と呼ばれるここには炭酸水の湧く泉が数多くあるらしい。
なんでも炭酸水の精霊が住み着いたためにできた森だという。
炭酸水かーコーラ魔人を思い出す。
振りでもなんでもなかったんだがな……コーラが湧く泉にたどり着いた。
なんだろう、可能性はある――――あの魔人生きてんのかまさか。
泉からコーラの水柱が発生する。
そこには――――褐色の肌の美女がいた、まあ精霊だと思うけどな、白鳴に似た気配を感じる。
「これはこれは勇者様ですね?お初にお目にかかります、私、コーラの精霊、ラカコーコと申します。」
なんだそれ、コーラの精霊って……
「父が大変お世話になったと聞いておりますよ?」
父――――まさかあのオッサンの娘か。
「そうですね、コーラ魔人が私の父です」
アレからコレが生まれるって――――よく意味がわからない。
「それでそのコーラの精霊が何のようだ?」
「はい、これを渡しておこうと思いまして、ここまで誘導させていただきました」
「これは召喚の指輪か?つか誘導って何したんだ?」
「そうです、召喚の指輪です、誘導というのはちょっと、この森の道を塞いだりして」
なんだよコーラってコーラの味がする指輪なのか?
後俺たちは急いでるっていうのに、こいつ邪魔しやがったのか?
俺が怒気を発すると、コーラの精霊は、失礼しましたと言い残し消えた。
何がしたかったんだ?最後までわからないやつだった。
まあ簡潔に言えば神殿まで一週間かかった、その間に亜理子と思いっきりイチャついてやった、分身フィレスにダメージを与えるために。
まあ亜理子も俺も楽しめたからいいけど、なんか初々しいバカップルみたいな感じだった、人目を気にせずキスとか、突然抱き合ったり、常に手を握ってたり。
今思うとすごく恥ずかしいんだけど、ああいうのはノリなんだよなきっと――――まあ神殿に近づくにつれ殺気のようなものを感じて今は辞めたんだけど。
最近思うんですよ、ランキング乗って調子に乗りすぎたと。
現在累計PV1,154,677、ユニーク50,123
ちょっと書いてみた程度だったこの話がここまで多くの人に読んでもらえたのは喜ばしいことで、今後の原動力となります。
今後ともより一層の精進をしていきますので、どうか、ご意見、ご感想などをお聞かせください。
ちなみに本日は更新ラッシュになると思います。




