40話 青春の一ページ。
転移しようと思ったが、あまり人目に付くのもやばいと思って、歩くことにした。
さっきは人前で使ったが少し軽率過ぎだったろ。
その間、鹿子からメールが来た、どうやら、契約特典についてらしい。
鹿子のは『思考透視』相手の考えが分かるというもの――――これ使えるやつ身内に結構いるんだが。
縁音は『時間遅延』周囲の時間が遅くなるというもの、加速するわけじゃないので自分に負担が掛からないらしい。
っていうか加速って負担がかかるのか。
衣良は『金剛怪力』これはそのままの能力らしく、怪力になるらしいが、これは意識して使うものらしく、意識しなければ、通常の力のままとのこと。
愛良のは……あんま使いどころないな『催眠魅了』意思の弱いものを下僕にするとかなんとか。
希林が『無形交換』形のないものを交換する力らしい、よくわからん。
そんで雷が『天羽飛翔』翼が生えて飛べる――――人外じゃねぇか。
いやまあそういや飛べるやついないな、フィージュはなんか滑空はできるって言ってた気はするけど。
そんで例によって契約伝播――――そういや亜理子にも伝播するんだっけ――――つか、あいつも不老不死かよ、今気がついた。
校門についたぜ!さて喧嘩だ!
何故かって言われれば、正義の野郎が亜理子を口説いている、まあもはや亜理子にとって正義は空気らしく、亜理子はメールしてる――――俺にか、今受信した。
――――家に転移して召喚して欲しいだとさ、なるほど理にかなっている。
このままここであいつを殴れば停学か、退学だしな。
というか今の俺だと、一発で殺してしまう可能性がある。
それに学校の外であの刑事が張り込みしてるっぽい、空間把握で気がついた。
いや、でもここは正義に一発ガツンと言っておく必要はあるだろう。
大丈夫手は出さない……はずだ。
「なあ、亜理子、いいカフェ知ってるんだよ、君も気に入ると思う、今から行かないか?どうせしばらく暇なんだし」
カフェってなんだよカフェって、喫茶店でいいだろ、何気取ってんだこいつ。
「亜理子、帰るぞ」
俺は正義と亜理子の横を素通りして校門を出る。
「待って、正吾君」
予定と違う行動に驚いたようだが、それでも亜理子はついてきてくれた。
「し、正吾君!?おい、待てよ黒田ァ!」
後ろから正義が肩を掴んできた。
「なんだよ、えーと、誰だっけ?」
正義の苗字忘れちまった。
「清田だ、清田正義、覚えてないのか?全くこれだから不良は」
何が全くで、これなのか、そして俺は別に不良でもない。
「でその清田が何のようだ?」
「お前、なんで亜理子と帰ってんだよ、ふざけんな、その子は俺の彼女だ!」
自然消滅したんじゃないのか?と亜理子に視線を向けるが、袖を引っ張って早く行こうと催促してきた。
ここは一発ガツンといっとくか?
「なにぃ?きこえんなぁ?亜理子は俺の女だ」
始め棒読みだがとりあえず伝えることは伝えたので、俺は亜理子の手を引き走り出した。
咄嗟のことに正義、そして電柱の角に隠れてた刑事も出遅れ。
俺は角を曲がると同時に転移して、自宅まで跳んだ。
そして自宅に着いた俺は亜理子に『天の声』の使い方を説明してから、自宅に送還した。
『天の声』を使い、俺との契約について、と契約特典やら不老不死について、後、ハーレムについて話した。
不老不死についてはずっと俺と一緒にいられると喜んでいた。
ハーレムについては、なぜか知らないが許容してくれた、なんでも俺はモテるから仕方ないとのこと。
なんだその理由は、まあ一緒にいられればどんな形でもいいらしい。
それにしてもだ、この『天の声』、異世界とは通じないらしい、そろそろ一度あっちに行ってみるか?
フィージュ達にも会いたいし、亜理子や鹿子達を紹介しとかないといけないしな。
まあでも先に亜理子と鹿子たちの顔合わせをしておこう、明日学校で昼休みに旧図書館に集合と各自にメールしておく。
『天の声』使ってもいいが、時と場合によっては、とんでもないことになる。
最初にやったとき紅白ずきんズが腰を抜かしたしな。
ついでに、各自に今ある契約特典についての説明のメールを送っといた、なんかメールばっかやってて如何にも最近の若者だなーと思いながら。
――――残り短い青春を楽しむのであった……。
青春というか日常はさっさと崩れ去るのさ!
というわけで次回、多分番外編というか、主人公出ない話になります。
更新は、明日の朝辺りです。




