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旧:召喚術師の喧嘩殺法  作者: 噛み付き熊さん
反撃開始!滅べ、フィレスカッツェドゥーン!
29/70

28話 正義と亜理子と

個人的にはサブタイトルは

回想?いいや違うね、これがお前の走馬灯だ!死ね!

です。

 俺が転移したら――――イケメンの野郎錯乱しておかしくなったか。

 イケメンはこともあろうか、委員長様を押し倒して襲っていた。

 委員長は為すすべもなかったのか……半裸、服をひん剥かれていた。


 俺は湧き上がる殺意にイケメンの腹を横から思いっきり蹴り上げていた。

 地面に転がるイケメンは腹を押さえて呻いている。

 俺はそのままイケメンに馬乗りになって、顔面を殴り始めた、それはもう殺す気でだ。


 どれだけ殴っただろうか、呻き声すら上げなくなったイケメンに止めを刺そうとした拳を、後ろから引き止められた。

 亜理子だ、後ろから振り上げている俺の腕を抱きとめていた。


 ああそういえば、前もこんなのあったけな。



 俺と亜理子と正義は幼馴染だった、小学校三年まで同じ学校でいつも一緒に遊んでいた。

 亜理子の奴はよくスカートめくりをされ泣いていた。

 まあそれも何故か男女ともにめくっていく、ある意味イジメに近い部類のだ。

 まあ幼馴染である俺も正義もそんな亜理子を放って置けるはずもなく、俺は、毎日のように喧嘩に明け暮れていた。

 正義の奴は手を出したことがない、ただ亜理子の前に立って、みんなを説得しようとするばかりだ、しかしこの頃こいつはイケメンでもなければカリスマ性もないただのガキだったので誰も聞く耳を持たなかった。


 まあスカートめくりなんて長くは続かなかったけどな、亜理子がスカートの下にブルマを履いて来た日には終わってた。

 俺は最初からそうしとけよなんて思ったもんだ。


 それからしばらくのことだった。

 ある日俺達は遊ぶ約束をして公園で待ち合わせをしていたんだが、俺は親の手伝いで少し遅れることになった。

 俺が急いで公園へ向かうと、正義と亜理子が居たんだが――――

 正義は亜理子のスカートをめくっていた。


 俺は無性に腹が立った、走って二人の元へ向かうと、正義を突き飛ばし、今のように馬乗りになり、ボッコボコにした。

 亜理子は最初は泣いていたんだが、しばらくすると泣きながら俺を引き止めていた。

 俺は我に返ると、自分の手を見た――――それはもう、見たことがないぐらい血まみれだった。

 正義の顔面はボロボロ、なんでも整形手術したっていうぐらい滅茶苦茶になってたからな、こいつはその時の整形手術でイケメンになったわけだが。

 他にも突き飛ばした時に公園の遊具でぶつけたとかで、右腕の骨を折っていたらしい。


 俺は正義に馬乗りになったまま、泣きついている亜理子と親が来るまで呆然としていた、と思う……あんまり思い出せないけど。

 まあその後、基本的にいい子ちゃんだった正義と、普段から喧嘩ばかりしていた俺では内申的な差があったためか俺だけ罰せられた。


 親に何故こんなことをしたのかと聞かれたが俺は頑なに答えなかった、まあ俺にも分からなかったからな、今に思えばあれが初恋ってやつだったんだろう。

 好きな奴が、友達といえ、他の男に取られるのが我慢できなかった――――と今ならそう言えるが、子供だった俺がそこまで考えて行動したとも思えないんだよな。


 まあ、そんな訳で俺は実家から車で三十分はかかる隣の隣街の小学校に転校することになった、家を引っ越すことはできなかったから、例の質屋、親戚の叔父さんの家に預けられることになった、叔父さんはいい人で俺に男としてのあり方とか教えてくれた。

 今なら言えるが、ガキ相手に何教えてんだオッサン……という内容のものばかりだった。


 まあ小中とそっちで通って居られたんだが、高校に上がる前、叔父さんが突然倒れた、俺は実家に戻されることになった。

 まあ高校はこっから通えばいい、小中と違い校区があるわけでもないので、昔の知り合いとかと会うこともあまりないだろうと思っていたんだが。


 高校入学式の時、再び出会っちまったんだよ亜理子に。

 そう同じ高校だった、そして同じクラスでもあった……正義もだが。

 正義は一目見たときは誰だかわからないぐらいのイケメンになってたからな、名前を聞くまで全く気付けなかった。

「久しぶり」そう声をかけてきたのは亜理子からだったな、なんか正義にやめとけよとか言われてたが。


 まあその後同じクラスというだけで俺と亜理子は挨拶をする程度の付き合いしかなかった。

 亜理子は委員長になったしな、忙しくて、正義とすら、ろくに話をしてなかったと思う。

 俺が昔の比較的仲のよかった、というか唯一殴ったことがなかった石山の証言によると、中学三年間は正義と亜理子は付き合ってたらしい。

 まあ正義はキスすらさせてもらえなかったと嘆いていたらしいけど。


 そこからかな、正義をイケメン、亜理子を委員長様と呼ぶようになったのは、二人の存在はもう俺が知っているあの正義と亜理子ではなくなっていたのだから。


 まあこんな事を思い出すとは思ってなかったんだが、現状が俺が正義に馬乗り、亜理子が俺を後ろから抱きしめているって格好になっているからちょっと、思い出しちまっただけだな。

 正義はイケメンが台無しなぐらい顔が腫れてたけど、まあ今回は手術しなくても大丈夫だな。


 俺はゲート・ジパング・パンチで正義を消した、残されたのは聖剣と白いスーツのみだった。


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