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第6話 6通目の手紙

 拝啓 ミスター宇宙人様


 想像なんだけど、君の星は僕たちの星よりずっと文明が進んでいて武力紛争やいじめなんてないんだろうね。そんな初期レベルの社会問題なんてとっくに解決してるか、もしかしたら最初からそんな問題さえないのかもしれないね。

 前も言ったけど、僕たちの星ではこれを古今東西繰り返していていっこうに止む気配がない。口では言うんだよ。争い事はやめようって。だけど本音は違う。みんな自分以外の奴を自分の都合のよいように扱いたいし、都合よくいかなければ都合よくさせる手段を考える。力が均衡していれば武力衝突になるし、力の差があればいじめになる。それだけの違いで結局争い事はなくならない。これがこの星では人間だけの悪癖かといえばそうでもなく、この星の生き物は大なり小なり似たようなことをやっている。強い者が弱い者を虐げるようなこと。

 だけど人間がやっぱり一番低レベルかな。だって意味のない争いは人間が一番多いもの。他の生き物は生存に必要だから争うけど、人間は余ったところでそれをやるからたちが悪い。いじめなんて最たるものだ。戦争も広い意味で余った精神が暴挙を生んでいるんだろうけどね。

 で、こんなことしているのは僕らの星だけなんだろうかと思ったわけ。そう思った理由に、もし君たちが僕らと同じレベルにいたとしたら文明に勝る君たちは僕たちを征服しているだろ? いじめたりするじゃないか。だって君たちの方が強いんだから、できるよね。でも、君たちは武力で他の星の生き物を制圧しない、いじめない。それは君たちが僕らより高い文明に達しているからで、社会秩序を他の平和的方法で治めているんじゃないかな。その方法を僕は知りたいんだ。或いは武力紛争やいじめを経験したならどうやってそれらを克服したのか、教えて欲しいんだ。何度もこんなこと聞いてごめんよ。

 この手紙もお粗末な言語になってしまったけど、どうか君に意味が通じますように。

 お返事待っています。    


きくっち



 この手紙を飛ばした次の日にもどこかの国で武力衝突があった。いじめはそこらじゅうに転がっている。


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