↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
5/13

第5話 5通目の手紙

 拝啓《はいけい》ミスター宇宙人様《うちゅうじんさま》


 僕《ぼく》は君《きみ》と会話《かいわ》がしたい。僕《ぼく》の手紙《てがみ》が君《きみ》に届《とど》いていることはわかっているけど、君《きみ》からの返事《へんじ》がこないのはきっと僕《ぼく》の手紙《てがみ》のぐずぐずしたひとりよがりの表現《ひょうげん》を君《きみ》が正確《せいかく》に理解《りかい》できていないじゃないかと僕《ぼく》は疑《うたが》っている。君《きみ》にはあらゆる星《ほし》の生物《せいぶつ》の言語《げんご》を解読《かいどく》できる技術《ぎじゅつ》がすでにあってこの星《ほし》のお粗末《そまつ》な言語《げんご》なんて簡単《かんたん》に翻訳《ほんやく》できているんだろうね。僕《ぼく》たちのお粗末《そまつ》な言語《げんご》はね、そりゃあ隅《すみ》から隅《すみ》まで数《かぞ》えればもう無数《むすう》にある。形《かたち》として、ひとつの国家《こっか》の共通《きょうつう》言語《げんご》はひとつかふたつだったりするけど、それは上辺《じょうへん》のことで本当《ほんとう》は人《ひと》によって言《い》っている意味《いみ》や使《つか》い方《かた》がかなり違《ちが》う。家族《かぞく》だって共通《きょうつう》言語《げんご》なんて使《つか》えていない。現《げん》に僕《ぼく》の家族《かぞく》がそうだ。僕《ぼく》の言語《げんご》と父母《ふぼ》の言語《げんご》はほとんど一致《いっち》を見《み》ない。だから僕《ぼく》は家族《かぞく》との交渉《こうしょう》も絶《た》っているんだが。

 こんなことだから僕《ぼく》の手紙《てがみ》を君《きみ》が理解《りかい》できていないのは容易《ようい》に想像《そうぞう》ができる。翻訳上《ほんやくじょう》は理解《りかい》できてもぐずぐずした意図《いと》までは理解《りかい》できていないんじゃないかな? だって僕《ぼく》は君《きみ》ほど上手《じょうず》に言語《げんご》を使《つか》えていないから。

 そこでだ。僕《ぼく》は君《きみ》と会話《かいわ》ができる方法《ほうほう》を知《し》りたい。言語《げんご》でなくてもいい。僕《ぼく》が君《きみ》の星《ほし》の言語《げんご》らしきものを習得《しゅうとく》できるのだったらいいのだけど多分《たぶん》僕《ぼく》には無理《むり》だろう。僕《ぼく》は英語《えいご》だって話《はな》せやしないしないんだから。僕《ぼく》のお粗末《そまつ》な言語《げんご》の意図《いと》を君《きみ》に伝《つた》える方法《ほうほう》と、僕《ぼく》が君《きみ》の高度《こうど》な言語《げんご》らしきものの意図《いと》を僕《ぼく》の理解《りかい》できるレベルまで落《おと》とせる方法《ほうほう》、それらがあるなら知《し》りたい。或《ある》いは、それを翻訳《ほんやく》してくれる機械《きかい》を貸《か》してくれるのもありだ。

 つまり、僕《ぼく》は君《きみ》ときちんと会話《かいわ》がしたいんだ。僕《ぼく》は何《なに》をすればいいかな。


きくっち



 この手紙の文字は念のため全部ルビをふってみた。バカにしていると怒るかな彼は? 怒って返事くれたらそれでもいいんだけど。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。