EP.42
ツナグは、朝からそわそわしていた。
「みんな! 早く早く!」
そんなツナグの様子を見ながら、ルイが笑う。
「ツナグ、そんなに急がなくても、彼女たちは逃げないわ」
「ルイ。仕方ないさ。ツナグは待ちきれないんだよ」
林太郎は、優しく笑みを浮かべながら、胸元を直した。
剛は、まだ少し寝癖の残る髪を撫でた。
「さぁ、行くよ!」
ツナグは、玄関の扉を開ける。
扉の向こうには、涼太の喫茶店の店内が見えた。
「涼太さん、こんにちは!」
ツナグの元気な声に、テーブルを拭いていた涼太が振り返った。
「ツナグ! 来てくれたんだね」
涼太は、店の扉にかけてある「CLOSE」と書かれた板を裏返し、扉の外にCLOSEの文字が見えるようにした。
「みんなも一緒に来たよ!」
ツナグの後に続いて三人が喫茶店に足を踏み入れる。
「ここは、涼太さんの家なのかい?」
林太郎が、キョロキョロと辺りを見回しながら、涼太に声をかける。
涼太は、笑顔で答えた。
「ここは、僕の喫茶店なんです」
「涼太さんが作るレモネードは、本当に美味しいんだよ!」
ツナグが、涼太に続いて言葉を発した。
「へぇ、素敵なお店ね」
ルイも、興味深げに周りを見渡す。
「あなたは……」
「私は、ルイ。ツナグたちの家のそばに住んでるの。よろしくね」
涼太の言葉に、ルイが挨拶をした。
涼太は笑みを浮かべて、言葉を返した。
「初めまして。ルイさんとお呼びしていいですか?」
「もちろんよ! ルイと呼んでちょうだい」
「わかりました。さ、皆さん椅子に座ってください。叶奈さんと悟さんもすぐに来ると思います」
涼太は、三人と一匹に笑顔を向けると、席に座るよう促した。
「涼太さん! 僕レモネードが飲みたい!」
ツナグが、目をキラキラさせながら、涼太に話しかける。
涼太は微笑むと、テーブルにメニューを置いた。
「わかった。皆さんは何にされますか? コーヒー、紅茶、レモネード、お好きなものをお選びください」
涼太の言葉に、三人は答えた。
「レモネードが気になるなぁ」
「私も、レモネードが気になっているのよ。普段あまり飲まないから」
「俺は、アイスコーヒーだな」
「よし、私はレモネードにするよ」
「私もレモネードにするわ」
三人の言葉に、涼太は言葉をかける。
「わかりました。剛さんは、アイスコーヒーですね。林太郎さんとルイさんは、レモネード。レモネードは、冷たいものと温かいものがありますが、どちらにしますか?」
涼太の言葉に、ツナグが反応する。
「冷たいの! この前飲んだ時、本当に美味しかったんだ!」
涼太は、ツナグに笑顔を向けた。
林太郎とルイは、少し思案した素振りを見せてから、笑顔で涼太を見た。
「わかった」
「じゃあ、私も冷たいものにするわ」
「私もそうするよ」
「かしこまりました」
涼太は、ツナグたちに返事をすると、レモネードとアイスコーヒーの準備を始めた。
そんな時、扉が開く音がした。
「こんにちは」
扉を開けたのは、叶奈だった。
ここまで読んでいただき、ありがとうございます。
とうとうこの日がやってきました。
ツナグが待ちきれない様子が、私の中では本当に可愛くて、思わず笑顔になってしまいました。
みんながどんな言葉を交わすのか気になりますが、悟と林太郎の反応も気になるところですよね。
このエピソードをスマホで打ちながら、レモネードが飲みたくなりました。
引き続き、お楽しみいただけると幸いです。




