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異変

 「やっと夜中になったわね、よしっ早速脱走の開始よ」

 

 眠りについてから、数時間ほどですぐに深夜になった。私は寝ているときも油断はせず、常に周りに結界をはっているから安心して眠りにつくことができた。

 それ以前に私ほどの魔法使いになると寝ているときでも気配を感じることができるんだけどね。でもなんかおかしいわね、結界をはっている感じもしないし、外の護衛の気配も感じられない。

 まっいいか、そんなことより早速ここから脱出しましょう。

 

 「テレポーテーション」

 私はひとまず瞬間移動の魔法を使った。その前に一つ自慢したいことがある。

 な、なんとこのたび物体を越える瞬間移動の魔法も使うことができるようになりました。私はこれ以上強くなってもいいのでしょうか。

 

 「よし、この部屋からも出たことだしさっそく旅に出ましょう。ってあれ?なんで景色が変わってないんだ」

 

 周りを見渡しても、ついさっきまでいた私の部屋じゃないか。

 落ち着きなさいアリシア、きっと魔法が失敗したのよ、心配す必要はないわ


 「テレポーテーション

  よしこれで、ってあれ?なんで景色が変わらないのよ」


 あの後、何度もためしたが体に負担がかかるばかりで一向に私は部屋から抜け出すことはできなかった。


 「頭に来たわ、何をしたかわからないけどこのアリシアを怒らせたことを後悔させてやるわ。 グラビティー」


 私はグラビティールームより強力な魔法である、グラビティーの魔法を唱えた。

 「なんで、どうして、どうして逃げられないの」

 

 私の魔法たちはびくともしなかった、というより発動されていないという方が正しいのか。あっ!あの時だわ。

 私には一つだけ思い当たるところがある、それはラジエルを守った時に受けた毒矢だ。あの時も回復魔法を使おうと思ったが使えなかった。おそらくその中に魔法を封じる何かが入っていたのだろう、おのれ許すまじ。

 私の怒りは今までにないほどに煮えくり返っていた。私から魔法を取ったらただの幼い女の子じゃない、一刻も早く治す方法を考えないと。

 

 そう考えていた時、一番注意しなくてはいけないことが頭に浮かんだ。

 

 「あのバカ王子にだけは知られてはいけないわね、何をたくらむかわからないもの。取りあえず明日はこの王宮の図書館に行きましょう、きっと手がかりが見つかるはずよ」


 そして、私はもう一度深い眠りについた。

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