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予定どうり?

私は今ラジエルとともに王室へと向かっている。

 ラスエル王国ほどではないが、この王宮もなかなかのものである。

 広さでは負けているが、ここで働いている使用人の数では倍は言っているような気がする。

 いたるところにメイドがおり、いろんなところから挨拶が聞こえてくる。なかなか騒がしいものだ。

 

 「アリシアついたぞ、ここが王室だ。緊張などせずに普通にしているんだ」


 私が少しではあるが緊張しているのが分かったのかな、それにしてもラジエルにとっての私なんてとっても悪いイメージなんだろう。

 今思い返してみても、会話がすべて悪口のようにしか思えない。


 とりあえず私は言われるがまま王室に入った。

 中には国王が大きな椅子に腰かけている。こうしてみてみると、まだとても若いだろう、おそらく30代ほどだろう。

 ラジエルの完璧な美貌はこの親から来たのだろう。

 

 私が目に留まったのは国王だけではない、その隣にはアリス王女とマキシムの姿があったのだ。


 「おお、やっと来てくれたか。お前に会うのを楽しみにしていたんだ。

おっと、自己紹介がまだだったな。

 私はこのクラネル王国の23代国王 アルディールだこれからラジエルがお世話になる。

 ちなみに私のことはおじさんとでも呼んでくれ、国王なんて堅苦しいからな」

 

 「申し遅れました、私はアリシアと申します。

 そこにいるマキシムの妹でございます。こちらこそ、

         よろしくお願いいたします おじさま」


 私の最後の言葉がよほどうれしかったのか、王は笑顔になっている。

 思っていたより接しやすい人だ。もし堅苦しい王だったらどうしようとおもったけど、これならなんとかなりそうだ。


 「アリシアよ一つ尋ねたいことがある。

  なぜお前がこの国の大会に出たのか教えてくれ」

 

 やっぱりそれは聞かれるのか、嘘をつこうと思っていたがなぜかばれてしまうと思う。だからこの際正直に話そう。


 「はい、この大会に出たのは私の兄マキシムが深く関係をしております。

  私はここに来るまで旅をしていました、このたびはとても気に入っています。もし、私の兄とアリス王女がご結婚なされたときには私はこの国にとどまらなければいけません。

 ですが、私はそんなの嫌です。

 勝手な考えではありますが、この大会に出てラジエルの側近になった後

 その立場を利用して、直接おじさまに旅の自由を許可してもらうということなのです」


 私がそう言った後、いち早く反応したのはマキシムだった。


 「なぜそんなことになっている、俺は誰とも結婚する気わないぞ」

 

 それに対してアリスははずむような声で話し出した


 「前言ったじゃない、私たちは永遠の愛を誓っていると。

 アリシアはそのことを覚えてくれていたのですね、どうもありがとう」


 アリス王女が話し終わった後、マキシムの方を見ると、すごい目つきでにらんでくる。これが蛇に睨まれた蛙というものか。

 

 「はっはっは、アリシアはそんなことまで考えていたのか。

 私も二人の恋の進展を遠くから見守っていたんだ、私たちは気が合うなアリシア。

 それで旅のことなのだか、自由にしてもいいぞ。

 その代り時々私のところに遊びに来てくれ、お前は面白いやつだな」


 愉快に話し出したのは国王だった。

 とっても話しやすい人だ、しかも優しいと来たらすべてが完璧じゃないか。

 私はそう思っているとラジエルが話しかけてきた。

  

 「ということは、アリシアお前はもう俺の側近をやめるということか」


 「ええそうよ、もともとあなたは要らないって言っていたしちょうどいいでしょう。それにあなたの実力なら、負けることはないわ。

 それじゃあ私はもう行くわ、マキシム今度会うときはあなたたちの子供を見せてね、おじさま次は楽しいお土産話でも持ってくるわ」

  

 私がそう言うと、アリス王女もおじさまも笑顔で見送ってくれた。

 やったわこれで私の旅がまた始まるのね、すべてあなたのおかげよおじさま。

 私は用が終わったので、王室から出ようとするとラジエルが怒りのこもったような声をあげた。


 「嫌だ、俺が許可しない。お前は俺の側近なんだ、おとなしく俺のそばにいればいいんだ」


 何を言い出すかと思えば、私の敵はここにもいたのね。


 「俺もその意見には賛成だ。そばにいるというのは聞き捨てならないが」

 

 次に言ったのはマキシムだった。

 あなた私の兄でしょ、妹の旅の邪魔しないでよ。

 

 「そうだな、決まった日にやめるというのはいささか失礼ではあるか。

 私としてはここにいてもらった方がうれしいのだが、アリシアの意見も尊重したいところではある。

 ......よし決まったぞ、アリシアそなたにはここで少しの間ラジエルの側近そして働いてもらう。そして次の大会で新たな側近が決まったら、変わってもらうことにしよう」


 「えっ、大会って毎回行われるんですか」


 「そうよ、年に二回行われるの。より強い戦士を見つけるためにね。

 私のマキシムはいつも私のために戦ってくれているの。

 今回ラジエルがあなたと戦ったのは側近が付いていなかったからなの。本当ならそのたびに側近が優勝者と戦うことになっているの。

 ちなみに半年に一回ずつ交代で大会が行われるの、簡単に言えばあなたは少なくとも一年はここにいないといけないことになるわ」


 私の疑問に答えてくれたのは、さっきからご機嫌なアリス王女だった。

 いや~~~私のハッピーライフはどうなるのよ。

 あと一年って何考えているのよ、そんなの待てるはずがないじゃない。

 いいわすきをついて逃げ出してやるもの、覚悟してなさい。


 「ということだこれからよろしく頼むぞ、ア・リ・シ・ア・」


 変な呼び方しないでよ。

 まあいいわ、こことも今日でおさらばなのだから。ごめんなさいおじさま、恩を仇で返すようなことしてしまって。


 「分かりました、よろしくお願いします」

 

 今日の晩、作戦実行よ。

 

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