設定
登場人物
星斗 ハスカから農作など生きる知恵を授かり、時代を全うに生きる若者。彼に賛同する数名を率いている。自分がこの夜を良い方向へ導く「救い人」だと知り、密かなプレッシャーと戦っている。だが、時折沸く自分の中の狂気に苦しんでいる。伊織に母親を殺された過去を持つことが彼の精神を揺らいでいる。
柊 冷静沈着で、いつも星斗をサポートしている、衣舞、伊織が兄妹だと知っているが、あえて口を閉ざしている、そして、星斗の母親は、伊織が殺したわけではなく自己だったという事実も知っている。
衣舞 伊織の妹。伊織についていけず星斗の仲間となる。だが兄をまだ愛してはいた。彼女は生殖機能を持つ数少ない女性でラスタからも色々な教えを受けている。光をもたらす能力を持つ。
アラン 発明家で明るく元気なムードメ-カ-、アランの発明品はグループの皆を救ったり大打撃を与えたりしている。性格は流されやすく、裏切られたと勘違いし、最終的には暴走して旧世界の爆弾を起動させてしまう。
伊織 星斗と相対する人物。生きることを奪うこととしている。仲間を思う気持ちは強く、今の自分の生き方に疑問を持つようになっていた。彼のやり方についていけず妹の衣舞は星斗のもとへいく。星斗との争いで、その価値を見出そうとするが、仲間を守る気持ちと心の弱さから、強力なドラッグを通じて闇の心を落とす。だが彼も「救い人」の一人だった。
杏樹 生殖機能を持たぬ自分を恨み、この世に自分の何かを残すために人を誘惑し、利用するようになった。生殖機能を持つ衣舞を伊織から離すために兄妹に確執をもたらした。やっちの裏切りや伊織のドラッグ服用にも関わっている。
ルカ かろうじて消滅しなかった書物や物品を調べることで、旧世界の知識を少しもっている。勘違いも多い、性格は柔らかく明るい。陰で生活面を支えている、しっかりもの。最後は伊織を止めるために伊織を刺す。
サナ 旧世界で日比野やガイアの起こした救済措置で、記憶の一部を無くさなかった人の子孫。各地へ赴き生活に役立つ情熱を伝えている。その後、自分の存在意義のため、そして、今を生きる人々の為に行うことだと信念と精神の成長をしていく。
詩音 旧世界の三大国のひとつであるアジア大国の独裁者に仕えていたSP。堕落した世界と独裁者による戦争で破壊しかけていた世界を救うため、極秘機密であった電磁干渉兵器を起動させ、ガイアとともに、この時代まで眠りにつく。今の時代を作り上げた自分の行いを悔いている。
ガイア 双葉と同じく旧世界の崩落を止めた人物。アジア大国の元アーミ-で、軍事開発部統括者。新時代を作り上げたことを自負している。反面、不安定な世界と感じており、自分の行いを後悔しないように今の時代で暗躍することとなる。唯一、電磁干渉を受けない医療冷凍カプセルを作り出す。後に衣舞と伊織の祖父と分かる。
エバ ガイアの付き人。旧世界に作り出していた、潜入型ロボット兵器。
【背景】
旧世界は、ネオアメリカ合衆国・アジア大国・アフリカ共和国の3大国に統合されており、中でもアジア大国は黄色人種の国が統合されていた。この世界は、戦争の最中にすべてがリセットされた廃墟と化したアジア大国の52年後が描かれており、名も影響力の大きい日中が統合された形となっている。機械と呼ばれ見知らぬもの、廃墟と化した地への疑問もなく、ただ今を生きる若者たちのストーリー。
【テーマ】
善悪で括れぬ情感のあり方。全てに必要なこと。皆がそれに共感し、想いを一つに繋げていく。そういう世界にしなければならないということ。
【あらすじ】
いきすぎた科学は身を滅ぼす。この言葉通り、機械文明の発達。医療の進歩により人々は堕落していった。時代はそんな世界を肥やしにする独裁者ははびこる場となり、当然のようにそれは戦争へと繋がっていった。世界が破滅しようとしていた時、二人の男が動いた。3大国のひとつであるアジア大国の独裁者のSPだった詩音、そしてその親友である軍事開発部統括者のガイア。彼らは、世界の破滅を嘆き抗った。全ての電子・電気などを使用不可能にする電磁干渉兵器を起動し、その過負荷により人々の忌まわしき過去を消すための記憶障害をひき起こした。そして、全てが止まった。
52年後・・・冷凍カプセルから眠りより覚めた二人。戦争の名残はあるものの旧世界を知るものはほとんどいなかった。さらには旧世界の兵器の影響により、この世界ではあらゆる電気・電子・電波などが使用できずにいた。形はあっても何のための機械かも知る由もない。影響はこれだけに留まらない。寿命は40年にも満たさず、女性のほとんどが赴任となっていた。だが若者たちは今の時代を強く生きていた。この世界では生きていくことだけが真実となっていた。ある時、旧世界の記憶の一部が残っている巫女と呼ばれるもの、サナから世界へのお告げがあった、この世界を纏め平和へ導く「救い人」が現れると、彼女たちは豊作や、生活に役立つ旧世界の記憶をこの世界に伝えている。この世界では女性に赴任という恐ろしい結果をもたらしたが、その反面、女性の中には神秘的な能力を有する者もあらわれた。その中でも巫女は未来を感じる力があった。人々の中でも「救い人」だと信頼が厚かったのは、巫女からの教えにより、豊作を覚え自給自足をして暮らしているグループを率いる男、星斗だった。だが善を貫く彼は、肉親を殺された憎しみに苦しみ、自分に潜む凶暴性を恐れていた。そして、彼を狂わすもう一つの問題もあった。それは「嫉妬」。彼の他に「救い人」がいるという事実を知ってしまう。その男、伊織も仲間を率いている。だが彼は仲間を守るためとはいえ奪うことでしか生きていくことを知らない。そして、伊織こそ星斗の両親を殺した男だったのだ。星斗が葛藤する中、伊織自身も苦しんでいた。疑心、慢心から始まった誘惑や裏切りの中、星斗に勝てない自身の弱さ、仲間を守るための責任感に潰され、彼は協力なドラッグの服用で心を陰に落とす。星斗の仲間である伊織の妹、衣舞は生殖機能をもち、どんなことにも光を照らすことができる能力を持っていた。それを妬んだ杏樹は、人に構ってもらいたい気持ちから、伊織と衣舞を仲たがいさせ引き離した。さらには星斗側へも互いの信頼関係を崩す情報を流す。混沌とする中、旧世界の二人が残したものが現代に繋がっていく。ガイアの意思を受け継いで生まれた孫が伊織と衣舞。そして詩音の意思を受け継いで生まれた孫がサナだった。様々な運命的な縁が結ばれていく。仲間、そして女性(世界)を守るもの同士の小さな戦争は二人の「救い人」の死で幕を閉じる。ガイアと詩音も運命に流されるように戦う。二人の死がマジかに迫ったとき、衣舞を肥うことでガイアが人間性を取り戻す。二人はずっと答えを探していた。自分たちは旧世界で戦争を止めたかった、世界を変えたかった。詩音は何も変えられなかったと後悔し、ガイアは生きていくために前を向く若者がいる事実に自分たちの行いは正しかったと信じていた。だが終局を迎える頃、彼らは過去ではなく今を導くことの大切さを知る。そして、それを気付かせた縁や奇跡的な運命を。彼らは星斗と伊織、二人の「救い人」の延命に賭ける。そして、再び自分たちと同じように未来で目覚めるであろう彼らと、彼らを待つ衣舞、彼らを信じている仲間、そして導きを必要とする人々の為に、電磁干渉兵器を止め、全ての人にすべてを返した。本当の良き時代を願って。




