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Sランク宮廷魔術師、理不尽な理由でクビになったので田舎でスローライフ(農家)始めました  作者: 仁科異邦


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閑話 エーデル村のなぞなぞ大会

完全に思いつきです。

本編には全く関係のないお話です。


ある日の午後。

エーデル村は珍しく恵みの雨に見舞われていた。


農作業が休みとなったこの日、集会所には村の住人と、いつの間にか住み着いた神話の存在や魔族たちが退屈そうに集まっていた。


「あー、暇ねえ。畑に出られないと体が鈍るわ」

黒龍ヴェルダが、机に突っ伏しながら尻尾をパタパタと揺らす。


「雨は土に水分を蓄える重要な時間です。たまには頭を休めるのも農家の仕事ですよ」

温かいハーブティーを淹れながら、ガイウスが穏やかに微笑んだ。


「頭を使う、か。よし、ならば『なぞなぞ大会』でもするか!」

カインが思いついたように手をポンと打った。


「戦術も農業も、柔軟な思考が必要だからな。……せっかくだから、今この記録を読んでいる『画面の前の読者あなた』にも参加してもらおうじゃないか」


突然の発言だったが、この村の住人たちは気にする様子もなく「面白そうですわね!」と乗ってきた。


「ルールは簡単だ。これから少し難しい問題を三問出す。我々も答えるが、皆もスクロールを止めて、一緒に答えを考えてみてくれ」


カインの宣言により、エーデル村の突発なぞなぞ大会が幕を開けた。



【第一問】出題者:ヴェルダ

「じゃあ、まずは私からね! 言葉遊びの引っかけ問題よ!」


ヴェルダが黒板の前に立ち、チョークで文字を書いた。


問題:

「漢字の『くち』に、『+(プラス)』の言葉を足すと、願いが『かなう』という字になるわよね。


じゃあ、『口』に『-(マイナス)』の言葉を足すと、どんな字になるかしら?」


「ふっ、簡単だな」

カインが自信満々に腕を組んだ。

「マイナス、つまり減るということだ! 口が減る……兵糧が節約できる! 『飢』という字だな!」


「ぶっぶー! 漢字の形をよく考えなさいな、この脳筋皇太子!」


「な、なにィ!?」

「マイナス……引く……あっ! 分かりましたわ! 『とらわれる』ですわ!」

ウンディーナが答えるが、ヴェルダはため息をついた。


「それは口の中に人が入ってるだけでしょ……。もっとシンプルに考えてちょうだい」

(※皆様、答えは分かりましたか? 「+」と「-」を漢字のパーツとして考えてみてください)



【第二問】出題者:イグニス

「次は私です! 昨日の害獣駆除をヒントにした論理問題ですよ!」

炎の大精霊イグニスが、ドヤ顔で前に出た。


問題:

「広大な平原に、昨日私たちが捕まえた『鋼鉄猪アイアン・ボア』が100頭いました。

大きな音が鳴り、驚いた猪たちは『99頭以外』がすべて逃げ出してしまいました。

さて、平原に残っている猪は、全部で何頭でしょう?」


「ふふん、私を馬鹿にしないでくださいな」

シルフィードが優雅に髪をかき上げた。

「100頭から99頭が逃げたのですから、残りは『1頭』に決まっていますわ」


「残念! 不正解です!」

「えっ!? なぜですの! 私の計算は完璧なはず……!」


「……言葉の罠だな。俺には分かるぞ」

ベルグが重々しく口を開く。


「猪は群れで行動する。パニックになれば互いに衝突し、半数は気絶するはずだ。ゆえに残ったのは『50頭』だ」


「物理的なリアルさを追求しないでください! なぞなぞです!」


イグニスがツッコミを入れた。

(※皆様、問題文をよく読んでみてください。「99頭が逃げた」とは言っていません)




【第三問】出題者:ガイウス

「えーでは、最後は私から出題しましょう」

ガイウスが静かに立ち上がると、集会所に謎の緊張感が走った。

この農家の出す問題が、普通のなぞなぞであるはずがないと全員が身構える。


問題:

「私には羽がありませんが、空高く舞い上がります。

私には目がありませんが、あなたに触れると涙を流させます。

私には声がありませんが、遠くまで存在を知らせます。

さて、私は何でしょう?」


「……あっ、それはもう答えを知っていますわ!」

ウンディーナが昨日のトラウマを思い出したように、顔を真っ青にして叫んだ。


「昨日、私たちが号泣しながらみじん切りにした『バンシー・オニオン』ですわね!?」

「確かに! あれは目がなくても我々を泣かせ、強烈な匂いで遠くまで存在を知らせていた!」

カインも大きく頷く。


ガイウスは苦笑して首を振った。

「違いますよ。バンシー・オニオンは空を飛びませんから。もっと自然界にある、ありふれたものです」


「えーっ、玉ねぎじゃないの? 涙を流させるって言ったら、この村じゃそれしか思い浮かばないわよ」

ヴェルダも頭を抱えて唸り始めた。


(※皆様、エーデル村のお話は一旦忘れて、なぞなぞとして考えてみてください)


♦︎


「頭の体操にはなりましたね。さて、雨も上がったようですし、畑の様子を見に行きましょうか」

ガイウスの言葉と共に、エーデル村の短い休憩時間は終わりを告げた。



皆さんは分かりましたか? 答え合わせは以下の通りです。


【なぞなぞの答え】

第一問の答え:『はく


(解説:「口」の右側に「+(プラス)」と「-(マイナス)」を縦に組み合わせると「土」になり、「吐く」という漢字になる。弱音やマイナスな言葉を『吐く』とも掛かっている)


第二問の答え:『99頭』

(解説:「99頭『以外』」が逃げたということは、その99頭は逃げずにその場に残っていたということである)


第三問の答え:『けむり

(解説:羽がなくても空に昇り、目に入ると涙を出させ、匂いや見た目で遠くまで火の存在を知らせるため)


皆様は、果たして全問正解できたでしょうか?


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