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鬼ケ島伝説 鬼がしらと呼ばれた男  作者: 武田 健太郎


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64.

メンベ、ひょろっとした男、頭の大きな男の3人に対し其々スキル尋問洗脳催眠を使い、知ってる事を聞き出して行く。


基本的にひょろっとした男、頭の大きな男はメンベから言われた事をしただけで、何故タガルとヤガルが必要かは何も聞いてもいなかった。


むしろ、まともな教育を受けている訳でもなく親からも見捨てられた存在で、まともに生きて行くことが出来ない環境の中にいてメンベに助けてもらい生きて来た、だからメンベの存在は大きかった。


メンベの口利きで仕事をもらい、住む場所を提供してもらい生活をしていた。だからだろう、メンベに言われた事は何でも手伝う。それは2人に取っては当たり前の事でそれによってメンベに恩返しが出来ると真剣にそう思っている。


最後にメンベの所に来た。

俺がメンベを入れた家に入ると俺を見て直に震え始めた、崖の上から降りてきた事が相当恐ろしかったようだ。


メンベにスキル尋問洗脳催眠を発動する。詳しく何故愛が狙われたのか、その理由を聞くことにした。


「メンベ、何でお前は俺達を狙うんだ?」

「別にお前を狙ったわけじゃねぇ。京や実田が欲しがっているのが月読みの神職だ、だからその京や実田を追い詰めるには最適だからだ」


「何が最適なんだ?」

「彼奴等は月読みの神職の人気を恐れている、京の都だけじゃない。

月読みの神職は俺達みたいに蝦夷と呼ばれる者達にすら手を差し伸べてくれる、金がなくても親がいなくても、盗賊や海賊でも必要に応じて面倒を見てくれる。


みんな月読みの神職の為なら自分の命を失ってもいい。そう思わせる存在だ」


その後、メンベが一息付いてさらに話をする。

「お上やそれに近い者達は繁栄を謳歌している事だろう、だが見てみろ。

今日食べるものが無い奴らを。病気で飢えてしまった奴らを。


京の都が、帝が、お上達が手を差し伸べる事があったか?

雪が振り大変な地域にいる奴らを蝦夷と呼んで蔑み自分達のやり方を押し付けて、それで帝を崇めろ。お上達を崇めろ。食い物を渡せ、着る物を寄こせ、住む土地を寄こせ。


奴らはそれだけだ。」


「それと月読みの神職を狙う事と何の関係が有る?」

「分かりきった事だ。京のお上が月読みの神職を殺した、それが伝わればいい。


みんな一斉に一揆を起す、これは実田に限った事じゃない。京の都に近い所だって起きる。


京の都の兵士達だって俺達のような奴らの寄集めだ、そんな奴等が月読みの神職をお上達が殺したと知ったらどうなる。確実に京の都の中で一揆が起こる」


「でも、それだけで京の都が滅ぶわけじゃないだろう、無駄に終わるんじゃないのか?」

「くくっ。

お前にだけ特別に教えてやろう。

京の都の奴等が蝦夷と呼ぶ国にはベラトルって言う将軍がいる。


その人が京の都まで登る予定だ。馬兵を6千を連れ立ってな」


「それはメンベ、お前が手引きしたのか?」

「当然だ、ベラトルは前の月読みの神職、菅生 法明の子供だよ。

菅生 法明はな物凄い女遊びの激しい男だ、京の都、実田、蝦夷、遠くは長門の国(※)や日向の国(※)にも子孫がいるらしい。

そんな奴等が揃って京に背を向けたらどうなる、お上だ、帝だ等と言った所で1人では何も出来ない。違うか?」


「メンベ、お前の言いたい事は分かった。ならタガルとヤガルを巻き込むことは無かっただろう」

「ふん、彼奴等はちょろいからな。少し金を握らせれば言う事を聞く上に、カムテルの能力が良く聞く。


だからタガルとヤガルに愛を狙わせた、タガルとヤガルが愛を討ち取った後で実田に走らせる、愛を取った自分達を士官してくれって頼みに行かせる為にな。


だが、奴らはしくじった。愛じゃなく又佐とか言う男をやりやがった。だから俺が始末した、使い物にならない奴は不要だ」


「分かった。最後だ、ベラトルについて知ってる事を話せ」

「ベラトルは知らない、俺と接点を持ったのはベラトルの娘と言う女だ。


そいつから指示を受けた、ベラトル本人とは一度も会ったことがない」


「つまりベラトルの娘から、愛を殺せと言われたのか?」

「いや、俺が持ちかけた。最初は嫌がってたがな、途中からは乗り気だったよ。たがここ数ヶ月見ることが無くなった」


「何か原因か知ってるか?」

「実田のカマリがお前達に喧嘩を売って負けた、その頃からだ連絡が取れていない」


「つまり、それから会っていないのか?」

「ああ、ベラトルの娘もお目付け役だと言う若い男も含めてな」


「普段、ベラトルの娘と会っていた時は何処で会っていた?」

「元のルルイの街の所だ、馬を使えば1~2日で行ける。何時もそこで落ち合い話をしては互いに別れていた」


「そうか、そのベラトルの娘の回りに立花 狂歌と言う凄腕の男はいなかったか?」

「いる、不気味な奴だったよ。

常にベラトルの娘にくっついて歩いて来る奴で、蛇のようにしつこくて厄介な奴だったよ」


「メンベ、良く分かった。協力有難う」

「くっ」


スキル尋問洗脳催眠を外すとメンベが一気に倒れて気を失う。

強制的に知りたい情報を聞き出すんだ、精神的にも肉体的にも異常が出ない方がおかしい状態でメンベは良く耐えて話をしてくれた。


(※)実際の国とは関係ありません。



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