表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
鬼ケ島伝説 鬼がしらと呼ばれた男  作者: 武田 健太郎


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
35/56

35.

「全員で行け!!」

「「「「「「おお−!!」」」」」」


カマリ達が刀と小太刀の丁度中間位の刀を出して、まとまってくる。


「結界」

まとまって来るカマリの真ん中位に50cm位の結界をはる。


そこにぶつかり先頭を走る男2人が倒れる、その隙に体勢を崩した者達から斬り捨てる。


すると結界を警戒したのか、道を外れ斜めになった場所を足を滑らせながらも数人がやって来る。

「マジックチェーン」


やって来た数人をマジックチェーンを使い押さえると、その首をまとめてはねる。目に見えない物に押さえられた者達を見た他のカマリ達が警戒し動かなくなる。


その隙を見て、先に張った結界を消し戸惑っているカマリ達を両断して行く。


最初、30人程いたと思われるカマリ達も新たに来た女と側近と思しき5人の男を残し全てを倒してしまう。


「く、流石は鬼共の王だな。

妖術と言い、ここまで強いとは思いもしなかった」

最期に来た女が悔しそうに言う。


「逃げるなら俺は追わない。俺は弱い奴に興味が無いしな」

「き、貴様ぁ!」


簡単な煽りに乗ってきた、実戦経験が無いのだろうな。


「若、そんな簡単な挑発に乗ってどうなさいますか? こう言う時ほど冷静にならないと駄目ですぞ」

「わ、わかっておる」


女が少し恥ずかしそうにしている。


「遊びは終わったか? ここから先は遊びに付き合うつもりは無いぞ」


女を残し他のカマリの雰囲気が変わる。縮地を使い女の横に立つ老齢な男を上段から斬る。

老齢な男が倒れたが、残りは女を後に下げ俺に斬り掛かってくる。


ブン! ブン! ガキン!


「ジィ!?」

女が騒ぐ中、3人のカマリと対峙する。3人が動けずにいる中、女が刀を抜き斬り掛かってくる。


「ふんっ!!」

女の刀をかわし横薙ぎに鬼がしらを振る、1人のカマリが女を庇い俺に斬られて倒れる。

その後残ったカマリが一気に攻めてくるが、それに合わせ距離を詰めて鬼がしらを振り抜く。


「ガッハ」「くぅ」「む、無念」


最期に残った男が女を庇い俺と対峙した、だが、恐怖で震え刀がカタカタと音を上げる。

「姫、姫だけでもお逃げ下さい」

「ば、馬鹿者。そんな事が出来る訳が無いだろう」


「決闘の流儀は最後まで、とどめを刺すまで終わらない。俺は誰も逃がすつもりも無い」


女の前に立つ男が口上を上げる。

「俺はカマリのお目付け役。丹波(タンバ) 直之(ナオユキ)である、カマリはすでに全滅している。


この勝負はこの丹波 直之が預かる」


「お前、馬鹿だろ。


勝手に攻めてきて、負けたから逃げ出そうなんて最低な行為を俺が許すと思うってるのか?


たが亡くなった真北 辰之助の顔に泥を塗りたい。そう言うならそうすれば良い、けどその生き残った女は何時までも真北 辰之助を裏切り、辱めた最低の女として生きて行く事になる。


そしてカマリの棟梁の娘は、自分が殺されるが怖くて逃げたした、そんな事をずっと言われて続けるぞ」


「ふざけるな、そんな事を誰が言う? 戦いは勝ち残った者が後の事を決めるのだぞ!」

「お前達は自分達がこの大蔵村に勝てると、本気でそう思っているのか?」


「な、何?」「まさか負けているのか?」

「聞いて良いか。何時までもこの村の中が静かなのは何故だ?」


「静か?」

2人が耳を澄ませるが村の中で戦っている音等が何も聞こえない、それを知った2人が顔を見合わせる。


「良いか。敵に捕まった女は悲惨の一言に尽きる。

それでも良ければ生きて捕まえてやる。それとも、一縷の望みを持って俺と対峙するか選べ。


俺はお前ら2人を逃がすつもりは無い」


2人が震えながらも気丈に刀を構える、それを見て鬼がしらを上段に構えた。


「最後だ」

俺の言葉を聞いた2人の顔が変わると同時に、2人の首が胴体から離れる。


倒れた男の刀に取ると少し離れた場所で俺達の戦いを眺めていた奴に投げつける。


その刀が隠れていた内の一人に刺さり倒れた。

「こいつらの始末は、お前達で見てやれよ。せめて仲間の最後位は弔ってやれ」


そう言われて隠れていた者達が皆、慌てて山を駆け降りて行った。


その後は虫の息で俺を見ていた数名にとどめを刺して村に戻る。

崖の上から結界魔法を伝って降りてきた俺を見て、愛とハルナ、夢の3人が卒倒していた。

夢とハルナは村の中に様子を見に来た愛と話し合っていた時だった。


だよな、崖の上から結界を使って飛び降りて来るんだからびっくりはするよな。


「愛、伝次郎は?」

「まだ、残っている。将、終わったら伝次郎を手伝ってもらえるか?」


「ああ。海はどうだ?」

「門馬の親方がいるんだ。負ける訳がない、それに又佐と幸太郎がいる、海の上で勝てる者はいないよ」


「わかった」

俺が伝次郎達がいる陸の入口に向かって歩き始めるとハルナが俺の手を引いて止める。


「待って」

ハルナが少し震えながら俺の手を握り、何も言わなくなる。


夢がハルナの横に立つ。

「将、怪我はない?」

「大丈夫だ」


「うん」

ハルナが悲しそうにそう返事をする。


「将、無理していないか?」

「夢、今は無理する時だろ」


「なら、そんな辛そうな顔をするな。お前は間違っていない」

「わかってる」


「なら良い。伝次郎は私達の仲間だ、伝次郎も守ってやってくれ」

「伝次郎を守らないと行けない程の敵がいるのか?

俺でも勝てないぞ、たぶん」


その返答にどっと笑いが出る。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ