↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
鬼ケ島伝説 鬼がしらと呼ばれた男  作者: 武田 健太郎


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
125/133

125.

カメルンとコハルが愛達を連れて将がいる村を目指す。朝夜が明けた頃に大蔵村を出て割とゆっくりと移動して夕方に将がいる村に付く、村の入口はキチンと整備され両サイドを木の壁に覆われ見張り台のような物も見える姿に愛と伝次郎が驚きを隠せずにいた。


「将は何を作ったのだ?」

そうぼんやりとしている愛の前に伝次郎が立つ。


「愛様、隠れて下さい」

咄嗟に伝次郎が警戒する。


すると通路の四隅から子供達が出てきて弓矢を構える。

「お前達は何者だ!!」


年端も行かない子供の声が聞こえる。するとカメルンが先頭に立ち、子供達に声をかける。

「撃つな、俺だ。コハルも一緒だ。また又兵衛さんに湯吉さんが来てくれた。


後の2人は鬼頭の棟梁の知り合いだ、俺達を助ける為に来てくれた」


カメルンがそう言うと一人の子供が姿を消す、すると数分後に入口の門が開く。


「愛、伝次郎も来たのか?」

「将か? しかしここの子供達は警戒心が強いな。おまけに皆戦士のような顔付きだ」


「悪いな、ちょっと色々と起きてしまってな。取り敢えず入ってくれ」

そう言って皆んなを村の入口に入れると門を内側から閉める、そして次の門に来ると年長の子供達がもう一つの門を開けてくれて村の中に入る。


入口から村まで続く強固な壁と門に伝次郎が感嘆していた。

「将、この門はお前が作ったのか?」

「そうだよ。美雪と鷹が手伝ってくれた」


「そうか、美雪は元気か?」

「ああ」


するとそこに美雪と鷹が来る。

「デン兄!!」


美雪が大声で叫びながら伝次郎に飛び付いて抱着く。家族と離れての暮らしが少し寂しかった所も合ったのだろう、美雪が伝次郎に抱着くと泣いてしまう。

伝次郎はそんな美雪を優しく撫でていた。


村の中に入るとアンが俺達を待っていた。

「アン、紹介する。

この若い見た目の女性が月読みの神職をしている愛だ、サネルの師匠でもある」


「え? 綺麗」

愛を見たアンが最初に言った言葉がこれだ、見た目だけ若いと言った事に愛が腹を立て太ももをつけられてしまったが、アンの感想にはまんざらでもない顔をしていた。


愛を見てかなり緊張気味にアンが家に案内する。元々合った住宅を手入れして住めるように直した所の中で一番良い住宅に愛を案内して、その後は伝次郎、又兵衛、湯吉達を家に其々案内する。


一度村の広場に集まり顔合わせをするが、美雪は伝次郎から離れたくないのかおぶさったままの参加だ。


「アン、先に紹介しておく。美雪の兄の伝次郎だ。俺の親友でもある」


伝次郎がアンを見る。

「伝次郎だ、美雪と鷹を良く面倒見てくれてるみたいで感謝する」


「あ、い、いえ」

珍しくアンがボヤッとした返事を返す、それを見た美雪が少し不機嫌になる。


「アンちゃん、デン兄はあげないからね」

美雪がそう言うとぷくっと頬を広げ睨んでアンを見る。


「美雪、それでは伝次郎は何時までも独身で終わってしまうだろ」

愛が美雪をからかうように言うと美雪が少し困ったような顔をして、伝次郎に強く抱着く。


すると愛が鷹の前に来て鷹の手を握る。

「鷹、次はユキと一緒に来るから待っててくれるかい?」

「うん、ユキ兄も来るの?」


「ああ、いちど将も連れて村に帰るけど、今度は帰りはユキと将と二人で来る」

「わかった」


愛にそう言われて鷹がニコッと笑う。美雪の様子を見ると鷹もさみしくなってしまったのだろう。


皆んなの挨拶が終わると話し合いが始まると、又兵衛と伝次郎から急遽の呼び出しに付いて説明を求められた。

「カメルンとアンの父親だ。

2人の父親は人攫いを生業としている、その父親から2人と保護した子供達が狙われている。それもあって以前の住処を捨ててここに拠点を構える事にした」


そう聞いた愛、伝次郎、又兵衛、湯吉が子供達を見る。

年長の子供達と言えど10才位の子供達だ、その他はまだまだ小さい子供が多い。この数を俺とカメルン、アン、コハルの4人で守り切るのは流石に厳しい。


「なる程な、だからこんな壁やら穴やら沼地を利用していると言う事か」

愛が一人で納得した顔をしている。


「所でこんな丘の上だ。万が一の抜け道はあるんだろうな?」

「伝次郎、心配するな。それは用意してある」


その後は各々が出来る事に付いての話し合いが行われた。

湯吉は食料の確保、又兵衛からは人攫いに対抗する為の罠に付いて、アンからは以前から行なっていた燻製肉について話しが出る。


そんな話し合いが終わる頃に愛から武器に付いて話しが出る。

「それで将、ここで扱える武器はどの位有る?」


「主な武器は弓矢だ。以前又兵衛達と取りに行った竹、木材何かは未だかなり残っている。

矢じりはこれだ、この石を削った物を使っている」


「この石は未だ大量にあるのか?」

湯吉がそう聞いてくる。


「ある程度は余裕が有る、何か必要か?」

「刃物がそれ程多くは無い、少し大きめの石が有れば獣を捌く時とかにも使えると思ってな」


湯吉の話しを聞いて石器時代を思い出す。湯吉の知識って何処から来てるのかね? 俺達またいに学校で教わったり、校外学習みたいに体験した訳でじゃないだろうに。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。