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鬼ケ島伝説 鬼がしらと呼ばれた男  作者: 武田 健太郎


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11.

桃太郎Side


「おお、桃太郎か。やられたな」


時東 鎌田薫 只信が難しい顔で溜息をつくのに対し、桃太郎が静かに頭を下げる。

「申し訳ございません」

「良い、終わった事は仕方ない

しかし困ったものだな。あの三人はこれで使い物にならないな」


「あの三人はどのように?」

「仕方あるまい、わしの方で考えておく。

それより鬼頭 将は取った指令書を直接、猿山の倅に渡したらしいな」


「はっ、私も猿山 胸吉 六郎より同じように聞いております」

「そこが不味かったな。すでに菅生と門馬の耳入ってるだろう、すでに守り固く準備を進めているはずだ」


「ですが、鬼どもで戦える数にしては50かそこら。我ら実田の兵の前ではどう戦おうと無理があるはず」

「あそこはな、入る入口が一箇所しか無い。その他は海から入る。


所が海に置いて、あの門馬率いる三羽烏に勝てる者はいない。


鬼の島に向う道も狭く三人同時に攻める事も出来ない、桃太郎。一週間やる、攻める手だてを考えろ」


「ハッ。今に見てろよ鬼頭 将、目にもの見せてくれる」


桃太郎と別れた時東 鎌田薫 只信はカマリの3人を入れた牢屋の前に来た。


「お館様、この度は大変失礼いたしました」タンジと呼ばれた男を始め3人が地面に頭を付ける。


「全くだ、お前達にはけじめを付けてもらう」

「は、我ら3人如何なる処罰も受ける覚悟は出来ております」


この日の内に、捕まり戻された3人の首がはねられた。


     ◇◇◇◇◇◇◇

      異世界Side


「では、お父様。行って来ます」

「ああ、メルダリア。よろしく頼む。そしてダリア マルセン、タテク バルト アンデルセン、ミューモ レイサン。


長旅の疲れも取れていない中でこのような願いを聞き入れてくれて感謝する」


グランバルト王国 国王。精霊の国 国王。エルフ国 国王の三人がメルダリア、ダリア、タクテ、ミューモの4人に頭を下げる。


「何も問題はありません。赤龍様も鳳凰様もキトーの事を報告すると大笑いすると思います」


精霊の国の王がダリアの前に来る。

「ダリア、よろしくお願いします」

「は、お任せ下さい」


エルフ国の王がタクテの前に来る。

「タクテ、必ず生きて帰って来てください。未だ、孫の顔を見ておりません」

「ハイ。必ずや帰って参ります」


そしてメルダリアを先頭に先ずは赤龍に会いに行く。赤龍の住処はグランバルト王国と精霊の国との国境にある大きな火山を寝床としている。


荒ぶる天候と灼熱の大地に阻まれ、人が出入り出来ない、完全に荒れ果てた荒野。それ程凄い場所なのだ、そんな場所に赤龍はいる。


ガキン! ヒヒーン! 

「止まれ止まれ」


「今だぁ、行けぇ」

「守れ、皆守りきれ」


メルダリア達が街道を進み、最初の宿泊予定の街に向かう途中で、盗賊に囲まれた一団を発見する。


盗賊を蹴散らしながらメルダリアを始めとした4人が助けに入る、守りの中心に合ったのは貴族の馬車のような豪華な馬車だ。

「助太刀する」

「助かる」


「かまうなぁ、高々四人増えた所で何も変わらない。今までの恨みを晴らしてやれー!!」


「「「「「「おおー!!」」」」」」


精霊国のダリアが直に豪華な馬車に結界魔法をはり、盗賊たちに向いアイスニードルを放つ。


護る側の人間と盗賊との間に突如飛び出した氷の槍のような棘に阻まれ、盗賊達の動きが止まる。


するとそのアイスニードルを飛び越えタクテとメルダリアが飛び出し盗賊達を蹴散らす。


すると奥で余裕を持って見ていた盗賊のリーダーのような男が出て来る。

「そいつを俺達に渡せ、その馬車に乗っているのは魔人族の女とその息子。前国王の妻と息子だと聞いている、我らの恨みを晴らす時だ」


「悪いが渡す訳には行かない、すでに争いは終わった。魔人国は我らの国に侵略しないと約束した、これ以上無用な血を流す必要は無い」


「そんな与太話を誰が信じる。

そんな魔人国に都合の良い話しを誰が信じるだ?

俺達は親兄弟、仲間を沢山魔人国に殺された。だからそいつらを殺して憂さ晴らしをさせてもらう」


これが戦争の爪痕なのかも知れない。多くの人達が傷付き、癒えることの無い悲しみの中で鬱憤を晴らす矛先を探している。


「なら、お前達の相手はこの私がしてやろう。

私はここ、グランバルト王国の王女にして姫騎士である。騎士としての本分をお前達にも見せてやる、皆覚悟しろ」


「はっ、面白。皆やるぞー!!

この国の姫だろうが何だろうが関係無い、ここにいるのは俺達の敵だぁ」


その行動こそがここに集まった盗賊達の間違いだった。前の魔人国の国王はたった1人で一国の戦力に当ると言われた人物。その前の魔人国の国王を打ち破った勇者のパーティーの4人が揃っているのだ、盗賊達に最初から勝ち目は無い。


盗賊達は呆気なく倒されてしまう。


盗賊との対戦が終ると馬車から女性と子供が出て来た。

「助けて頂き、有難うございます」


「いや、我らも移動のついでだったので。それでどちらに行かれる予定ですか?」

「私達は精霊国に向います」


「なら途中まで一緒に行きましょう。

私達は赤龍様の眠る場所に行く予定です。少しの間ですがご一緒しましょう」

「感謝いたします」


女性と子供達が頭を下げる。


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