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妹が、お母さんになる日 ―ここにいれば、大丈夫―  作者: つむぎ日和


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✦ 9話  目覚め ✦

朝。


カーテンの隙間から、やわらかな光が差し込む


紬はいつもより少し早く目を覚ましていた


台所へ行くと、母・沙織が朝食の準備をしている


「陽向、まだ寝てる?」


「うん。ぐっすり」


紬は小さく笑う


沙織は手を動かしながら、くすっと笑った

「じゃあ、起こしてきてあげたら?」


紬は少し考えて、肩をすくめる

「……しょうがないな」


部屋のドアをそっと開ける


陽向は布団の中で丸まって眠っていた


紬は静かに近づき、しゃがみ込む


「陽向」


反応はない


「朝」


やわらかく声をかける

「ほら、学校行くよ」


それでも起きない


紬は小さく息をついて、そっと髪に触れた

「ほら、起きなさい」


陽向のまぶたがゆっくり開く


「……つむぎ……お母さん……?」


寝ぼけた声


紬は一瞬だけ目を細める


けれど、すぐに軽く笑った


「寝ぼけてるでしょ」


それから少しだけ声を強める


「ほら、遅刻するよ」


陽向はぼんやりしたまま、ゆっくり体を起こす


「……おはよ」


「おはよう」


紬は短く返す


「顔洗ってきな」

軽く背中を押す。


陽向が部屋を出ていく


その後ろ姿を見ながら、紬は少しだけ息をついた


(なんか……)


(昨日より、ちゃんとしてる気がする)


(……ちゃんと届いてるんだ)


胸の奥に、ほんの少しだけ残る感覚


紬はそのまま台所へ戻りながら、……小さく笑った

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