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転移してからの道のり

何者か全く知らない人に異空間に飛ばされた僕は、

1時間ほど経ってから漸く、どこかの地面に着いたようである。


どうやら声の主が、何百もの僕の擬態をデタラメに撒き散らして

僕を追跡出来なくさせてくれたらしい。

もしも、助けてくれた声の主に会えたら、精一杯の感謝の言葉を伝えよう。

そう思わずには居られなかった。


話は戻るが、着いた場所は前世の自宅近辺にある、

地元の人しかしらない河川敷に似た所であった。

流れている川自体はとても透明感があり、周りの景色が明瞭に映るほどである。

確認の為、自身の顔を確認した。

「うん、前世と特に変わってないな」

残念である。

転移と言えばイケメンになっているのが相場で決まっているが、

そんな特典は特に無かった。

やはり、あの女神を自称する者はロクでもない存在だと言う事が予測出来る。

今度会った時に退治出来るようであれば、

その存在を二度と蘇らないようにしよう。

あの下品な笑いの者は忘れようとしても、忘れられなさそうであった。


視界に広がるのはただの河川敷である。

これ以外にある物はと言うと、これまた道路につながるまっすぐな階段。

ひとまず階段を上り、道路に出ようとすると、

そこはアスファルトではなく砂利道だった。

道の他に何か無いか周りを確認しようとすると、

小型自動車サイズの戦車がジョギングするくらいの速さで横切って行く。

(なるほど、普通自動車を通行し辛くさせる為、砂利道だったのか)

後ろに何台車両が見えるが、全て同じサイズの戦車であった。


前世の感覚で見ると、中々に不思議な光景である。

救いなのが、どの戦車も安全運転で通り過ぎて行った事である。

(そう言えば、人らしき物が居ないみたいだが)

運転席はガラス類で透明になっていたので、

確認したら何かが乗っている形跡が無かった。

普通に考えれば、人工知能を使い、自動運転している事が容易に想像が付く。


砂利道の広さは小型戦車が片側一車線の道であり、

その端を通るにもギリギリな為、やめておいたほうがいいだろう。

仕方なく、昇った階段を引き返し、もう一度辺りを見渡すと、

階段の5m右側に違和感を覚える窓口らしき物があった。

箱型の建物を見る。

正面上部に掲げている看板には『交通AI道案内所』と書かれていた。

どのみち、後の行動の見当が付かないので、窓口の前まで行く。

「どうしましたか?行く場所に困っていますか?」

正面窓の奥に見える人型らしき物が、

看板右に付いている拡声器から機械的な音声を発した。


少し考えたが、どちらにしても何も分からないので

「階段を上って砂利道に出て、様子を見たら戦車だけしか通って無かったんだが」

敬語も何も無しで素の口調で窓口に向かって聞いてみた。

AIなので何も動きがないまま

「階段を上ると戦車、と言っても安全見回り用ですから特に問題ないですよ。

  それと、階段を上って『横断歩道』と言うと、

   横断歩道が現れて、砂利道の向こう側に渡る事が出来ます。

 ただ、渡った先の階段を下りても、ここと同じ形状の河川敷だけです」

少なくとも近辺情報が知れた事に少しは安心したが、

それでも問題は解決していなく

「どこかに町みたいな所に行く事は出来ないか?」

僕は看板の記載を見ながら、さらに問うとAIは

「それなら、この河川敷を左側にひたすら歩いて10kmほどで当AIを管理している王国に行くことが出来ます」

これで最低限の知りたい情報は知る事が出来たが

「10km歩くのか」

歩くであろう長さに大きな溜息を吐いたが、分からない状態を回避出来そうなので

「ありがとう。今から歩いて王国に行ってみるよ」

簡素にAIにお礼を言ってから、すぐに左側へと歩いて行ったのであった。


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