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世界は弟子によって未知となる
世界を隅々 方々まで放浪した
果てという極地に赴き
精霊獣たちと出会った
幾千と世界を巡ったろう
黄金の山脈も精霊の故郷も
人魚の深海の国も
すべて実際に見て行き
交流もしてきた
死の海域 魔境の森
沈みの地底湖 誘いの洞窟
人間が恐れ
禁忌と呼ばれる場所も
未だ立ち入れない場所も
すべて知っている
行きたいと思えば一瞬で
世界のどこにでも行ける
世界広しというが
世界狭しである
だから
すべてにおいて
見飽きていた
人間が惹かれてやまない
未知の世界というのは
私には存在しない
そして
独りであることを
忌まわしく思ったり
恐れたこともない
しかし──
ずっと独り者だった私に
小さな子どもができた
子どもを弟子として
修行の旅に出る
弟子は私を置いて
あらゆることに興味を持ち
疑問を投げかけ学ぼうとする
その度に
見知っている
見飽きている世界
様々なものが
全く新しいものに見えた
今 私の前には
弟子の視点から見る
未知の世界が広がっている
新しい感覚に喜びを感じている
だからこそ
私の知る感じるすべてを
この弟子に授けよう
それが私の宿命なのだと
悟ったのだから




