88/96
短い詩四作
1、
あなたと過ごした日々は
遠いモノクロ
押し込めた嫌な記憶ほど
ふとした拍子に
ほつれた先から
あふれてくる
2、
あなたが想う世界のすべて
あなたが映す瞳のすべてに
わたしだけが映る世界に
塗り替えてしまえたら
いや──
塗り潰してしまえたら
どれほど幸せだろう
3、
少しずつ壊れて
光と闇に還る世界を
あなたとわたし
二人きりで
原初の地で見上げる
さあ、私たちも還ろう
始まりの約束は
終わりの約束として
今、果たされた
願いの成就
4、
色とりどりの花が咲く温かな場所で
ひっそりと死にたいと願ったあなたは
そのまま花たちに覆われ
静かに花の守り人として生まれ変わった
それがあなたの本当の願いだったのか?
今は幸せなのか?
問いかけても答えはなく
あなたはこの花園に佇むだけ




